NTT Com、クラウド活用したパスワード一括管理サービスを開始Webベースの企業システムにも利用可能

NTTコミュニケーションズは2013年12月19日、複数のIDとパスワードを一括して管理する、企業向けのクラウド型サービス「Bizパスワード」の提供を開始した。

» 2013年12月20日 08時00分 公開
[高橋睦美,@IT]

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は2013年12月19日、複数のIDとパスワードを一括して管理する、企業向けのクラウド型サービス「Bizパスワード」の提供を開始した。1つの「マスターパスワード」を覚えておくだけで、複数のWebシステム/Webサービスへのログインを自動的に行えるようになる。

 近年、1人のユーザーが利用するシステムやWebサービスの数が増加した結果、IDとパスワードをどのように管理すべきかが課題となっている。それぞれ別々のIDとパスワードを使い分けるのが理想だが、ユーザーの負担が大きく現実的ではない。かといって安易で推測容易なパスワードを使っていると、他人による不正アクセスのリスクが高まる。また、覚えきれないからといって複数のサービスで同一のパスワードを使い回せば、不正ログインにさらされる恐れがある。

 こうした課題の解決策の1つが、マスターパスワードによって多数のIDとパスワードを管理できる「パスワード管理ソフト」だ。Bizパスワードもその一種と言え、クライアントにインストールする専用アプリケーションと、NTT Comが用意するクラウドとを組み合わせて実現されている。

 Bizパスワードでは、初めてWebサービスなどにログインする際に、そのURLとID、パスワード情報をクライアントソフトに保存する。それらの情報はクラウド側にも送信され、暗号化された形で保存される。以降はマスターパスワードで認証を行えば、手動で情報を入力することなく、Bizパスワードを介して自動的にログインできる仕組みだ。パスワード情報はクラウド側にも保存されるため、アプリケーションさえ導入すれば、メインで利用しているPCだけでなく、自宅のPCやスマートフォン、タブレット端末からも同様に自動ログインが可能だ。モバイル環境はAndroid、iOSに対応している。

 また、TwitterやFacebook、MixiといったパブリックなWebサービスやSaaSだけでなく、Webベースの社内システムに対しても利用可能だ。組織としての利用を想定し、システム管理者向けの「カスタマーポータル」で、アカウントの追加や削除、登録システムの管理、アカウントロックといった作業を行えるようになっている。

 同社はBizパスワードによって、情報漏洩リスクを抑えるとともに、IT管理者も問い合わせ業務から解放されるとしている。利用料金は、10アカウントの場合で月額2000円(最低利用期間は1年)。1アカウント追加するごとに200円となる。

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