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» 2014年01月16日 00時00分 UPDATE

エージェント徹底活用法(3):エージェント訪問、その前に (1/3)

相性の良い転職エージェントと出会うには、事前準備が欠かせません。エージェントとの面談の前にすべきこと、面談中にすべきことを、具体的に伝授します

[リーベル 田中祐介,@IT]

 転職エージェント徹底活用法として、前回は人材紹介業界および転職エージェントについて解説しました。今回からはいよいよ本題に入ります。

※なお、本章では、人材紹介会社のことを「転職エージェンシー」そこに勤務するキャリアコンサルタントのことを「転職エージェント」と表現します。

自分にあったエージェントの見つけ方

 まずは、自分に合った転職エージェントを見つけましょう。

 転職エージェントはたくさんおり、誰でも似たようなものだと思われる方も少なくないでしょう。しかし、前回までの記事をお読みになった方は、特徴もサポートの仕方も異なることを、既にご理解いただけていると思います。

 希望する学校に入りたければ適した予備校を選ぶように、病気を確実に治したければ慎重に主治医を選ぶように、今後の人生に大きな影響を与える転職活動でベストな結果を得るためには、パートナーである転職エージェントを慎重に選ぶ必要があります。

 選び方は人それぞれですが、どのような選び方を採るにしても、最初は会って話をするのが良いと思います。

 もちろん、片っ端から会うのは現実的ではありません。ある程度の情報を事前に得られたら、その中から信頼できそうな人に絞り込んで会うのが良いでしょう。会って話をすれば、その転職エージェントが自分に合うか合わないかが分かります。好き嫌いなどの感覚も含めて、ご自身に合ったエージェントを選んでください。

転職エージェンシーの選択

 転職エージェント(キャリアコンサルタント)の多くは、転職エージェンシー(人材紹介会社)に所属しています。そこでまずは、エージェンシーを選びます。

 どの転職エージェンシーを選べばよいのかは、訪問の目的によって異なります。異業界や異業種を含めて幅広く情報を得たいのか、特定の業界や企業のことを詳しく知りたいのか、自分の認識を客観的に批評してほしいのか、考えているキャリアプランの現実性を判断してほしいのか―― など、訪問の目的を明確にして、目的に合ったエージェンシーを探してください。

 探し方はWebで検索する方法が一般的ですが、口コミやまとめサイトなどを利用して絞り込むのも、1つの手です。ただし、広告額や会社同士の個別のつながりによって情報に偏りがある場合もありますので、情報を掲載している媒体の運営組織を確認し、信頼できる情報かどうかを判断してください。

Webサイトを読み込む

 興味のある転職エージェンシーを見つけたら、その会社のWebサイトを詳しく見てください。内容も当然、大事ですが、実は見栄えから受けるフィーリングも見逃せません。

 サービス業は、サービスを受けてみないと良しあしが判断しづらいものです。そのためサービス業を営む企業は、実サービス以外の要素からサービスの内容や質を想起させる工夫をしています。清潔感や礼儀正しさ、楽しさや明るさ、元気さや面白さ、堅実さや安定感など、自分たちのサービスを最も受けてほしい人に向けて、何らかの形でメッセージを発信しています。

 安く早く食事を済ませたいと思って気軽に入った定食屋が、高額なメニューしかなく、一品一品ゆっくりと料理を出すお店だったとしたらどうでしょうか。いくらお店がおいしい料理を提供し、行き届いた気配りをしたとしても、顧客満足度は高くなりません。これはサービスを提供する側と受ける側の双方にとって不幸なことです。

 そのため、企業はできるだけ顧客のニーズとサービスの間に隔たりがないように、イメージに気を配ります。店構え、サービスメニュー、品ぞろえ、BGM、店員の服装や態度…… と、細部まで綿密に設計し、サービスのコンセプトを感じてもらえるように努力します。

 その中でも重要なイメージ伝達手段の1つが、企業のWebサイトです。事業を通じてどのように社会に貢献したいのか、そのためにどのようなサービスを提供しているのか、どのような強みを持っているのか、強みを実現するために工夫していることは何か、裏付けとなる事実(実績など)は……。そういった視点で見てみると、一見、同じように見えるWebサイトでも、違いが明らかになってきます。

 フィーリングも重要なポイントです。レイアウトや配色から受ける印象は、自分に合っているかどうかを判断するための重要なファクターです。「書かれていることは良いけれど、何となく自分に合っていないな……」と感じるのであれば、それは企業が想定する顧客のイメージにあなたが合致していないからかもしれません。人間の五感はおろそかにできません。ご自身の直感も判断材料に加えてください。

スカウトメールで質を推察する

 Webサイトを詳しく見ても、転職エージェンシーや所属しているエージェントの質が分からない場合もあります。ブログや記事などがあれば、そこから推測できるのですが、そういった情報が無い場合は、どこで見分ければよいのでしょうか。

 1つの手段として、転職支援サイトに登録し、転職エージェントからのスカウトメールを待つという方法があります。スカウトメールは、「プライベートオファー」や「オファー」などと表現されるメールで、個別にエージェントから送られてきます。

 きちんと書かれたスカウトメールには、転職エージェントの姿勢や考え方が詰まっています。メールを読めば、エージェントがどれだけ力を入れてメールを送ったかが分かります。サービスの質を判別するポイントとして、以下が挙げられます。

  • 経歴を読み込み、理解しているか
  • 問題の本質を突いているか、または突こうとしているか
  • 将来の方向性を示しているか
  • 企業の提案がある場合は、提案のコンセプトがしっかりしているか
  • 支援方針が明確か

 もしメールに書かれている内容が現実とずれていたとしても、考え方がしっかりしていれば、質の高い転職エージェントである可能性が高いでしょう。エージェントは転職希望者の公開されているわずかな情報から推測してメールを作成するため、どうしても現実とのずれが生じます。そのギャップを埋めるために面談がありますので、メールでは主にエージェントの姿勢や考え方に注目してください。

※ スカウトメールには、転職エージェント自身が書いているものと書いていないものがあります。専門のスタッフや外部委託の方が書いていたり、システムで自動送信していたりすることもあるのです。それらのメールは「こんな求人があるのか!」と発見できる点では貴重ですが、エージェントの質を確かめる目的には合致しませんので、対象から除外します。

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