思考の癖を把握して効果的に評価する(後編)ITエンジニアのチームリーダーシップ実践講座(7)(4/4 ページ)

» 2014年01月23日 00時00分 公開
[エディフィストラーニング 上村有子,@IT]
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タイプに合わせて褒める

 誰でも褒められるとうれしいものです。「豚もおだてりゃ木に登る」のことわざ通り、うれしくなるといつも以上の力が発揮できます。相手のタイプを考慮して褒めることで、モチベーションをいっそう高められます。

※ただし、褒められると照れる傾向の強い人は、そのうれしい気持ちを素直に表現できない場合があります。

HBDIタイプ分けでの褒め方のポイント

 Aタイプには、できるだけ具体的に、どこがどう良いのかを指摘する必要があります。漠然と褒めても、お世辞にしか聞こえず、そっぽを向かれてしまいかねません。

 Bタイプは、地道な仕事をこつこつやるタイプなので、表立って人から褒められることに慣れていない場合があります。そのときは、人前でむやみやたらに褒めると反発して、かえってマイナスになりかねません。きちんと場を設定し、まじめに伝えられる状況を選んで褒めるとよいでしょう。

 また、直接本人を褒めると照れて嫌がることでも、「あなたの下で仕事をしている人、○○がよくできたね」「あなたが担当する○○システム、順調に稼働しているね」と間接的に褒めると、素直に受け取ってくれるし、あなたの思いも伝わります。

 Cタイプは、周囲との調和を大切にするタイプなので、本人だけを褒めると、かえって反発されてしまいます。本人だけでなく、一緒に仕事をしているメンバーも含めて褒める方が、素直に受け入れてもらえます。

 Dタイプは、人と違うユニークさを重要視するタイプなので、一律に褒めると、かえって不満に感じたりするものです。相手が全体に対してどの部分で貢献したか、どんな場面で際立っていたのかを強く打ち出して褒めると、「認められた」と実感を持ってくれます。


 思考の癖を活用した評価や褒め方、いかがでしたか? 次回(2014年2月掲載)は、ファシリテーションスキルを説明いたします。

筆者プロフィール

上村有子

上村有子

エディフィストラーニング インストラクター。外資SIer、証券会社を経て2000年に野村総合研究所入社。現在、情報化戦略、コンプライアンス、ビジネスコミュニケーション領域のコース開発、講師。専門分野はBA(ビジネスアナリシス)、コミュニケーション。



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