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» 2014年02月12日 10時00分 UPDATE

短期リリース&コスト削減に効く“クラウド開発環境”:Windows Azureが変革するアプリ開発の新潮流

マイクロソフトのパブリッククラウドサービス「Windows Azure」は、アプリケーション開発環境としても十分に使える――。このことに気が付いたアプリケーション開発者たちが、今、Windows Azure上でVisual Studioを積極的に使い始めている。機能は同じでも、作業工数と日数が減り、短期リリースが可能になるところがWindows Azure利用の最大のメリットだ。

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ついにクラウドでアプリを開発する時代へ

 Windowsアプリケーションのための開発環境として、マイクロソフトは「Visual Studio」ファミリーを1997年から提供している。当時はソースコードの作成からビルド、デプロイ、テストというプロセスは、全て社内のPCやサーバーの上で行っていた。これは、今でも標準的な開発手法として普及している。

 一方、アプリケーションの実行環境として、IaaS(Infrastructure as a Service)やPaaS(Platform as a Service)などのクラウドを利用する企業は増加している。業務システムをクラウド上で稼働させる最大のメリットは、リソースの割り当て量を需要に応じてタイムリーかつ柔軟に調整できること。自社でハードウェア/ソフトウェアを購入するより安価に利用できるケースも多く、コスト面での魅力も大きい。

 それならば、Visual Studioやテスト環境をクラウドへ持って行けば、アプリケーション開発のQCD(品質・費用・期間)を最適化できるのではないか――。

 このように考える開発者が、今、「クラウドでのアプリケーション開発」に手を付け始めているのだ。また、マイクロソフトもソフトウェア、サービス、マーケティングプログラムのそれぞれで、開発者向けのクラウドサービスを提供または準備している。サポートレベルをオンプレミスと同等にすることで「オンプレミスでも、クラウドでも、アプリケーション開発」という、マイクロソフトが提唱する“クラウドOS”の世界を実現しようとしている。

リソース増減とテスト期間短縮を容易に実現

ALT 日本マイクロソフト株式会社 デベロッパー&プラットフォーム統括本部 クラウドテクノロジー推進部 エバンジェリスト 岩出智行 氏

 「クラウド上でアプリケーションを開発するメリットとしては、『必要なときに、必要なだけ使える』ことがまず挙げられます」

 日本マイクロソフトのエバンジェリスト、岩出智行氏は、アプリケーション開発に資するWindows Azureの効果をこのように説明する。業務アプリケーションなどのビジネスソフトウェアの場合、開発段階(カットオーバーまで)と運用・保守段階(カットオーバー後)では、必要となるPCサーバーやクライアントPCの台数が大きく変わるのが一般的。開発途中であっても、工程の進行とともに必要となるPCの台数は増減する。

 このように“繁閑が激しい”という特性は、短期間に大量アクセスが発生するキャンペーンサイトやオンラインゲームサイトと本質的には同じ。業務内容こそ異なるものの、クラウドを利用することでピーク時への対応を最小限の費用で済ますことができる。

 具体的には、想定される最大人数に合わせてWindows Azureを契約。その企業のシステム開発標準に最適化した開発環境をセットしたクライアントPCやテスト時に必要となるエンドユーザーが使用する想定PCのイメージをWindows Azureの仮想マシンとして定義し、イメージとして保存しておくというやり方だ。

 さらに、MSDN サブスクリプションを契約している企業であれば、開発環境としてWindows Azureに用意されている「Visual Studio Professional 2013」「Visual Studio Premium 2013」「Visual Studio Ultimate 2013」の3つの仮想マシンイメージを利用することもできる(図1)。プログラマーやテスターが増員されたら必要な数の仮想マシンを起動すればよいのである。「Windows Azureの仮想マシンでは普段はシャットダウンしておけば、ストレージの利用料以外は発生しません」と、岩出氏。

図1 図1 Windows Azureに標準で用意されているVisual Studioの設定済みイメージ。MSDNサブスクリプションの契約条件に合ったエディションを選択して起動するだけで、テスト環境をすぐに利用できる

 Windows Azureを利用する第2のメリットは、多様なテスト環境をクリーンな状態で準備しておけることだ。

 大規模企業の場合は、Windowsクライアント、Internet Explorer(IE)、Microsoft Officeの複数のバージョンが部署などの単位で混在していることも多い。そのような企業では業務アプリケーションを新規開発したり、既存アプリケーションをメンテナンスしたりする際、Windows/IE/Officeの全てのバージョンを組み合わせて動作を確認する作業が付き物。品質保証(QA)を確実にするには、他のアプリケーションやシステムソフトウェア(DLLなど)の影響を排除できる“クリーンな”テスト環境を用意しておく必要もある。

 「Windows Azureを利用したアプリケーション開発では、OSやその他のソフトウェアのバージョンごとにクリーンなテスト環境をあらかじめ作成し、保管しておくことができます。テストの際は保管しておいたイメージから必要なものを起動するだけでよく、メンテナンス実施後の回帰テストも容易に行えます」(岩出氏)。テスト着手を容易にする効果とVisual Studioのテスト自動化機能の合わせ技により、テスト工数の削減と機能リリースの短縮化が実現すると説明する。

 「テスト作業を効率化してリリースの速度を上げることで、例えばこれまで3か月に1回だった新機能リリースを2か月に1回へと増やすことができます。また、これからの開発者には、そのように頻繁なリリースで顧客に新しい価値を提供し続けていくことが期待されています。こうした取り組みは、市場のスピードに合わせて、新しいアプリケーションや機能を提供していきたいという思いを具現化することにもなります」(岩出氏)

使わない手はない「Windows Azureの無料利用枠」

 Windows Azureを利用する開発者のために、マイクロソフトでは2つのエントリーを用意している。

 第1のエントリーは、MSDN(Microsoft Developer Network)サブスクリプションで、オンプレミス版のVisual Studioを利用している開発者のための入り口だ。いくつかあるMSDNサブスクリプションのうち、Visual Studioの使用権が付いているのは以下の5種類。

  • MSDN Platforms
  • Visual Studio Professional with MSDN
  • Visual Studio Test Professional with MSDN
  • Visual Studio Premium Professional with MSDN
  • Visual Studio Ultimate Professional with MSDN

 「この全てに4500円/月〜1万2500円/月(*)のクレジットが付いているので、その範囲内でWindows Azureを追加費用なしで利用できます」と日本マイクロソフトの谷彩子氏は説明する(図2)。「クレジット枠を超過した場合も所定の割引率が適用されるので、Windows Azureを直接購入するよりもかなりお得になっています」(谷氏)

(*)無料枠の金額は変更になることがあります

図2 図2 Visual Studioが含まれるMSDNサブスクリプションを契約している会員には、Windows Azureを利用するためのクレジットが4500円/月〜1万2500円/月分が付与される(無料枠の金額は変更になることがあります)

 この「MSDN特典として提供されるWindows Azure」は、通常のWindows Azureとまったく同じ。コード作成からビルド、テストまでを行うためのVisual Studioだけでなく、テスト環境としてWindows Serverを動作させることもできる。ただし、使用目的として認められているのは「開発とテスト」のみ。運用目的のアプリケーションに適用する「本番運用」は認められていないことに注意していただきたい。

ALT 日本マイクロソフト株式会社 サーバープラットフォームビジネス本部 クラウドプラットフォーム製品部 エグゼクティブプロダクトマネージャー 谷彩子 氏

 一方、アプリケーション開発を積極的にWindows Azure上で行おうとする開発者向けには、第2のエントリーとなる「Microsoft Visual Studio Online」を用意。名称からもわかるように、こちらはオンプレミス版Visual Studioと同様にアプリケーション開発のための機能をクラウドサービスとして提供する。当初は「Microsoft Team Foundation Service」と呼ばれる開発者向けのサーバー機能を提供していたが、2013年11月にブラウザ上でコーディングを行うことが可能となる機能を新規にリリースしこの名称に変更されている。

 まず、Visual Studio Onlineのサーバー機能の特徴としては、Visual Studioだけでなく、EclipseやXcodeといった他社製の統合開発環境(IDE)からもフル機能が利用できること。普段はiOS、Android、Java向けのアプリケーションコードを記述している開発者でも、近年の開発で注目されているコード管理や継続的インテグレーションの機能を Visual Studio Online で利用することが可能だ。また、開発したコードは Windows Azure へすぐにデプロイし、公開を開始できる点も見逃せない。

 次に、ブラウザのみで(Visual Studioなしで)コーディングを可能にする Visual Studio Onlineの Webインターフェース「Monaco」についても確認したい(図3)。通常の Visual Studioと同等の操作感を得られるわけではないが、コーディング時にはインテリセンス(コードの補完機能)が利用でき、快適にコードを書くことが可能だ。こちらの Monaco も Windows Azure へのデプロイを即座に行うことができるので、ユーザーのエクスペリエンスを確認しながら最終調整を行う際などに力を発揮する。

図3 図3 WebブラウザからVisual Studio Onlineにアクセスするためのインターフェース“Monaco”。コーディングだけでなく Windows Azure へのデプロイも行える

オンプレミスでもクラウドでも開発してほしい

 アプリケーション開発環境をクラウドサービスとして提供する「MSDN特典のWindows Azure」と、クラウド版IDE「Visual Studio Online」――。開発者を強力に支援するためのサービスを矢継ぎ早に投入してきたことからも明らかなように、マイクロソフトはアプリケーション開発でも“クラウドの力”を積極的に活用しようとしている。

 だからといって、マイクロソフトはオンプレミスのアプリケーション開発環境をおろそかにはしない。「実際、Visual Studioユーザーの多くが、MSDNサブスクリプションの会員でもあります。これからますます増えるであろうクラウドのアプリケーション開発においても、マイクロソフトのプラットフォームやツールをお使いいただくことで、開発者の皆様に優れたアプリケーション、サービスを作っていただきたいと思っています」と、岩出氏。

 マイクロソフトとしては、オンプレミス版のユーザーにクラウド版も併用してもらいたいと思っているのだ。「MSDNサブスクリプションを契約しているのに、Windows Azureを使わないなんて、もったいないですよ」という谷氏の発言が全てを物語っている。

 現在、日本マイクロソフトは、MSDNサブスクリプションの会員に向けて「Windows Azureスタートキャンペーン」を実施中だ。本稿を読んだMSDNサブスクリプション会員の方は、このキャンペーン情報もチェックしていただき、この機会にぜひWindows Azureに触れてみてほしい。

WindowsAzureスタートキャンペーン

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提供:日本マイクロソフト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2012年3月11日

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