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» 2014年02月25日 17時00分 UPDATE

ソフトウェアが、ソフトウェアを作る:日本のシステム開発に、変革がもたらされる時

多数の人的リソースが動員され、多大な時間と費用が注がれているソフトウェア開発。その手法が、BlueMeme(ブルーミーム)が導入している「第五世代言語の開発ツール」によって、大きく覆ろうとしている。製造からテスト、運用までを自動で行うという夢みたいなことが、果たして本当に起こり得るのか。代表の松岡氏が、その全貌を語る。

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きっかけは、学生時代

 1995年、Windows95が巻き起こした狂騒により、インターネットが世の中に爆発的に普及を始めてからおよそ20年。当時、大学生だった松岡氏も、その影響を受けた1人だった。「Webサイトを作るアルバイトを始めて、Flashなどを作っていました。真新しいジャンルだったので、ニーズはたくさんありました。でも、膨大なオーダーをこなしていくのには、人数的に限界があって。そのころから、『ソフトウェアをソフトウェアが作るような仕組みを生み出せないかな』と思っていたんです。そこからモデル駆動型開発手法の存在を知り、独自で研究を始めるようになりました」。

 大学卒業後、松岡氏はソフトウェア開発会社でキャリアをスタートさせる。以降は証券会社の立ち上げに携わったり、ドイツの大手ソフトウェア会社で業務システムの構築を学んだりと、起業に向けて着々と経験を積み重ねていく。その間もモデル駆動型開発手法への執着が衰えることはなかった。むしろ、さらにその想いは募っていったという。

 「業務システムの開発は、長ければ2年近い歳月を費やすことになります。しかし2年もあれば、ビジネスの潮流は変化していくもの。開発期間中にユーザーのニーズが変わっていくことは少なくなく、必然的に動く金額も大きくなるという課題を慢性的に抱えていました。それに加え、システムの中身が膨れ上がるに連れて、内部の把握も難しくなってくる。だから途中で仕様を変えようにも、なかなか変えづらいのです。期間、コスト、見える化。こういったあらゆる問題を解決させるためには、どういったツールがベストなのか。そんなことを悶々と考えていました」

従来に比べて73%のコストが削減可能

 「私たちの要求に応える十分なプラットフォームを、ずっと探していたんです。インターネットで見つけた時は『これだ!』と思いました。運命の出会いとまで言うと大げさに聞こえるかもしれませんが、本当にそれくらいの衝撃です」。松岡氏は“OutSystems Platform”との出会いをそう語る。

 2009年にBlueMemeを創業し、業務システムのコンサルティング事業を始めた後は、モデル駆動型開発手法のツールを積極的に取り込んできた。ただ、アメリカやヨーロッパといった国々のツールを活用していたものの、満足できるものはなかったという。もっといいものを――。日々、理想を頭の中で思い描き、自分たちで作ることも視野に入れていた2011年、大きな転機が訪れた。

 「初めて“OutSystems Platform”を使った時にしっくりきました。求めていたのは、これかなっていう。ぜひ取り入れてみたいと思い、ポルトガルのOutSystems社に声を掛けたんです。するとすぐに、『一緒にやろう』とフランクな返答が寄せられました。そこから日本での総代理店契約を結んだというわけです」

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 “OutSystems Platform”のメリットは多々あるが、まずはやはりそのスピード感である。プログラミングやデータベース設計、インフラ構築、コーディングといった工程は全て自動生成。人的な開発と比べて速さが約10倍になると言われており、シンプルなスマホ向けアプリであれば、5分ほどで完成させられるのだ。大幅な納期の短縮は、もちろんコストダウンにもつながる。さらに、ITシステムの保有における全費用の68〜85%に当たると言われる保守・運用にも自動実装が可能。従来と比較すると、トータルで73%のコストを削減できるという。

 「期間の短縮やコストの削減はもちろん、見える化を実現できるのも大きなポイントですね。画面がパレット式になっていて、基本的な操作はドラッグとドロップだけ。マウス1つでサクサク作業を進めていけると言うと分かりやすいかもしれません。デモ画面で現状を確認しながら、リアルタイムでお客さまと一緒に作り込んでいけます。『こうしてほしい』という要望があれば、その場ですぐに反映させ、実際に動いているものを見てもらいながら、その場で修正を行う。これを繰り返して品質を上げていくというわけです。数時間で話がまとまることはよくありますし、基本的な業務システムが数日で完成することもありますよ。

 案件を引き継ぐときも非常にスムーズです。これまでのシステムは、基準や部品をどんなに共通化しても、属人化を排除できませんでした。技術の変化と人材の流動化が激しいIT業界において、作った人しか分からないという問題は深刻です。“OutSystems Platform”がもたらすシステムの見える化は、属人化を解決できる可能性すらも秘めているのです」

言語の世代交代

 果たして、システムが自動生成できるのか。このマジカルの秘密は“OutSystems Platform”に使われている視覚的言語“Visual Modeling”にある。これは.Netで作られており、BlueMemeではJavaやC#の1つ上のレイヤーに属する、第五世代言語と位置付けている。いわば、言語の世代交代。似た例は過去にもある。C言語が世の中に出たときも、「アセンブラが自動生成できるわけない」と言われていた。Javaが出たときもそう。「C言語のような柔軟性があるのか」と囁かれていたが、今はJavaが主流になり、プログラムの書きやすさは一段と増している。つまり、世代交代の際には毎回起こる議論なのである。

 「特に今回の刷新は劇的であり、今は業界の過渡期だといえるでしょう。プログラミングの人的な作業がなくなる可能性も大いにあり得ますから。これまでは変化の激しい技術動向に合わせてその都度、技術をアップデートしなければなりませんでしたが、その必要もなくなります。“Visual Modeling”は日本でも少しずつ認知されてきており、事業は追い風に乗っていますよ。開発ジャンルは生産管理や販売管理、会計システムなど多岐にわたり、クライアントの業種も問いません。日本での普及は、まさにこれから。機能が進化し、自由にカスタマイズできるようになっているのも、勢いを後押ししています」

 実を言うと、このモデル駆動型開発手法という概念は、40年前から存在していた。“OutSystems Platform”に関しても、すでに世界24カ国、22の業種で3万6500ものインストレーション実績がある。U.S.Armyにも導入され、Gartner社のmagic quadrantではvisionary No.1の称号に輝いたほどだ。にもかかわらず、日本であまり活用されてこなかった理由。それはまさしく、自由度があまり高くなかったという点にある。

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 欧米では、複数の異なる文化の人たちが同じ職場で仕事をしているため、暗黙の了解でビジネスを進めることが難しい。このため、業務の流れやルールにおいては明確な基準を作り、それに合わせていくというカルチャーがある。システムに関しても、多少自由度が低かろうが、機能ありきでビジネスを当てはめていく。スーツで言えば、パターンオーダー。ある程度の形を決め、後は半ば強引に体に慣らせていく。

 対して日本は、フルオーダーで体の隅々までに馴染むものを好む。つまり、機能ありきでビジネスを当てはめていくという発想がないのだ。これは、自分たちのビジネスに強い誇りを持っているからこそのカルチャーだと言えるだろう。しかし、機能のブラッシュアップに従って、満足の行くだけの自由度が生まれ出した。マーケットから受け入れられやすくなっているのには、このような背景があるのだ。

技術者は最上流工程だけに関わる

 革新には、逆風が付き物。BlueMemeに吹いているのも、決して追い風だけではない。開発期間が短縮され、コストが大幅に削減できるということは、クライアントと開発側の間に位置するゼネコン的な企業にとっては、ビジネス的な損失につながるからだ。今は両者の間が何階層にも分かれ、プロジェクトが大規模であればあるほど、利害関係者が多くなっている。これに比例して予算も大きくなっているのだが、実際に技術者が得られる対価は少ない。それどころか、全てのしわ寄せが来るのも技術者なのである。

 「本来、技術者は高度な知的作業を行うべきはずが、今は労働集約型の仕事になっています。むちゃな納期があり、不毛な修正があり、そもそも自分が何のために何を作っているのかも分からない。私はこの状況を変えて、技術者の社会的なステータスを、憧れの職業と言われていたころに戻したいんです。第五世代言語を使えば、スピーディーかつ低コストで、お客さまのためだけにシステムを作れる。実際にお客さまから感謝されることは多くて、『ありがとう』という言葉を日常的に頂きます。そういった言葉がモチベーションになるのか、BlueMemeのメンバーたちは楽しそうに働いていますよ。

 1点、誤解されたくないのは、システムを自動生成で作れるとはいえ、決して誰にでもできる仕事ではないということ。設計や要件定義などの能力によって、スピードや完成度は大きく左右されます。お客さまが描くフワッとしたイメージを読み取り、『こんなこともできますよ』といったアイデアを提案し、その場で的確に形に落とし込んでいく。最上流工程だけに関わっていると言っても大げさではないでしょう。お客さまのすぐそばに寄り添いながら、システム開発の本質的な部分に取り組める。技術者のワークスタイルをそんな風に変えていけるきっかけになれれば、これほどうれしいことはありません」

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提供:株式会社BlueMeme/SBヒューマンキャピタル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT自分戦略研究所 編集部/掲載内容有効期限:2014年3月25日

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