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» 2014年04月30日 10時00分 UPDATE

マイナビ転職×@IT自分戦略研究所 「キャリアアップ 転職体験談」:第29回 社外活動が縁となって日本オラクルの社員に――チューニングを熟知したDBAが目指したものとは?

「転職には興味があるが、自分のスキルの生かし方が分からない」「自分にはどんなキャリアチェンジの可能性があるのだろうか?」―― 読者の悩みに応えるべく、さまざまな業種・職種への転職を成功させたITエンジニアたちにインタビューを行った。あなた自身のキャリアプラニングに、ぜひ役立ててほしい。

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ユーザーグループでの活動がきっかけで、日本オラクルへ

 エンジニアならば自分が仕事で扱っているソフトウェア製品について、同じ境遇のエンジニアと情報共有したいと思うことがあるはずだ。今回お話を伺った塩原浩太さんは、ユーザーグループで活動したり、自身のブログやTwitterでOracle Databaseについて情報発信したりしていたのがきっかけで、日本オラクルの社員になったという。その経緯とは、いったいどのようなものだったのだろうか。


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【転職者プロフィール】
塩原浩太さん(35歳)

日本オラクル株式会社 テクノロジーコンサルティング統括本部(2013年1月入社)

【転職前】
ソフトウェア販売会社でデータベース周辺製品のプリセールスからポストセールスまでをトータルに手掛ける。その後、エンドユーザー企業での大規模開発プロジェクト経験を経て、SIerに転職。Oracle Databaseの提案から設計、導入、性能分析、チューニング、運用・監視までを手掛ける。
 ↓
【転職後】
日本オラクルのテクノロジーコンサルティング統括本部にて、DBAやPMという立場を通じて、Oracle Databaseの設計・構築・運用に関する提案からプロジェクトマネジメントまでを幅広く担当。


DB設計の良しあしが分かるようになった

 経営工学を学んだ学生時代にはデータベースソフトウェアを経験する機会が無かった塩原さんが、初めて実物に触れたのは2002年、大学卒業後に就職した会社でのことだ。

 「社長(当時)のビル・トッテン氏の人柄に魅力を感じた」という塩原さんが就職したのは、ソフトウェア販売会社アシストだった。データベース事業部に配属され、インサイトテクノロジー社のデータベースの運用・管理ツール「Performance Insight」やデータベース監査製品「PISO」などの販売立ち上げに携わり、あらゆる業務を担当したという。

 「クライアントは皆、Oracle Databaseは知っていますが、私が担当していたサードパーティ製品はあまりご存じではありません。クライアントに製品の良さを理解していただくためには、こちらもOracle Databaseの知識を身に付けなければなりませんでした。企画立案から、環境構築、性能分析、チューニングまで、いろいろなことを学び、実践しました。売れるようになるまでの間は、とても苦しかったです」

 そうして導入や性能分析を手掛けるうちに、データベース設計の良しあしが見極められるようになり、やがてデータベースの設計に興味を持つようになった塩原さんは転職を決断した。

 「もともとの設計によっては、いくらチューニングしても高い性能を引き出すのが難しい。そこから良い設計とは何かを考えるようになり、やがて自分でも大規模なデータベースの設計に携わりたいと考え始めました」

 2010年、初めての転職。エンドユーザー企業のシステム開発部に所属し、念願の大規模システム開発プロジェクトに携わる。しかしタイミングが悪く、転職した時にはすでに基本設計の終盤に差し掛かっていたため、早々に転職を決意する。

 同年、2度目の転職。今度の会社は少数精鋭のDBプロフェッショナル集団であるアイ・ティ・プロデュース。提案から設計、導入、性能分析、チューニング、運用・監視と、データベースシステムの上流工程から下流工程までを幅広く担当する立場だ。

 「自分で手を動かすのは面白いと実感しました。人数が少ないので、他の会社だったら若手には流れてこない上流の仕事も含め、『何でもやれる』ことがうれしかったです」

社外での活動が新たなキャリアにつながる

 この頃から塩原さんは、Oracle Databaseについて自身で検証した内容を、ブログで発信するようになる。

 「自身のスキルアップだけでなく、会社のプレゼンス向上にも役立てようという目的がありました」。ブログの内容は時に、製品への希望やダメ出しになることもあった。大好きな製品だからこそ「本来はこうあるべき」との思いがキツイ表現になってしまったのだ。

 また、とある勉強会を機会に、オラクル製品のユーザーグループである「Japan Oracle User Group (JPOUG)」設立のボードメンバーになり、セミナーの講演なども行うようになった。自分は少人数の会社にいるので仲間が少なかった。だから、同じ境遇のエンジニアたちと情報を共有したり、助け合ったりしたいと思ったのだ。「志が同じ仲間と、協力してそのような場を盛り上げていくことは、自分にとっては自然なことでした」

 そんな塩原さんのアクティブな活動が、JPOUGの活動をサポートしていた日本オラクルでコンサルタントを務める小田圭二氏の目に留まった。小田氏は塩原さんの「こだわるべきところにこだわり、『あるべき論』を大事にしているところ」がコンサルタント向きだと感じたという。

 あらかじめ明確なゴールを描き、そのゴールに向けてフィット&ギャップを行うのがコンサルタントの仕事だ。「あるべき論」をしっかり持っている塩原さんならば、クライアントに流されずにゴールまでけん引できるだろうと考えたそうだ。

 塩原さんは、小田氏から日本オラクルへの転職を打診される。

 「軽い感じで『データベースのコアを知りたいでしょう? うちに来ない? 大規模案件も手掛けられるよ』と誘われました」と、当時を振り返る。

 塩原さんの興味・関心の向くところを巧みに突いた誘い文句は十分に効果的だった。2013年、塩原さんは日本オラクルに転職する。「ブログやTwitterでOracle Databaseにダメ出しをすることもあったので、どうせ書くなら、もっと中身を知ってから書いてやれと思い、入社を決めました(笑)」

 配属先は小田氏と同じテクノロジーコンサルティング統括本部だった。

「ダサいPM」にはなりたくない

 塩原さんは現在、半分はクライアント先に常駐してDBAとして活躍し、残りの半分は自社プロジェクトのPMとして活躍している。

 「常駐先では、かつてエンドユーザー側の立場で仕事をした経験が大いに役立っています」。もちろん、前職での経験や、これまで一貫して手掛けてきた、性能分析、チューニングなどの経験も、DBAとしての仕事に役立っている。

 また、「大規模なデータベース設計を手掛けたい」という希望も、PMとして果たせている。

 「『ダサいPM』にはなりたくない」という塩原さん。彼の言う「ダサい」とは、技術力が伴わない、マネジメントメインのPMのこと。予算とスケジュールの帳尻を合わせるだけといった仕事は、ソフトウェアメーカーのコンサルタントがやるべきことではない、というのが持論だ。自分の立場にも、きちんと「あるべき論」を展開しているのは塩原さんらしい。

 実際のクライアントの使い方や環境と製品をクライアントのシステムにフィットさせるのも、ソフトウェアメーカーのコンサルタントの仕事だ。しかし、いくら「あるべき論」を振りかざしても、クライアントにはクライアントの事情がある。それを知ることができたのは、今までの経験があったからだ。

 「今までの経験は、全て糧となっています。例えば、クライアントにただ正解を伝えるだけではなく、担当者が上申しやすいような提案を用意するように心掛けたりしています」

 エンドユーザーとSIerを経験してきた塩原さんだからこそできる、高いレベルの落とし所に着地させる技だろう。

もっともっと技術を磨きたい

 ところで日本オラクルという職場は、塩原さんにとってどのように映っているのだろうか。

 「入社前は、外資系の『冷たそうな』会社かと思っていました。自分の仕事だけを一生懸命にやる個人主義の固まりのようなイメージです。ところが入社してみたら、日本の会社以上に日本の会社らしい『温かさ』があることに驚きました。協力する風土があるので、困ったことがあれば助けてくれるし、昼食をみんなで連れ立って食べに行ったりもするんです」

 また、「優秀な人材が多い」ことも実感しているという。

 「私がA=B、B=C、よってA=Cという答えを導き出しているところを、周囲のメンバーはいきなりA=Cという結論に到達している感じですね」

 オラクル製品に関する知識量では、生え抜きのメンバーにかなわない部分がまだまだ多いという塩原さん。しかしエンドユーザーやSIerでの経験は、中途入社ならではの大きな強みだ。現在はそうした強みを生かすためにも、もっと技術を磨きたいという。

 中途入社組の中では、他のレイヤーでの強みや経験を持っている人がうらやましいと塩原さんは続ける。

 「私はOracle Databaseに関するキャリアがある程度あっての入社でしたが、オラクル製品以外の領域を経験されてきた方でも大丈夫です。入社後に教育や業務を通して、身に付けていくことができます。むしろ今までの経験を強みに、われわれ同僚にいろいろな影響を与えてほしいですね」

原点回帰と活躍の幅を広げるのが今後の目標

 最後に、今後の目標を聞いてみた。

 「現在は、全体最適を図り、Oracle Databaseをより良く使うための製品にも関心があります。例えば『Oracle GoldenGate』は、今後プッシュしていきたいプロダクトです」

 塩原さんのデータベースとの出会いは、こうしたデータベースの周辺ソリューションだった。Oracle Databaseを熟知した今だからこそ、原点回帰して新たな発見があるかもしれない。また最近は、書籍の執筆を行うなど活躍の幅を広げているそうだ。

 「5年後もこの会社にいると思うか」という意地悪な質問には、「もし仮に、オラクル製品のコアを知り尽くした! と思える状態になっていれば、その時は分かりません。いずれにせよ、お客さまや世の中の役に立つことをやっていたいと思います」と答えた塩原さん。技術と経験を武器に、5年後も10年後もきっと活躍していることだろう。

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日本オラクル コンサルタント 小田圭二さんに聞く、塩原さんの評価ポイント

 日本オラクルがコンサルタントに求めるポイントは、「技術を追求する姿勢(もしくは技術を持っているか)」「コミュニケーション能力」「お客さまにあるべき姿を伝えられるか(理想像を持っているか)」の3点です。

 お客さまから評価されるのは、やはり技術力です。また、コミュニケーション能力が無いと仕事がうまく進みません。そして、最後の理想像を持っていないと、お客さまをリードできず、単なる受け身のSEで終ってしまいます。そのため、今までの経験を基に、お客さまに理想を語れるかも確認します。

 塩原さんは、技術的にオラクル製品を究めたいという強い思いがあり、長いDB分野での経験もありました。そういった点を評価しました。入社後は着々と知り合いを増やして、活躍しています。


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提供:株式会社マイナビ
アイティメディア営業企画/制作:@IT自分戦略研究所 編集部/掲載内容有効期限:2014年5月31日

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