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» 2014年08月04日 10時00分 UPDATE

革新的なサーバーを採用:生き残りを懸けて変わる企業、これを支えるIT

150年の歴史を今に引き継ぐ瀧定大阪は、服地卸で圧倒的なシェアを握ってきた。その瀧定大阪が2010年、抜本的な経営変革に乗り出した。その一方で、ITシステムを目覚ましいスピードで整備。SAPに続いて、シスコのサーバー「Cisco Unified Computing System」を採用し、短期間でSAP HANAの導入を完了。情報を駆使した攻めの経営に転じている。

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 150年前に創業した瀧定を今に引き継ぐ瀧定大阪は、繊維商社として業界では知らない者のいない存在だ。服地卸で圧倒的なシェアを握り、「一人勝ち」の状況を長年にわたって維持してきた。その瀧定大阪が2010年、抜本的な経営変革に乗り出した。業務改革を進めるとともに、M&Aなどを通じて新事業の積極的な開拓を始めた。

 その一方で、今後の経営および事業展開の基盤とするべく、ITシステムを目覚ましいスピードで整備。1年でSAPをカットオーバーさせたのに続いてSAP HANAの導入を完了。情報を駆使した攻めの経営に転じている。

 瀧定大阪は、特に婦人服地では、国内流通においてリーディングカンパニーとしてのプレゼンスを誇ってきた。しかし、服地単体での販売は成熟している。

 どの産業でも、これまで成功してきた企業は、自社のビジネスがジリ貧に陥りつつあることに気付いても、抜本的な手を打つことは非常に難しい。市場自体が少しずつ縮小していても、競合他社に負けているわけではない場合には、自分たちのビジネス手法に改善の余地があるとは考えないからだ。特に歴史のある大企業ともなれば、ビジネス手法が確立しており、これまでと違うことをやろうというインセンティブは働かない。

 しかし、より広くファッション業界を見渡すと、成長している顧客企業や業態はまだまだ存在する。生地・製品の双方で複合的なサービスを提供すればチャンスは数多くある。また、既存のビジネスでも国内市場にとらわれず、国際的な展開を進めることも可能だ。さらに事業領域の拡大という観点では、ファッションに留まらず、衣料品をライフスタイルの一分野として捉えることで、対象となる事業分野は広がるとも考えられる。視点を変えることで、卸売り事業においても、成長戦略は描けるはずだ。

 瀧定大阪の現経営陣は2010年、この難しいことへの挑戦を始めた。それは、同社のビジネスモデルの根本的な見直しであり、現代的な経営への進化の始まりだった。

 2010年より、次への成長戦略を描く3年間にわたる中期経営変革プログラム『チャンス・トゥ・チェンジ(C2C)』を始動。経営陣は、「業務改革」「事業改革」「海外事業」「業態改革」「企業統治改革」「人事改革」と、それらを統合した「成長戦略」の7つのプロジェクトを立ち上げた。これに基づいて、矢継ぎ早に数々の施策を打ち出してきた。

 それは組織改革から始まった。経営と執行の分離、課単位の独立採算制を改め、事業部制を導入。各々のポジションを明確にし、消費者ニーズに基づいた顧客ニーズを実現する組織へと再編した。これを起点として抜本的な社内業務改革を開始した。また、事業改革・海外事業プロジェクトでは、核となる生地卸事業の強化、強みとする生地卸事業を生かしたOEM製品事業へのシフトを加速、海外現地法人設立によって中国など海外における生地生産およびOEM製品生産を拡大、現地での販売活動も強化してきた。

 一方でM&Aによって、既存事業との戦略的連動による新たな事業機会の創出も目指した。主にティーンを対象とするアパレル製品の企画・開発から販売までを手掛けるオリーブ・デ・オリーブ、女性向けアパレルブランドを展開するシアタープロダクツなど、アパレル企業の買収を実行した。同社はさらに、香りビジネスなどにも参入している。

 2013年5月には繊維問屋街にある老朽化した自社ビルから先進設備の揃うインテリジェンスビルに移転。これとともにコーポレートブランド『STYLEM(スタイレム)』を始動させた。これは「全ての人々の生活の感動や幸せの根源となるもの」を意味し、テキスタイル、アパレル製品に加え、従来の枠にとどまらない商品やサービスの開発、付加価値の創造や情報発信、そしてその全てを可能にする大きな舞台を提供する企業、すなわち「ファッションビジネスのプラットフォームを提供する企業」としての姿勢を表しているという。

会社を変えるためにITを整備、SAP、SAP HANAが武器になる

im_ait_takisadaosaka01.jpg 瀧定大阪 SCM統括部システムグループ部長 澤水健男氏

 瀧定大阪におけるIT基盤構築は、上記のような経営改革と同様、トップダウンでおそるべきスピードで進められた。

 「『チャンス・トゥ・チェンジ』で当社のあるべき姿を定義し、具体的なアクションも決めた。これを実行していくためには当然ITも要る。そこで、2011年にビジネスモデル変革とIT変革が同時並行的に走り出した。ビジネスの方は何年に何をするかが明確に決まっている。そこで、ITについても半年、1年の単位で具体的なアクションが決まった」と、SCM統括部システムグループ部長の澤水健男氏は振り返る。

 2010年の段階では、PCは各課に数台あるくらいだったという。基幹システムはオフコンで動いており、伝票は全て紙。これを事務員が目にも止まらぬスピードで、端末に打ち込むというスタイルだ。各月の売り上げを確定するのに半月かかっていた。在庫についても、売り上げ台帳の数字を基に手作業で計算していたため、タイムラグは大きかった。

 営業活動における情報活用は皆無に等しかった。生地の売れ筋については売上台帳をめくって勘を養い、あとは体を動かしてビジネスを取ってくる。営業担当者同士の情報共有は少ない。

 こうした状態を変えるため、同社では1人1台のPCを提供し、Google Appsを導入。これに続いてスマートフォンを配布。スピード感のあるコミュニケーションと情報活用による、業務改革のための基盤を整備した。だが、経営を進化させるには、基幹システムの再構築が不可欠だった。

 瀧定大阪は2012年2月、SAPをカットオーバーした。2011年2月にプロジェクトを開始して1年後にカットオーバーという強行スケジュールだった。だが、このおかげで事業の見える化が実現した。海外に展開する生産拠点の状況を把握し、在庫、売り上げの状況を迅速に確認し、販売機会の最大化や販売促進、事業企画、商品開発を進めるための基盤が整った。多角化によって広がる事業部門、事業子会社の数字を取り込んでいけば、企業グループ全体としての戦略の策定と遂行のための大きな力になる。

 在庫、仕入れ、販売の数字が連動し、ほぼリアルタイム在庫状況が確認できるようになったことは、すでに販売機会の拡大に役立ちつつある。例えば同社では、商談会における生地サンプルの注文を、その場で電子的に処理するシステムを稼働している。国内外で開催される生地の商談会は、同社にとって最大の販売促進活動の1つだ。このシステムでは生地に付けられたバーコードを、営業担当者がiPhoneで読み込むことで、サンプルの発送を直接手配できる。サンプル注文を間違いなく、その場で処理でき、発送も即座に行われるため待たせないことが、顧客に対するサービスの向上につながっている。

 ただし、経営管理統括部 経営企画グループ経営戦略課 課長の三浦修氏は、「顧客へのサービス向上、社内業務効率については、ようやくSAP導入の効果が見え始めてきたところ。さらなるサービス品質の向上や範囲の拡大とともに、社員の業務にもっと生かしていけるよう、SAPに蓄積された情報活用方法を引き続き模索していきたい」と話している。

SAP HANA導入でCisco UCSが選ばれた理由

 瀧定大阪がSAPの次に導入したのはSAP HANAをベースとしたビジネスインテリジェンス(BI)ソリューションだ。2013年初めにこれに着手。短期間での導入を果たした。同社は、SAP HANAの導入に当たり、サーバープラットフォームとしてインテル® Xeon® プロセッサーを搭載したシスコのCisco Unified Computing System(Cisco UCS)を選択した。

im_ait_takisadaosaka02.jpg 瀧定大阪 経営管理統括部 経営企画グループ経営戦略課 課長 三浦修氏

 澤水氏は、Cisco UCSについて知ったとき、アーキテクチャが面白いと感じたという。

 Cisco UCSは一言でいえばネットワークと融合させたサーバー製品だ。ストレージ、IPネットワークに対し、高速で低遅延な通信ができる。また、インメモリコンピューティングを行うSAP HANAでは、サーバーに大量のメモリを搭載できることが有利になるが、Cisco UCSは多数のメモリスロットを搭載している。このため、大量のメモリが必要なアプリケーションに対応しやすい。同一量のメモリを利用する際にも、少容量のメモリモジュールを多数使えばよいため、コストを抑えることができる。ちなみに瀧定大阪では256GBのメモリで不足を感じ始めており、近い将来に拡張することを考えているという。

 さらに重要だったのは、シスコにおけるSAP製品に対するサポートの手厚さだ。

 シスコはSAPが認定するサーバーベンダーであり、Cisco UCS上での SAP、SAP HANAに関し、大規模なリソースを投入し、検証やサイジング、運用支援といった活動に取り組んでいる。SAPは世界各地の同社拠点にSAP Co-Innovation Lab(COIL)という共同検証施設を設置し、少数のテクノロジパートナー企業とさまざまな技術ソリューションに関する検証活動を実施している。COILの活動に参加できるサーバーベンダーはシスコだけだ。また、シスコは全世界でSAP製品をサポートする体制を構築しており、今後海外展開をさらに加速化する予定の瀧定大阪にとっても心強いことだ。

 さらに、シスコはSAP製品のエキスパートを多数擁している他、サーバーベンダーではあるが、SAPやSAP HANA自体の運用ノウハウを大量に蓄積しており、これに基づく提案ができることが、大きな特色となっている。そこで、シスコは瀧定大阪に対し、運用支援のサービスを提供している。

 SAP HANAは新しい製品であることもあり、ソフトウェアのアップデートが比較的頻繁に行われている。シスコはこうしたアップデートの円滑な実行も支援している。また、データのバックアップ/リカバリ方法を提案、実際にバックアップサービスを提供している。

 澤水氏は特に、シスコのSAP担当コンサルティングエンジニアの提案力に感銘を受けたという。BIツールなどを含めた画期的なソリューションについて熱く語る、シスコやSAPのエンジニアと議論しているうちに、「久しぶりに興奮した」と同氏は話す。

 この議論の中から、SAP HANA、SAP NetWeaver BW on HANA、SAP Business Objectsという、導入当時としては画期的な組み合わせが生まれた。それは、真剣なユーザー、その期待に応える製品を持ったソフトウェアベンダー、そしてこれを理解し、最適なプラットフォーム製品と運用を提案できるサーバーベンダーの融合によって初めて可能になったことだった。

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提供:シスコシステムズ合同会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2014年9月3日

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