Oracle DB専用バックアップマシンが解決する汎用的なバックアップ手法の根本的な問題点とは?24時間365日稼働システムのバックアップも万全に(2/3 ページ)

» 2014年08月20日 07時00分 公開
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Oracle DBLRAは、データベースの“差分”を低負荷で常時記録。障害発生時には任意の時点にすぐ戻せる

Oracle Database Backup Logging Recovery Appliance

 データベースのバックアップを巡るこれらの課題を解決すべく、オラクルが提供を予定しているのがOracle DBLRAである。同製品において、「これまでとは根本的に異なるアプローチ」(シェトラー氏)で既存のバックアップソリューションの問題を解決するために新たに導入されたコンセプトが「Delta Push」と「Delta Store」だ。この2つの概念について、シェトラー氏は次のように説明する。

 「Oracle DBLRAでフルバックアップを行うのは最初の1回だけで、その後はバックアップ対象となるデータベースからOracle DBLRAに対してDelta(差分)を送信し続けます。これがDelta Pushです。そして、受け取った差分データを利用して任意の時点への迅速なリストアを可能にするのがDelta Storeです」

 シェトラー氏の説明からも分かるように、Oracle DBLRAで鍵となるのがDelta Push、つまり“差分”である。Oracle DBLRAでは、Oracle Data Guardの技術を利用してリアルタイムにREDOログを送信することによってバックアップを実施する。そのため、データベースに障害が発生したとしても、トランザクション保護に要する時間は「1秒未満」(シェトラー氏)であり、ほぼデータを失うことなく復旧することが可能だ。また、送信にかかるデータベースサーバー側の負荷は最小限に抑えられており、データベースを稼働しながらバックアップを取ることができる。そのため、バックアップのためだけに時間を確保する必要もないのだ。

差分バックアップだけでスピーディなリストアを実現

 ただし、差分によるバックアップでは、元となるフルバックアップへの差分データの反映が必要となり、差分データが増えれば、その分だけリストアにかかる時間が長くなる。トラブルが生じてリストアすることになった際、いつまでたっても差分の反映が終わらないということになれば、ビジネスにも影響が生じるだろう。

 この問題を回避するため、従来のバックアップ手法では週次や月次でフルバックアップを取得し、その間を差分バックアップで埋めるという運用を行うケースが多かった。週次あるいは月次でフルバックアップを取っておけば、反映が必要な差分データの量が少なくなり、リストアに要する時間を短縮できるからだ。

 しかし、24時間365日の連続稼働が求められるシステムでは、週次や月次であってもフルバックアップを取るための時間を確保するのは難しい。そこで、Oracle DBLRAで使われているのがDelta Storeだ。これは必要なときに即座にリストアを行えるよう、Oracle DBLRA側でバックアップデータを事前処理するという技術である。具体的には、任意の時点で自動的に仮想的なフルデータベースコピーを作成する。リストアが必要になった際には、このデータを使うことで、リストア時の差分反映の時間を短縮し、迅速なリストアを実現しているのだ。

 「オラクルデータベースのフォーマットを理解している」(シェトラー氏)ことも、Oracle DBLRAの大きな利点だ。データベースサーバーから送られる差分データは、Oracle DBLRAによってデータが破壊していないかどうかが検証される。そのため、実はバックアップデータが壊れており、必要なときにリストアできなかったといったトラブルが起きる心配はない。

 なお、Oracle DBLRAはOracle Enterprise Managerで管理することが可能であり、データベースからバックアップ、さらにはOracle DBLRAに接続したテープドライブまでを含め、統合的に管理する環境を作ることができる。特に多数のデータベースサーバーを運用している環境では、稼働中のサーバーからバックアップデータまでを同一の環境で管理できることの意義は大きいだろう。

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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2014年9月19日

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