ExcelにBing Mapsを挿入し、Google Places APIで取得した住所から店舗の分布地図を作成VBA/マクロ便利Tips(3/3 ページ)

» 2014年09月04日 18時00分 公開
[薬師寺国安PROJECT KySS]
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ExcelのメニューからBing Mapsを挿入し、コンビニの位置を表示する

 Excel 2013の最新版では、Excelのメニューから[挿入]を選択すると、「アプリ」の中に「Bing Maps」が表示されているはずだ(図8)。

図8 「Bing Maps」が表示されている

 もし、「Bing Maps」が表示されていない方は、図8の「ストア」を選択し、表示される画面の「検索欄」に「Bing Maps」と入力する(図9)。

図9 「検索欄」に「Bing Maps」と入力する

 すると、「Bing Maps」が表示されるので、「追加」をクリックする(図10)。

図10 「Bing Maps」が表示されるので「追加」をクリック

 これ以降の処理は、Excelメニューの「Bing Maps」のアイコンをクリックした場合と同じ処理になる。

 「Bing Maps」アイコンをクリックすると、図11のように「Bing Maps」が表示され、「Insert Sample Data」と表示されるので、右隅上の「×」アイコンで消しておく。

図11 「Insert Sample Data」は挿入しない

 仮に「Insert Sample Data」をクリックすると、表1のようなデータが挿入され、指定された場所(State)に円グラフが表示される。

表1 「Insert Sample Data」で挿入されるデータ
State Revenue Expense
Seattle 70 20
Berlin 85 55
London 60 40

 表1から分かるように、1列目には「場所」で文字列、2列目と3列目には数値を入れるようになっている。項目名の変更は自由だが、このデータ型を間違えるとデータエラーが表示される。

 ただし、項目名は必ずしも3個限定というわけではない。図7を見ても分かるように「文字列」の1列だけのデータ項目でもOKだ。最大で3項目まで、データ型には必ず従うと覚えておくといい。

 では、次に、図11の上部で赤い○で囲まれている、「Filter」アイコンをクリックする。すると「Select Data」と表示されるので、これをクリックする(図12)。

図12 「Select Data」をクリック

 「データ選択」のダイアログが表示されるので、図7の「A1:A21」までを選択しておく。データはセル「A12」までしかないのだが、検索結果の最大件数が20件まで表示されるので、項目名も含めてセル「A21」まで範囲指定しておく(図13)。

図13 データ範囲を指定する

 すると図14のように、該当する住所の上にピンが立つ。ピンをクリックすると「住所とコンビニ名」が表示される。

図14 住所の上にピンが立つ。ピンをクリックすると「住所とコンビニ名」が表示される

 では、試しに別な住所を入力してみよう「京都市伏見区桃山町」と入力した結果が図15だ。「京都市」だけでなく「北海道」にもピンが立っている。「礼文駅」にピンが立っている。コンビニ名に「セブンーイレブン深草大亀谷店」で「ーイレブン」が含まれているので、北海道にピンが立ったのかもしれない。

 ピンが全国に散らばっている場合は、日本全体の地図が表示される。限定された場所だけの場合は、その場所がズームインして表示される。

図15 住所に「京都市伏見区桃山町」と入力したら、北海道にもピンが立った

 この不具合を解消するためには、「住所とコンビニ名」を表示させるセルに、「住所」だけを表示させることで解決できると思うが、そうなると、ピンをクリックした場合に、住所だけが表示されて「コンビニ名」が表示されなくて分かりにくい。ここは、北海道は無視して、「京都市」の場所を拡大してみよう。

 すると、図16のように5件あるべきデータが4件のピンしか表示されていない。「セブンーイレブン」は北海道と判断されている。どうも「セブンーイレブン」の表記が悪いようだ。他の住所で、「セブンイレブン」の場所はきちんと表示される。

図16 北海道にピンが立った分は京都市には表示されていない

次回はVBAでGoogle Mapsを表示させる

 今回はGoogle Places APIを使用して、指定した住所に存在するコンビニの位置をBing Mapsに表示させてみた。Bing Maps自体まだまだ進化の途上で、データ件数とデータ型も限定されており、あまり融通は効かないが、今回紹介したような表示をすることは可能だ。Bing Maps自体にまだまだ問題点もあるが、これからに期待したい。

 レスポンスで返ってきたデータの表記方法によっては、前述したように、どんでもない場所にピンが立つこともあるが、これがBing Mapsのせいというより、データの問題であるのかもしれない。

 次回はExcel VBAでGoogle Mapsを表示させるTipsを紹介する。お楽しみに。

著者プロフィール

薬師寺 国安(やくしじ くにやす) / 薬師寺国安事務所

薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。

1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。

1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。

2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。

Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。

Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev(Oct 2003-Sep 2012)。

Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。

Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。


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