連載
» 2017年09月21日 05時00分 公開

Tech TIPS:Android端末で見かける「Google Play開発者サービス」とは何か?

Androidスマートフォン/タブレットでしばしば目にする「Google Play開発者サービス」。起動した覚えもないのに、なぜかシステムに常駐している。その正体は? 一体何の役に立っているのか?

[島田広道,デジタルアドバンテージ]
「Tech TIPS」のインデックス

連載目次

対象サービスとハードウェア:Googleの各種サービス、Androidスマートフォン/タブレット


 Androidスマートフォン/タブレットでインストール済みのアプリを調べていると、インストールした覚えのない「アプリ」(?)を見掛けることがある。「Google Play開発者サービス」もその1つとして挙げられる。

いつの間にかインストールされている「Google Play開発者サービス」 いつの間にかインストールされている「Google Play開発者サービス」

 しかもこのアプリは必ずシステムに常駐していて、メインメモリ(RAM)やバッテリーの電力をそれなりに消費する。明示的に起動した覚えがないアプリが、貴重なRAMやバッテリーの電力を消費しているのは、あまり気持ちの良いものではない。

メインメモリ(RAM)の使用量が多めのGoogle Play開発者サービスの例 メインメモリ(RAM)の使用量が多めのGoogle Play開発者サービスの例

バッテリーの電力もよく消費しているGoogle Play開発者サービスの例 バッテリーの電力もよく消費しているGoogle Play開発者サービスの例

 名称に「Google」が含まれているので、Google製アプリ(?)とは推測できる。だが「開発者」とはどういうことか? 一般のユーザーに必要なプログラムなのか? 無効化したりアンインストールしたりしてもよいのだろうか? 本稿では、この「謎」多きプログラムについて、コンパクトに説明する。

Google Play開発者サービスは他のアプリのためのサービスプログラム

 Google PlayストアやAndroid OSの設定パネルでは、Google Play開発者サービスは他の普通のアプリと同じように扱われているように見える。しかし、その役割は一般的なアプリと大きく異なる。

 「Google Play開発者サービス」(英語では「Google Play Services」)とは、Android OS対応アプリに対して、Googleの各種サービスを利用するのに必要なAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を提供するサービスプログラムである。これがなければGoogleの各種サービスが利用できなくなるという、重要なサービスだ。

 Google Play開発者サービス(以下、「開発者サービス」)は通常、システムに常駐し、他のアプリの背後(バックグラウンド)で稼働している。そしてGoogleのサービスを利用するアプリは、開発者サービスが提供するAPIを介してGoogleの各サービスにアクセスする。その際に必要なGoogleアカウントの認証にも、開発者サービスが利用される。

Google Play開発者サービスの役割と更新 Google Play開発者サービスの役割と更新

 開発者サービスの電力使用量が多めに見えるのは、システムにずっと常駐していることや、電力を消費しやすい通信機能を利用してGoogleの各サービスにアクセスしていることが影響しているようだ。

 開発者サービスがサポートしているGoogleのサービスを、幾つか挙げておく。

  • Googleドライブ
  • Googleマップ
  • Googleアナリティクス(アクセス解析サービス)
  • Google Wallet
  • Google+
  • Google Fit(フィットネス)
  • Google Cast(Chromecastなどから利用されるサービス)
  • ゲーム

Google Play開発者サービスは「必須」なのでプリインストールされている

 以上のように、Android OSアプリから何らかのGoogleのサービスを利用するなら、開発者サービスは必須のプログラムといえる。実際、日本国内で市販されているAndroidスマートフォン/タブレットには、必ずといってよいほど開発者サービスがプリインストールされている*1

*1 Amazon.comのKindle Fireシリーズは、Android OSをベースにした「Fire OS」を搭載している。だが、開発者サービスはプリインストールされていない。こうした「例外」もある。


 もし、これを無効化したりアンインストールしたりすると、GmailアプリのようなGoogleのサービスを利用するアプリが即座にエラーを発して利用不能になってしまう。

Google Play開発者サービスは「必須」といえるプログラム Google Play開発者サービスは「必須」といえるプログラム

 名称に「開発者」と入っていても、Androidスマートフォン/タブレットを使う一般のユーザーにとって必須のプログラムといえる。

Google Play開発者サービスはAndroid OSとは別に自動で更新される

 開発者サービスについて知っておきたいもう1つの特長は、Android OSとは別に更新されるという点だ。

 Android OSの更新(アップグレード)用パッケージは通常、端末(ハードウェア)を開発したベンダーから提供される。

 一方、開発者サービスの場合は、前出の図のようにGoogle Playストアから、すなわちGoogleから直接提供される。しかもその更新は自動的かつ暗黙的に行われる(一般的には、更新版のリリースから数日程度で端末に配信されるとのことだ)。

 また、更新版がリリースされるタイミングもAndroid OSの更新とは直接関係がない。むしろGoogleが提供するサービスとの関係の方が深い。Googleが新たなサービスのプレビューを開始するのと同時にGoogle Play開発者サービスも更新されることがよくある。

古めのAndroid OSにも最新のGoogle Play開発者サービスが提供される

 Android OS 4.1/4.3/5.0/6.0/7.0をそれぞれ搭載するスマートフォンで開発者サービスのバージョンを実際に確認したところ、いずれも執筆時点で最新のVer. 11.5.09がインストールされていた。

■Android OS 7.0搭載スマートフォンでの開発者サービスのバージョン

Android OS 7.0搭載スマートフォンでの開発者サービスのバージョン

■Android OS 4.1搭載スマートフォンでの開発者サービスのバージョン

Android OS 4.1搭載スマートフォンでの開発者サービスのバージョン 古い端末でも最新バージョンのGoogle Play開発者サービスに更新される

 このようにAndroid OSのバージョンが最新ではない比較的古い端末にも、最新バージョンの開発者サービスが提供されている。つまり、古い端末でもGoogleの最新サービスを活用した新しいアプリを利用できる(可能性が高まる)というメリットがある(ただしアプリによっては、開発者サービスによらず、Android OSが古いといった別の理由で実行できないこともあるが)。

 Google Play開発者サービスが提供するAPIの詳細については、以下の関連リンクにある開発者向けのWebページを参照していただきたい。

■関連記事(Windows Server Insider)


■関連リンク


■更新履歴

【2017/09/21】スクリーンショットを更新しつつ、最新情報を反映しました。

【2016/07/04】Android OS 6.0など最新情報を反映しました。

【2015/01/08】初版公開。


「Tech TIPS」のインデックス

Tech TIPS

Copyright© 1999-2017 Digital Advantage Corp. All Rights Reserved.

@IT Special

- PR -

TechTargetジャパン

この記事に関連するホワイトペーパー

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。