DNSは、以下の4つの構成要素から成り立っている。
役割:Webブラウザーやアプリケーションから呼び出され、名前解決を依頼する
実例:libresolv、LDNSなど
その他の呼称:スタブリゾルバーなど
役割:名前解決要求の依頼・応答を中継する
実例:ホームルーターなど
※DNSプロキシ(DNSフォワーダー)の存在は、ネットワーク環境に依存する
役割:名前解決を実行する
実例:BIND、Unboundなど
その他の呼称:フルリゾルバー、フルサービスリゾルバー、参照サーバーなど
役割:ゾーンファイルを管理し、名前解決に答える
実例: BIND、NSDなど
その他の呼称:DNSコンテンツサーバー、権威ネームサーバー、ゾーンサーバーなど
これらの構成要素の役割を把握することが、DNS理解の第一歩である。
構成要素を理解するに当たり、構成要素に関する名称が統一されていない点に注意していただきたい。技術者・専門家の間でも表現や表記の作法に違いがあるため、どの構成要素を指しているかについて混乱しやすく、理解の妨げになることも多い。この傾向は日本語だけではなく、英語でも同じである。
DNSの構成要素と名前解決の流れについて、図とともに整理する。
名前解決の処理は、以下のステップに基づいて成立する。
所属:株式会社日本レジストリサービス(JPRS) システム部
動画配事業者で大規模トラフィックのネットワーク運用に携わる。2012年にJPRS入社。JP DNSおよびDNS登録システム・周辺ネットワークの設計・構築・運用に従事する他、外部セミナーの話者を担当。
発表:Internet Week 2012、2013における「ランチセミナー」発表者。IPv6 Summit in Kyoto 2013における「DNSチュートリアル」発表者。
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