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» 2015年04月13日 10時00分 UPDATE

二者択一で悩む必要はない:クラウドを最大限に活用するためのデータ管理とは

クラウド的なデータ管理がしたいが、クラウドサービス事業者に、自社のデータのコントロールを奪われたくない。そう考えるIT担当者は、従来型のストレージ製品と、クラウドサービスの二者択一となっている現状に悩んでいる。だが、実はよく見ると、それ以外の選択肢はたくさん出てきている。

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 企業の情報システム部で、業務システムにおけるパブリッククラウド活用を検討しているという話は、今や当たり前のように聞かれる。だが、精査してみると、実際にパブリッククラウドで動かせる業務アプリケーションやITサービスが少ないというケースも多い。

 まず、業務上重要なアプリケーションほど構築や運用にコストが掛かっており、これをパブリッククラウドに移行できれば全社的なITのコスト効率やスピード、柔軟性が大幅に向上するが、法規制上データをパブリッククラウド上に動かせないケースがある。法的な問題がないとしても、個々の業務アプリケーションの要件に、パブリッククラウドのストレージサービスやバックアップサービスが合わないケースが多い。

 パブリッククラウドにおけるデータ関連のサービスは発展途上だ。数年後には、多様なサービスが生まれている可能性もあるが、現状では選択肢が少ない。このため企業は多くの業務アプリケーションで、パブリッククラウドに合わせるように運用要件を変えるか、それとも従来型の高価なSANストレージを使った社内での運用を続けるかの二者択一をせまられてしまっている。

 こうした現状を打破し、パブリッククラウドの最大活用と、個々のアプリケーションの要件充足の、両立を支援したい。そのため、パブリッククラウドと組み合わせて使えるソフトウエアやサービス、社内におけるデータ管理の効率向上ソリューションで、幅広い選択肢を提供していると、ネットアップは訴える。従来型のSANストレージ企業でないからこそ、言葉だけでなく実際にこれを顧客に届けられるのだという。

 では、実際に何が提供できているのか。

クラウドに「どうしても」「まだ」移行できない場合にも手はある

 例えばSAPに関しては、どうしてもパブリッククラウドに移行できない、あるいは移行したくない、という企業がある。それでも業務に全く影響を与えず、SAP関連の運用を「クラウド的」なものにし、運用コストを削減できる可能性がある。

 目の付けどころの1つは、SAP関連の開発環境だ。SAPでは、継続的に様々な開発作業が発生する。SAPは海外のアプリケーションであるため、日本企業の実情に合わせたアドオン開発が多いほか、法改正、会計制度改正、グローバル展開、組織再編などによる改修も迫られる。

 こうした開発では、システム変更の前後の動作確認のため、本番システムのコピーを迅速かつ安全に作る必要がある。「ネットアップのユニファイドストレージ『FASシリーズ』が備えるFlexClone機能を適用すれば、開発チーム側が自分たちで、本番システムを停止することなく、そのクローンを瞬時にいくつでも作成でき、開発の品質を上げるとともに期間を短縮できます。外部コンサルへの支払いも減らせます」と、ネットアップ システム技術本部 エバンジェリスト 平野和弘氏は話す。もともとFlexCloneは、このような開発作業の効率を向上するために米オラクルが考え、米ネットアップに実装を要求した機能なのだという。

im_ait_netappcloud01.jpg 写真 ネットアップ システム技術本部 エバンジェリスト 平野和弘氏

 実際、ある国内企業は、FlexCloneのメリットに目を付け、SAP R3の運用全体を従来型のSANストレージからFASシリーズに切り替えたという。SAP R3本体のストレージアクセスには、ファイバチャネルを使うことを選択したが、開発環境についてはiSCSIを採用することで、コスト効率を高め、拡張もしやすくなっている。

 国内企業の間では、「基幹システムの本番環境にはファイバチャネルを使う」と決めている人がまだ多い。だが、別の国内企業は、SAPの本番システムのストレージアクセスも10Gbps×2のiSCSIに移行、結果として14万5000というSAPS値を得ることができたという。

 この企業は、他にもFASシリーズの「業務無停止によるストレージ拡張およびリプレース」「バックアップ/リストア運用作業の効率化」「将来的な災害復旧(DR)の導入」といった点を評価して、従来型のSANストレージからFASシリーズに移行した。DRに関しては、FASシリーズの場合、同じ機種を対向で使う必要がないため、大幅なコストダウンが可能になる。

 SAPでは、管理会計、財務会計、生産管理など、さまざまなデータベース/アプリケーションを稼働するユーザーが多い。開発環境もさることながら、本番システムの運用では、バックアップ/DR、データ量の増大への対応、システムの入れ替えなどの業務が煩雑を極める。業務を止めることなくこうした作業を迅速に実行できるのが、FASシリーズを採用する大きなメリットだが、これには同シリーズのOSであるclustered Data ONTAPが、ストレージのスケールアウトを可能にしていることも、大きく寄与している。

 今では、SAPもFASシリーズの大規模ユーザーだ。同社は自社システムで45PB運用しており70%に相当するストレージをFASで運用しているという。

 Oracle Databaseに関しても、FASシリーズではファイバチャネル接続を提供できるものの、NFSに置き換えることによるコスト削減と性能改善、無停止でクローンを多数作成できることによる開発・検証作業の改善などを理由として、同シリーズを採用する国内企業が増えているという。

パブリッククラウドへのバックアップから業務システムの移行へ

 上述のように、SAPにしても、Oracleにしても、業務アプリケーションに、ネットアップのFASシリーズのようなクラウド的なストレージを採用することで、まずは運用をクラウドに近付け、そのメリットの多くを享受できる。

 次にできることは、クラウドへのバックアップ、およびクラウドを活用したDRだ。すでに触れたように、FASシリーズでは、同一の機種を対向で使う必要がないので、コスト効率の高い仕組みがつくれる。だが、それほどの要件が求められないアプリケーションや用途もある。こうした場合には、パブリッククラウドへのバックアップ/DRを検討すべきだ。

 クラウドを活用するからといって、クラウドサービス事業者の提供する機能に縛られる必要はない。企業は、自身のこれまでのバックアップポリシーを維持するなど、自社によるコントロールを保ったままで、クラウドへのバックアップができる。

 これを簡単に実現するのが、ネットアップの提供する、「Cloud ONTAP」という製品だ。これはFASシリーズを制御するソフトウエアを切り出し、汎用コンピュータ上で動くようにしたもの。

 Cloud ONTAPをクラウドサービスの仮想マシン上で動かし、これを社内のFASシリーズと結び付ければ、あたかもクラウドサービス上にFASシリーズのアプライアンスが存在するかのように、スナップショットを複製するなどができる。関連するあらゆる設定を、FASシリーズ内で完結できる。

 Cloud ONTAPが、クラウドのストレージリソースを使えるように設定されていれさえすれば、どのクラウドサービスを使ったとしても、バックアップ/DRの構築で、サービス側の設定方式や機能制限を考慮しなくて済む。運用も同様だ。バックアップ/DRで重要なのは、いざというときに、シンプルな手順でデータを復旧できること。FASの運用が一通りできる人ならだれでも、いつでも、簡単かつ迅速に復旧できることに、コスト効率以外の大きなメリットがある。

 さらに、パブリッククラウドに安心感が持てるようになれば、一部の業務アプリケーションをパブリッククラウドで動かすことを、検討できるようになる。ここでも、「全てをクラウドサービスに任せなければならないのではリスクが大きすぎる」と考える担当者はいるだろう。そうした場合のために、ネットアップでは「NetApp Private Storage for Cloud」と言うソリューションを提供している。

 NetApp Private Storage for Cloudは、主要クラウドサービスに隣接するデータセンターにFASシリーズを配置し、クラウドサービスとの間を高速専用線で結んだもの。現在はAmazon Web Services、Microsoft Azure、そしてIBM SoftLayerに対応している。これを使えば、クラウドサービスの経済性やパワーを活用しながら、データ管理は企業側がコントロールできる。社内のFASシリーズとのデータ連携も、容易に行える。

Hadoop、そしてオブジェクトストレージの世界

 では、新しいアプリケーションはどうか。

 Hadoopに関しては、データ管理に関する課題が、良く指摘されている。いくら安価なコンピュータの内蔵ハードディスクを活用したとしても、3つのデータコピーを常時維持することの非効率や、データアクセスにおけるボトルネックの問題が、よく指摘される。そもそも、企業におけるビッグデータ活用で、Hadoopの処理対象となるデータが、他と分断されてしまっていいのかという懸念もある。

 そうした懸念を持つユーザー企業のために、ネットアップが提供しているのがNetApp NFS Connector for Hadoopというプラグインソフトウエア。これは、ネットアップのNFS経由でMapReduceにデータを供給するもので、HadoopからFASシリーズ上のデータに、HDFSアクセスを可能にする。FASシリーズ上のデータをそのままHadoop処理できるわけで、既存データの活用によるビッグデータへの取り組みを、迅速かつ容易に始められる。

 ネットアップはCloudera、Hortonworks、MapRの3つの主要Hadoopディストリビューションベンダと連携、すでに多数の顧客のビッグデータ活用を支えている。

 例えばMapRとは共同で、「NetAppビッグデータ ソリューション for MapR」というパッケージを提供している。これは、シスコシステムズのCisco Unified Computing SystemとFASを組み合わせたFlexPodをベースに、周辺ソフトウエアを含めて完全なパッケージとしたアプライアンスで、ビッグデータの活用を即座に始められることがポイントとなっている。

 一方、大量のデータを蓄積し、場合によっては世界中の社内拠点で共有するといったニーズが急速に広がりつつある。いわゆるオンラインサービス企業だけではない。幅広いデータを長期間、一次ストレージに保存し、いつでも活用できるようにすることで、効率が大幅に向上するような業務が増えてきている。

 こうした用途に向けて、ネットアップが提供しているオブジェクトストレージソフトウエアが、「NetApp StorageGRID」だ。

 StorageGRIDでは、複数の拠点に格納されたデータを一括管理し、単一のネームスペースでアクセスできるようになっている。どの拠点にデータが配置され、また移動したとしても、URIは変わらない。また、データアクセスニーズに応じて、データをユーザーの最寄りの拠点に配信するなどができる。さらに、一括管理のもとで、一部のデータをテープライブラリやAmazon Web ServicesのストレージサービスであるAmazon S3に移動するといったことにより、コスト効率を高められる。また、一般企業による利用を想定しているため、コンプライアンスやアーカイブに関する機能が充実している。

im_ait_netappcloud02.jpg 写真 アライアンス営業本部クラウド・SIビジネス推進部 シニアコンサルティングシステムエンジニア 神原豊彦氏

 ネットアップのストレージ製品NetApp EFシリーズとの親和性も高い。EFシリーズはコスト効率の高いストレージ装置でありながら、従来型のRAIDに比べ、リビルドの所要時間が圧倒的に短いDDPという技術を採用しているからだ。

 StorageGRIDは、例えば国際的な医療活動で活用されていると、ネットアップ アライアンス営業本部クラウド・SIビジネス推進部 シニアコンサルティングシステムエンジニア 神原豊彦氏は話す。

 「仮に、日本、カナダ、ドイツの医療拠点があったとします。日本の病院でCTスキャンをやると、データは日本国内のストレージに格納されます。翌週の月曜に世界各国の医師がテレカンファレンスで、この患者の治療方針を議論するとします。CTスキャンのデータ50GB程度ありますが、週末にグリッドのネットワークで各国にデータを配信しておくことができる。会議が終わった後は、ドイツにだけ保存しておき、その後に閲覧に対応できる。こういう使い方を、実際にしている例があります」(神原氏)

im_ait_netappcloud03.jpg 図1 世界のどの拠点からも、適切なセキュリティ管理とデータライフサイクル管理の下で、機動的にデータ活用できる

 StorageGRIDは、医療機器や医療情報システムなどに組み込まれ、医療業界では多数の運用実績がある。その他に、政府機関、放送業界、メディア業界などでの利用が広がりつつあるという。

 すでに述べたが、StorageGRIDは、社内のサーバーリソースに、Amazon S3などのクラウドストレージサービスを組み合わせて、臨機応変に構成することができる。このコンセプトがよく示しているように、クラウド的なデータ管理がしたいが、クラウドサービス事業者に、自社のデータのコントロールを奪われたくない。こうした考えを持つユーザーやアプリケーションに対し、ネットアップは上記の製品を含め、幅広い選択肢を提供している。

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提供:ネットアップ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年5月19日

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