【総まとめ】Windows 10コマンドプロンプトの入門から使いこなしまでの記事Tech TIPS

Windows OSの管理業務では、まだまだコマンドプロンプトを使った作業が少なくない。本記事では、コマンドプロンプトを使い始めるときや、もっと使いこなしたいとき、さらにはもっと高機能なシェルに移行したいときに便利な記事や情報をまとめておく。

» 2023年05月10日 05時00分 公開

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連載目次

コマンドプロンプト 入門〜使いこなし(Windows 10)

対象:Windows 10、Windows Server 2016/Windows Server 2019/Windows Server 2022


 Windows OSの管理業務では、まだまだ「コマンドプロンプト」を使った作業が少なくない。GUI(グラフィカルユーザーインタフェース)では面倒な操作でも、コマンドプロンプト上でコマンドを実行するCUI(キャラクタユーザーインタフェース)なら簡単に、そして何度でもすぐに繰り返して実行できるからだ。本記事では、主にWindows 10のコマンドプロンプトを便利に使うための記事や情報をまとめておく。

 なお、本稿では旧来のコマンドプロンプト(cmd.exe)を対象に解説していく。Windows 10では「Windowsターミナル」からコマンドプロンプトを利用できるし、Windows 11バージョン22H2以降ではデフォルトでWindowsターミナルが旧来のコマンドプロンプトの代わりに起動する。ただ、Windowsターミナル上のコマンドプロンプトは、旧来のコマンドプロンプトとは挙動や設定などが大きく異なるので、今後、別の記事で説明したい。

コマンドプロンプトの基本的な使い方

 コマンドプロンプトの基本的な使い方や初期設定、代表的なコマンドなどについては以下の記事を参照していただきたい。本記事では、そこでは書き切れなかった情報について補足しておく。

 そもそもコマンドプロンプトとは何か、といったことについては、以下の古い記事も参考になるだろう。

コマンドプロンプトを起動するには

 コマンドプロンプトを起動するには、タスクバーの検索機能で「cmd」と入力し、検索結果の「コマンドプロンプト」をクリックすればよい。

 ただ、上記の手順を毎回繰り返すのは面倒なので、もしコマンドプロンプトをよく利用するなら、以下のTech TIPSのようにして、もっと素早く起動できるようにした方がよい。

 起動に関して注意が必要なのは、管理者権限が必要なコマンドを実行したい場合、コマンドプロンプトをあらかじめ管理者権限で起動しなければならない、という点だ。GUIのアプリケーションのように、管理者権限が必要になった時点でUAC(ユーザーアクセス制御)によって権限を昇格させる、ということはできない。

 管理者権限で起動するには、前述のTech TIPSで説明しているように、[コマンド プロンプト]を右クリックして表示されるメニューで「管理者として実行」を選ぶか、[Ctrl]と[Shift]キーを押しながら[コマンド プロンプト]アイコンをクリックする。

タスクバーからコマンドプロンプトを管理者権限で起動する タスクバーからコマンドプロンプトを管理者権限で起動する

 管理者権限でコマンドプロンプトを起動すると、マップしたドライブにアクセスできないことがある。その場合は次のTIPSの方法で再マップするなどの対策を行うこと。

コマンドプロンプトを使い始める前に設定しておきたいこと

 Windows OSでコマンドプロンプトを使う場合は、最初にコマンドプロンプトの環境を設定しておこう。デフォルトのままではウィンドウのサイズが小さいし、位置もよくないことがあるからだ。

 デフォルトの設定を変更してよいなら、起動したコマンドプロンプトのウィンドウ左上隅をクリックして表示されるメニューで[既定値]をクリックし、表示されたダイアログの[レイアウト]タブでウィンドウのサイズや位置を変更する。以後は、設定したサイズと位置でコマンドプロンプトが起動するはずだ。

コマンドプロンプトの環境設定(プロパティ)を変更して使いやすくする(1/2) コマンドプロンプトの環境設定(プロパティ)を変更して使いやすくする(1/2)
コマンドプロンプトの環境設定(プロパティ)を変更して使いやすくする(2/2) コマンドプロンプトの環境設定(プロパティ)を変更して使いやすくする(2/2)

 また、[画面の色]タブで文字色をもっと明るくして文字を見やすくする、といった色の調整もできる。

 その他の設定については、冒頭で紹介したTech TIPS「これだけは覚えておきたい〜」の「コマンドプロンプトのコンソール設定の変更」の項を参照していただきたい。

コマンドの入力履歴やその編集機能を活用しよう

 CUI操作が基本のコマンドプロンプトでは、コマンドやパラメーターを全て手で入力しなければならない。しかし、直前に実行したコマンドを履歴から呼び出して、編集・再実行したり、ファイル名やフォルダ名を補完したりする程度なら、矢印キーや[Insert][Delete][Home][Tab]などのキー操作で可能である。まずはこれらの操作を覚えよう。

 操作方法については、冒頭で紹介したTech TIPS「これだけは覚えておきたい〜」の「コマンドライン履歴の編集」の項を参照していただきたい。

実行したコマンドの履歴を呼び出して再実行する 実行したコマンドの履歴を呼び出して再実行する

各コマンドの使い方はhelpコマンドで確認できる

 コマンドプロンプトで利用できるコマンドはWindows OSのバージョンによって少しずつ異なる。そこで「help」コマンドを使うと、基本的なコマンド一覧を確認できる。

 単に「help」とだけ指定して実行すると、コマンドプロンプト自身が持つ、いわゆる内部コマンドも含むコマンドの一覧がまとめて表示される。また「help more」や「more /?」のようにすると、個別のコマンドのヘルプが表示される。

「help」でmoreコマンドの使い方を表示させた例 「help」でmoreコマンドの使い方を表示させた例

知っておくと便利なコマンドラインの「リダイレクト」「パイプ」

 以下、知っておくと便利なコマンドラインの書式や機能などについて、簡単にまとめておく。「リダイレクト」「パイプ」といった機能は使い慣れると大変便利なので、ぜひ覚えておきたい。

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