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» 2015年06月29日 05時00分 UPDATE

サーバー管理者のためのChef超入門(5):WordPressのダウンロード/配置とバーチャルホスト設定で見るChefの変数とAttributeの書き方の基本&Template活用 (1/2)

エンタープライズ向け機能が充実してきたChefを使って高速かつ精度の高いサーバーインフラを構築/管理する方法について解説する連載。今回は、WordPressのダウンロードや解凍、バーチャルホスト設定を例にChefの変数とAttributeの基本的な書き方を解説します。

[大喜多利哉,@IT]

Chefならではの機能を活用して、より高度な「サーバー構成管理」を

「サーバー管理者のためのChef超入門」のインデックス

連載目次

 前回の「Apache、PHP、MySQLパッケージのインストールで見るChefのRecipeの基本的な書き方」では具体的にChefのCookbookを作成しながら、Chefの構成要素について解説してきました。

 前回は「RecipeはDSLという命令文の集合体で構成されている」ということを中心に、Recipeを書くに当たっての初歩的な部分にフォーカスして解説しました。今回はさらに一歩踏み込んで、Chefならではの機能を活用して、より高度な「サーバー構成管理」を可能にするための入り口に入っていきましょう。

 まず、連載第3回の「WordPress構築で学ぶ、サーバー構築作業をChefのCookbookとして記述するためのポイント」で解説した「構築環境の前提条件」と「Cookbookの作成方針」を再度記載しておきます。

WordPress構築環境の前提条件

  1. OSはCentOS 6.6を使用
  2. ApacheとMySQLは同一サーバー内(「ノード」)にインストールする
  3. MySQLはRemiリポジトリを使用してインストールする
  4. 「wp.example.com」というバーチャルホストを作成し、ホスト名を「wp.example.com」、ドキュメントルートを「/var/www/wp.example.com/wordpress」とする
  5. エラーログとカスタムログのファイル名を以下の通りとする
    • wp.example.com-error_log
    • wp.example.com-access_log
  6. MySQLにwordpressユーザーとwordpressデータベースを作成し、ユーザーにデータベースへのアクセス権を付与する

 前回で3.までが完了しています。今回は4.と5.について記載します。

WordPress構築Cookbookの作成方針

【1】リポジトリ設定→外部Cookbookを利用
【2】Apache、PHP、MySQLのインストール→Resourceで定義
【3】WordPressのダウンロードと解凍→Resourceで定義
【4】バーチャルホスト設定→Templateを使用
【5】WordPress用MySQL設定→Templateを使用

 このうち今回は【3】と【4】について作業を進めていきます。

今回追加する部分

 実際に実行している内容は下記の通りです。

  • WordPressのプログラムダウンロード/配置
  • Apacheの設定
  • httpd/mysqldの起動

 前回作成した「cookbook/wordpress01/recipes/default.rb」に上記処理を追加したものが以下です。

#前回
package ['httpd', 'httpd-devel', 'mysql', 'mysql-server', 'mysql-devel', 'php', 'php-mysql']  do
  action :install
end
#以下今回追加分
#変数
filename = "#{node['wordpress']['wp_tar_name']}"
install_dir = "#{node['wordpress']['wp_dir']}"
remote_uri = "#{node['wordpress']['wp_tar_uri']}"
file_checksum = "#{node['wordpress']['wp_tar_sum']}"
httpd_conf_dir = "#{node['wordpress']['httpd_conf_dir']}"
 
#インストールディレクトリ設定
directory "#{install_dir}" do
  recursive true
  mode 0755
  owner "apache"
  group "apache"
  action :create
end
 
#WordPressダウンロード
remote_file "/tmp/#{filename}" do
  source "#{remote_uri}"
  checksum "#{file_checksum}"
end
 
#WordPress配置
script "install_wordpress" do
  interpreter "bash"
  user        "root"
  code <<-EOL
    install -d #{install_dir}
    tar zxvf /tmp/#{filename} -C #{install_dir}
  EOL
end
 
#httpd.conf配置
template "httpdconf" do
  path "#{httpd_conf_dir}httpd.conf"
  source "httpdconf.erb"
  mode 0644
end
 
#wordpressディレクトリのpermission変更
directory "#{install_dir}/wordpress" do
  recursive true
  mode 0755
  owner "apache"
  group "apache"
end
 
#httpd実行
service "httpd" do
  action :start
end
 
#mysqld実行
service "mysqld" do
  action :start
end

 順を追って解説していきます。

Recipeにおける変数の定義

 ChefのRecipeでは、変数は以下のように記述します。

<変数名> = <変数の値>

ChefにおけるAttributeの書き方

 今回のRecipeでは以下のような書き方をしています。

remote_uri = "#{node['wordpress']['wp_tar_uri']}"

 「#{node['***']['***]}」というのはChefでは「Attribute」と呼ばれるものです。

 RecipeやTemplateなどCookbook内部で共通で利用可能な変数の設定方法です。ですので、ここではRecipeのローカル変数remote_uriに代入しています。

 将来的に変更される可能性が高い値や、実行のたびに変更する必要がある値などは、個別のファイルにハードコーディングせずに「Attribute」としてまとめておくと、設定値の管理が楽になります。Chefを利用するメリットですので、ここはよく理解するようにしてください。

 Attributeは以下のようにファイルに記述します。

default['wordpress']['wp_tar_name'] = 'wordpress-4.2.2-ja.tar.gz'
default['wordpress']['wp_dir'] = '/var/www/wp.example.com'
default['wordpress']['wp_tar_uri'] = 'https://ja.wordpress.org/wordpress-4.2.2-ja.tar.gz'
default['wordpress']['wp_tar_sum'] = '7e34ba580aed16c4fd769f033b0e7fa79b7c5813ba52e4496f14da0ac4451373'
default['wordpress']['httpd_conf_dir'] = '/etc/httpd/conf/'
default['wordpress']['vhost_domain'] = 'wp.example.com'
cookbooks/wordpress01/attributes/default.rb
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