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» 2015年09月04日 10時00分 UPDATE

基幹業務システムのコスト削減と運用効率化を支援:オープンな構成でハイエンド基幹業務システムを支えるデータベースシステムが備えるべきものとは?

従来、高価な構成でしか実現し得なかったミッションクリティカル系基幹業務システムも、OSS技術の発展やシステムパフォーマンスを最適化する仕掛けにより、より少ないコストで求められる要件を満たせるようになってきた。そのカギは運用の容易化/自動化機能を標準装備し、変化への対応能力を備えた最適統合されたデータベース基盤にある。本稿で取材した富士通は、一般に運用に高い技術力が必要とされるOSSを使いながら、各種自動化や高性能なハードウエアによる統合データベース基盤を提供している。編集部では、社会インフラや企業のハイエンド基幹業務システムに採用され始めた同製品を取材した。

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 富士通は、基幹業務向けに高性能・高信頼な垂直統合型データベースシステム「FUJITSU Integrated System PRIMEFLEX for HA Database」(以降、PRIMEFLEX for HA Database)」を提供している。同製品は、OSに「Red Hat Enterprise Linux」を、データベースにオープンソースソフトウエア(OSS)の「PostgreSQL」を採用するユニークな製品だ。最新版である「FUJITSU Integrated System PRIMEFLEX for HA Database SX3」(以降、PRIMEFLEX for HA Database SX3)では、高速なPCI-Express(PCIe)フラッシュストレージのポテンシャルを最大限に生かすことで、次期基幹システムに求められる高速化、大容量化の要件に応えている。

ITシステムの改革に積極的な企業ほどOSSを採用するのがトレンド

mhad_seihin.png PRIMEFLEX for HA Database SX3

 企業活動に求められる「スピード」や「情報連携」への期待は年々高まっており、情報システムは高い処理性能による精度の向上やデータ連携のリアルタイム性が求められている。ここ数年でSolid State Drive(SSD)やフラッシュストレージを使った高速なデータベースシステムが登場し、導入を進める企業も増えてきた。そのような状況の中、富士通はPCIeフラッシュストレージを採用したPRIMEFLEX for HA Databaseを提供、既に社会システムや公共機関などの基幹業務システムに多く採用されている。

 冒頭で示したようにPRIMEFLEX for HA DatabaseはOSSのPostgreSQLを選択できる。その理由について、富士通 サービス&システムビジネス推進本部 シニアマネージャー 栗田満二氏は「基幹システムに適用可能なPostgreSQLのデータベースシステムは、OSS採用に先進的なお客さまのご要望を富士通の技術力とノウハウで実現したものです。現在のデータベース市場では、ネット証券、ネット銀行、航空業界、エネルギー業界などを中心に、多くの企業でPostgreSQLに移行する傾向が生まれています」と説明する。

mhad_kurita_2.jpg 富士通 サービス&システムビジネス推進本部 シニアマネージャー 栗田満二氏

 既にOSSの採用は、今後のITシステムを考える上で避けては通れない要件と認識されている。OSSの採用で重要なことは、「サポートに対する不安」「人材および経験の不足」「信頼性・運用性の不安」などの懸念事項を払拭(ふっしょく)することである。

 PRIMEFLEX for HA Databaseでは、富士通の持つ「データベース開発力」「インテグレーション技術」「運用ノウハウ」を垂直統合の仕組みに投入し、OSSに対する懸念を解消している点で、唯一のデータベースシステムであるといえるだろう。

 PostgreSQLのサポートでは、富士通が障害調査や修正作成にも対応する。富士通製品と同等のサポートをハードウエアやOS、ミドルウエアを含めてトータルに提供している。また、PostgreSQLのバージョンアップ時の非互換を吸収し互換性を保証することで、ユーザーがアプリケーションに修正を及ばさない考慮がされている。

 PostgreSQLの信頼性、運用性でも、PRIMEFLEX for HA Databaseでは、サーバー、ネットワーク機器を冗長構成し、ミラーリング技術で正系/副系のサーバー間のデータベースを同期反映。万一のトラブル発生時にはデータベースを瞬時に切換えて業務継続する。もちろん、データ復旧についても、あらかじめ業務無停止で保守作業が可能なように自動化が考慮されている。自動バックアップも設定済みで導入され、セキュリティ対策についてもアクセス制限、暗号化を標準提供、アクセス監視についても追加で構成可能となっている。

 このように、運用プロセスに組み込み可能な自動化、最適化ツールを標準提供することで、ユーザーの負担を大幅に軽減し、システムの安定稼働を支援している。PRIMEFLEX for HA Databaseは、富士通独自の取り組みを“垂直統合”し、OSSでありながら、導入後、すぐにシステムの「垂直立ち上げ」が可能になっているのだ。

PRIMEFLEX for HA Databaseに盛り込まれたデータベース高速化技術

 PRIMEFLEX for HA Databaseが採用するPostgreSQLは、OSS採用に積極的な企業が先行して導入を進めている状況だ。ここ数年では、特に商用データベースの移行先として注目されており、多くのシステムインテグレーターがPostgreSQLをベースとしたソリューションを提供している。

 特に日本では、「PostgreSQLエンタープライズコンソーシアム(PGECons)」という組織が立ち上がっており、PostgreSQLの普及活動を推進している。

 PGEConsは、現在までにベンチマーク評価結果、高可用性方式や商用データベースからの移行手順などの成果を発表し、PostgreSQLをエンタープライズシステムに適用するための知見を、利用者横断で共有する活動を活発に行っている。今回取材に応じていただいた富士通も、PGEcons技術部会長として活動をけん引するとともに、常に最新の技術知識を獲得できる体制を維持している。

 下図は、PGECons 2013年度の活動成果報告会で示されたPCIeフラッシュストレージによるパフォーマンス検証結果だ。ベンチマークは銀行業務のオンライントランザクション処理(OLTP)を想定している。この図からは、ストレージI/Oのボトルネックを解消することでCPUリソースを使い切り、データベースの高速化には、フラッシュストレージ適用が有効であることが分かる(この検証を手掛けたワーキンググループは富士通 データベース事業部門が中心的な役割を担った)。

 PRIMEFLEX for HA Databaseには、PGEconsでのこうした技術検証の成果が盛り込まれている。

mhad_pgecons.jpg pgbenchを使った性能検証 このベンチマーク評価では従来のハードディスクドライブ(HDD)をストレージデバイスとした構成と比較し、更新系で約30倍、参照系で約110倍の性能改善の効果が確認できた(出典:PostgreSQLエンタープライズコンソーシアム 2013年活動成果発表会資料)

 ここまで見てきたように、PRIMEFLEX for HA DatabaseではPostgreSQLとPCIeフラッシュストレージの組み合わせによるデータベースシステムの性能最適化を実現している。具体的には、データベースおよびアクセスログをPCIeバスに直接接続したPCIeフラッシュストレージ上に配置することで、データ転送速度を数Gバイト/秒に高速化している。さらにデータ構造もPCIeフラッシュストレージに最適化し、チューニングを施すことで「従来のHDDを使用したデータベースと比較して、約30倍のスループットを実現している*1」(栗田氏)という。

*1 最新のPRIMEFLEX for HA Database SX3(36コアモデル)の場合。富士通による性能測定ツールを使った検証による。



mhad_tsuika.jpg PCIeフラッシュストレージはPCIeインターフェースに直接接続しており、CPUやメモリ間ではDMAにより高速にデータ転送を行っている。またストレージはバックアップ用途で使用され、業務の高速処理に影響を与えない(資料提供:富士通)

 PRIMEFLEX for HA Database SX3では、オンライン処理以外にも、PCIeフラッシュストレージとスマートバランシング*2の相乗効果により、従来のHDDを利用したデータベースシステムと比較して、バッチ処理性能が約20倍向上している*3

*2 並列検索による集計業務の高速化処理(富士通ソフトウエア独自技術、登録商標申請中)。
*3 最新のPRIMEFLEX for HA Database SX3 16コアモデルの場合(富士通における性能測定ツールを使った比較による)。



標準的な素材とシンプルな構成でコストダウンとリスクを軽減

 PCIeフラッシュストレージ採用の効果は、性能向上だけにとどまらない。通常、データベースシステム全体で高可用性を実現する場合、データベース専用の共有ストレージと、その間のインターフェースパスを冗長化し、高速なファイバーチャネルインターフェースでSAN接続する場合が多い。

 PCIeフラッシュストレージの場合では、データベース専用の共有ストレージ、ファイバーチャネルカードやファイバーチャネルスイッチなどが不要で、煩わしいSAN接続の構築作業もない。さらに、データベースに特化したストレージ運用の必要もなく、HDDより消費電力が少ないなど、運用管理者の負担軽減や電力料金などの費用削減にも貢献している。

 「PRIMEFLEX for HA Databaseは、構成の複雑さを徹底排除し、標準的なサーバー、ストレージやコストパフォーマンスのよいPCIeフラッシュストレージにより、システム全体で大幅なコストダウンとリスクを軽減しています」と栗田氏は話す。

 また、ユーザーが必要なデータベース容量に柔軟に対応できるよう、PCIeフラッシュストレージを増設すれば10.4Tバイトまでのデータベースを搭載できる拡張性を持つ。一方で、オンサイトでの容量増設が可能なため、スモールスタートのニーズにも柔軟に応えられる点も特長だ。

創造的な業務に投資するためのデータベースが「データの価値を上げる」

 では、PRIMEFLEX for HA Database により、ビジネスはどのように変わっていくのだろうか。

 「今後は、今まで考えられなかった“桁違い”に高速化されたデータベースが当たり前になります。そして、リアルタイム連携などが求められる新たなビジネスのバックヤードには、必ず高速化されたデータベースが存在します」と話す栗田氏は、「高速に処理できること」が、「保有するデータの価値を上げること」につながると説明する。

 データベースの高速化は、「業務の量的変化」「業務の質的変化」、そして「リアルタイム連携」という三つの価値を提供する。

 「業務の量的変化」は、処理時間の短縮または、単位時間当たりの処理量の増加に価値を見いだすことである。例えば、顧客向けサービスのレスポンス時間の短縮や提供する情報量を増やし、顧客満足度を向上させる。銀行決済業務のサービス時間の延長や休日対応などがその例だ。

 「業務の質的変化」とは、より多くのサンプルを処理することでサービス自体の精度を向上することである。例えば、バッチ処理を高速化し、月次処理から日次処理に変更する。損益情報を毎日公開し、達成状況を把握することでより詳細な予実管理が可能となる。状況把握から経営判断までを短縮でき、ビジネスプロセスの変革につながる。需要予測、災害予測、渋滞情報の提供などもこれに当たる。

 「リアルタイム連携」とは、今までできなかったような異業種間のデータをリアルタイムに連携することで、顧客に新たなサービスを提供したり、顧客ニーズの多様化に対応したり、コストを削減することである。例えば、オンラインショッピングで購入した荷物を最短4時間で即日配送できたり、最寄りのコンビニで受取りが可能になったりする便利な社会が誕生しているが、これらは小売、配送、コンビニエンスチェーンという異業種間のデータがリアルタイムに連携するからこそ実現したものだ。

 実際にPRIMEFLEX for HA Databaseを採用した企業では、「データベースの再構築や統合の事例が出てきている」と栗田氏は説明する。

 「データベースの再構築事例では、導入時期やサービスレベルの異なる複数のデータベースを再構築することで、大幅な性能向上、障害発生時の原因究明と保守作業の迅速化、運用コストの削減を実現しているお客さまがいらっしゃいます。また、マルチインスタンス機能によるデータベースの統合事例では、複数のデータベースサーバーを1台のサーバーに統合しても、十分なCPUリソースを確保し、99.999%のシステム稼働率を得ることができています。それだけでなく、PRIMEFLEX for HA Database SX3は、オンラインサービスとバッチ処理といった異なるワークロードでも、高い性能を発揮することができるデータベースシステムです。専用のデータベース統合管理GUIにより、最大16インスタンスのデータベースを統合しても、高い運用性・保守性を発揮する事ができ、運用コストの大幅な低減が可能です」(栗田氏)

mhad_dbtougou.jpg PRIMEFLEX for HA Database SX3では、データベースの統合管理に必要なインスタンス管理やリアルタイム監視といった管理画面(GUI)を提供するとともに、監視情報の収集機能も標準で備えている(資料提供:富士通)

 性能の高さに加え、システム全体のコスト削減と効率化を実現することで、「企業・組織のIT投資を、運用やメンテナンスではなく、より高い価値を創造する活動に振り向けられるようになる」と栗田氏は語る。

富士通のシステム評価テストをクリアしたPCIeフラッシュストレージの「品質と運用性」

 これまで見てきたように、PRIMEFLEX for HA Database は、垂直統合型データベースシステムとして高速性・信頼性を保ちながらコストパフォーマンスと運用性を両立している。ここからは、PCIeフラッシュストレージがどのように貢献しているのかを、もう少し深掘りしてみよう。

 PRIMEFLEX for HA Database SX3では、サンディスク製PCIeフラッシュストレージ「Fusion ioMemory PX600」が採用されている。PRIMEFLEX for HA DatabaseはSX3で3世代目となるが「3世代連続でFusion ioMemoryシリーズを採用してきた」という。

 「PRIMEFLEX for HA Databaseはハイエンド/ミッションクリティカルな要件にも適用可能なデータベースシステムです。ですから、製品を構成する素材/コンポーネントの採用についても、単体機能テストや装置試験、環境試験、システム評価テストなど、富士通独自の試験項目で厳密に評価を実施しています。特に信頼性評価でFusion ioMemoryは、他社製品と比較して障害発生率が低く、書き込み寿命対策やカード内でRAID相当の冗長性が確保できるなど、基幹システムの運用にも耐えられる素材であると判断し、採用に至りました」(栗田氏)

 事実、これまでの2世代でもFusion ioMemoryが採用されているが、PCIeフラッシュストレージのトラブルはほとんど報告されていないという。こうした実績に加え、万一故障部品の交換やデータ復旧が必要になった場合でも、PRIMEFLEX for HA Databaseであれば、標準で提供する自動化ツールを使うことで業務を停止することなく、安全かつ簡単に操作できるようになっている。

mhad_fusion_adaptiveflashback.jpg Fusion ioMemoryでは性能を高めるための「カットスルーアーキテクチャ」や、データ保護のための「Adaptive FlashBack」を独自に実装している(資料提供:サンディスク)
mhad_uber.jpg ビットエラー発生率の検証結果からも、品質の高さが分かる(資料提供:サンディスク)

一つ一つの技術・品質の積み上げが、高性能と堅ろう性の基礎にある

 「今後も進化を続けるフラッシュストレージの技術は、さまざまな業界の基幹システムへ導入され、新規ビジネスの創出に貢献していくことが期待できます」と話す栗田氏。

 全世界に供給されるFusion IO MemoryのNANDフラッシュは、東芝四日市工場内のサンディスクと東芝との合弁会社で生産しており、両社による最新技術の開発や機能強化など、今後も業界トップの製品競争力を継続的に提供していくと予想されている。また、高性能・大容量化、品質向上とコストダウン、安定供給や保守サポートの充実といった「メイド・イン・ジャパン」が提供する価値を、ユーザーが最大限に享受できることを意味している。

 「最新3D NANDチップの登場で、プライスパフォーマンスが大幅に改善されたフラッシュストレージが、いち早く高性能HDDに切り替わることは言うまでもありません。こうしたことから、PCIeフラッシュストレージの適用領域も拡大するでしょう。今後は、いままで考えられなかった“桁違い”に高速化されたデータベースが当たり前になります。新たな適用領域でもビジネスの創出を下支えすることが、“垂直統合型データベースシステム”であるPRIMEFLEX for HA Databaseの使命だと考えています」(栗田氏)

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提供:東京エレクトロンデバイス株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年9月30日

関連リンク

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