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» 2015年09月04日 08時00分 UPDATE

VMworld 2015:米ヴイエムウェア、Windows 10やモバイル端末へ数百のアプリを一瞬に配備

米ヴイエムウェアはサンフランシスコで開催したVMworld 2015で、エンドユーザーが、あらゆる端末からあらゆるアプリを即座に使える利便性と、組織としてのきめ細かなセキュリティ確保の両立をもたらす、新たな技術について説明した。

[三木 泉,@IT]

 組織のエンドユーザーは、端末や場所の制約にとらわれることなく、仕事に必要なアプリケーションやクラウドサービスを制約なしに、即座に活用できる。組織の情報システム担当部署は、こうしたユーザーにとって利便性の高い環境を提供しながら、きめ細かなセキュリティを確保、さらにエンドユーザーへのITサービスのための投資を効率化できる――。こうした世界が実現しつつあることを、米はサンフランシスコで開催中のVMworld 2015で説明した。

BYODのWindows 10端末で、業務アプリ全てがすぐに使える

 ヴイエムウェアのエンドユーザーコンピューティング事業部門ゼネラルマネージャーであるサンジェイ・プーネン(Sanjay Poonen)氏は、マイクロソフトのデスクトッププラットフォーム責任者を基調講演の壇上に招き、ヴイエムウェアのエンドユーザーコンピューティング製品が、企業におけるWindows 10普及をどう推進するかを説明した。

 デモでは、ある企業の社員がWindows 10 PCを購入し、これを仕事にも使いたいと思ったとき、自宅から会社にVPN接続するだけで、適切なポリシーが適用され、さらにこの社員が他の端末で利用してきた全てのアプリケーションが、一瞬にしてこのPC上で利用できるようになることを示した。

im_ait_vmw15euc01.jpg 物理環境へのアプリケーション配備が、一瞬にしてできるようになった

 このデモには2つのポイントがある。1つはモバイル端末管理製品である「AirWatch」に、Windows 10が管理対象として加わったこと。そして「App Volumes」という技術を、仮想デスクトップだけでなくWindows 10の物理デスクトップにも提供できることだ。しかも社内の管理者は、System Centerのアプリケーションリポジトリから既存アプリケーションをApp Volumesに移行し、これをそのまま使わせることができる。

 App Volumesは、ヴイエムウェアが提供するアプリケーション配信手段の一つだ。仮想化基盤上の仮想ディスクにアプリケーションのコードを置き、端末からこの仮想ディスクにアタッチする。そしてフィルタドライバーで、レジストリ情報の結び付けを実施する。

 ヴイエムウェアがVMworld 2015で、テクノロジープレビューとして発表した「プロジェクトA2」では、AirWatchとApp Volumesの連動により、これまで仮想デスクトップのみを対象としてきたApp Volumesの技術を、物理環境にも適用できるようになった。

 しかも、一連の作業を完全に自動化できる。このため、ユーザーは真っ新なWindows 10 PCで職場に接続するだけで、業務用のデスクトップアプリケーションからSaaSまで、シングルサインオンで利用できるようになる。アプリケーションが100種あったとしても、作業は一瞬で終わるという。プロジェクトA2は、Android、iOS端末にも適用でき、ネイティブアプリの自動配信も可能だという。

im_ait_vmw15euc02.jpg コンプライアンス違反でアプリケーションへのネットワークを自動的に遮断

 エンドユーザーのためのセキュリティでは、AirWatch、デスクトップ仮想化の「VMware Horizon」、ネットワーク仮想化技術の「VMware NSX」が連携できるようになったことも示した。ある端末がコンプライアンス要件を満たしていないことをAirWatchが検知すると、ほぼリアルタイムでこのユーザーのネットワークアクセス権限が変更され、重要なアプリケーションへのネットワークが遮断されるといった、自動的なセキュリティ対策ができる。

デスクトップ仮想化のコスト効率を高めるProject Enzo

 ヴイエムウェアは、デスクトップ仮想化のコスト効率と柔軟性を高める仕組みを開発中だ。この開発プロジェクトは、「Project Enzo」と呼ばれている。この取り組みでは、企業の社内におけるデスクトップ仮想化システム導入と、vCloud Airを組み合わせている。

 「VMware EVO:RAIL」あるいは「VMware EVO:SDDC」のハイパーコンバージドインフラを使ったVMware Horizonアプライアンスを導入すると、社内のvSphereインフラとvCloud Airを統合的に利用し、デスクトップ仮想化環境を運用できる。つまり、社内インフラの収容力よりも、デスクトップ仮想化ユーザーの数が増えたとしても、インフラの収容力を超えた部分はvClooud Airをあたかも社内インフラであるかのように活用し、一部の仮想デスクトップインスタンスを同サービス上で動かせる。vCloud Airの料金は、仮想デスクトップインスタンスを使った分だけ支払えばよい。このため社内インフラは、オーバープロビジョニングが不要となり、デスクトップ仮想化インフラへの投資効率を高められる。

 仮想デスクトップインスタンスは、社内インフラとvCloud Airの間で、臨機応変に双方向の移行ができるという。従って、例えば大規模災害が予想される際には、前もって全ての仮想デスクトップインスタンスをvCloud Air上に動かしておくなどの、柔軟な運用ができるようになる。

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