連載
» 2017年10月11日 05時00分 公開

Tech TIPS:更新プログラムを個別にダウンロードする(Microsoft Updateカタログ編)

Windows 7 SP1向けの更新プログラムをまとめた「ロールアップ」は、「Microsoft Updateカタログ」のみで配布されるなど、Microsoft Updateカタログの重要性が増している。本稿では、Microsoft Updateカタログで個別に更新プログラムをダウンロードする方法を紹介する。Microsoft Updateカタログの仕様変更に合わせて記事を更新した。

[小林章彦, 島田広道,デジタルアドバンテージ]
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連載目次

対象OS:Windows 7/Windows 8/Windows 8.1/Windows 10/Windows Server 2008 R2/Windows Server 2012/Windows Server 2012 R2/Windows Server 2016


更新プログラムの適用が必須のWindows OS

 Windows OS環境で更新プログラムを適用する方法として、筆頭に挙げられるのはWindows Updateだろう。これは全てのWindows OSに標準で装備されていて、自動的に更新プログラムを適用できる便利なツールだ。Windows 10では、ほぼ強制的にWindows Updateによる更新プログラムの適用が行われる仕様となっている。

 しかしWindows Updateでは、適用することなく更新プログラムだけを入手することはできない。例えば動作検証のために手動で更新プログラムを適用したい、あるいはインターネット接続が制限された環境で更新プログラムを展開したい、といった場合、更新プログラムを単体で入手できることが望ましい。

 また、Windows OSを新規インストールした場合やしばらく使っていなかったPCに更新プログラムを適用するような場合も、Windows Updateでは時間がかかってしまうため、事前に更新プログラムをダウンロードして手動適用するとよい(「Tech TIPS:終わらないWindows Updateの問題を解決する(2016年9月版)」参照のこと)。

 さらに、以前に猛威を振るった「WannaCry」などのように、Windows OSの脆弱(ぜいじゃく)性を悪用するようなウイルスが流行したような場合、それを解消するための更新プログラムをまとめてダウンロードできると作業がはかどるだろう(WannaCryについては、「セキュリティパッチ適用詳説:今すぐできるWannaCry対策」参照のこと)。

更新プログラムを入手する2つの方法

 これに対してMicrosoftは、「ダウンロードセンター」と「Microsoft Updateカタログ」の2つの方法で更新プログラムのダウンロードサービスを提供している。

 ところが、Windows 10向け更新プログラムやWindows 7 SP1のロールアップ更新プログラムはダウンロードセンターでは配布されなくなってしまった(Tech TIPS「Windows 7 SP1向けパッチの集大成『KB3125574ロールアップ』をインストールする」参照)。全プラットフォームで利用できるのは、Microsoft Updateカタログに限られる。このカタログはWindows OSに限らず、Officeやサーバソフトウェア、さらにはデバイスドライバにも対応している。

更新プログラムはMicrosoft Updateカタログで入手できる 更新プログラムはMicrosoft Updateカタログで入手できる
動作検証や展開といった目的のために更新プログラムを適用することなく取得(入手)するには、マイクロソフトダウンロードセンターか、Microsoft Updateカタログが利用できる。

 これまでMicrosoft Updateカタログから更新プログラムをダウンロードするには、Internet Explorer(IE)でページを開くしかなかった。しかしいつの間にか仕様が変更され、IEに専用のActiveXコントロール(IE用アドオン)をインストールする必要がなくなり、IE以外のWebブラウザでも更新プログラムの検索やダウンロードが可能になっている。

 本TIPSでは、Microsoft Updateカタログの利用方法をまとめておく。

Microsoft Updateカタログで更新プログラムを検索する

 Microsoft Updateカタログで更新プログラムを検索するためには、まずダウンロードしたい更新プログラムのTechNetセキュリティ番号(MS番号)やサポート技術情報番号(KB番号)などを調べておく必要がある。MS番号やKB番号は、以下の「Microsoftセキュリティ情報」や「セキュリティ更新プログラム ガイド」で調べることができる(2017年4月以降に提供された更新プログラムは「セキュリティ更新プログラムガイド」で調べる必要がある)。

「セキュリティ更新プログラムガイド」の画面 「セキュリティ更新プログラムガイド」の画面
2017年4月以降に提供された更新プログラムは、この「セキュリティ更新プログラムガイド」で調べる必要がある。また「セキュリティ更新プログラムガイド」で「ダウンロード」列の「Security Update」などのリンクをクリックすると、Microsoft Updateカタログが開き、更新プログラムのダウンロードが可能だ。

 MS番号やKB番号が分かったら、Webブラウザで以下のWebページを開き、MS番号やKB番号を入力して検索する。

 検索すると、対応する更新プログラムの一覧が表示される。例えば、「MS17-023」で検索を行うと、MS番号「MS17-023」で提供されたセキュリティ更新プログラム「Adobe Flash Player のセキュリティ更新プログラム (KB4014329)」の一覧を得ることができる。

Internet ExplorerではActiveXのインストールが要求されることもある

 Internet Explorer(IE)で、https://catalog.update.microsoft.comのURLで「Microsoft Updateカタログ」を開くと、従来と同様、ActiveXコントロールのインストールが要求される。要求に従い、[インストール]ボタンをクリックすれば、ActiveXコントロールがインストールされ、従来と同様に「バスケット」を使って複数の更新プログラムを一度にダウンロードできるようになる。

 ただしIE 11の場合、「このWebサイトのアドオンは実行できませんでした」といったエラーが表示され、アドオンが実行(インストール)できないことがある。これはセキュリティが強化され、ActiveXコントロールのインストールがブロックされるためだ。

 このような場合、アドオンをインストールする際、IE 11を管理者権限で起動すればよい。これでIE 11にアドオンがインストールでき、次回以降は管理者権限で起動しなくても、Microsoft Updateカタログが利用できるようになる。

 なおIEでActiveXコントロールをインストールせずに「Microsoft Updateカタログ」を利用したい場合は、https://www.catalog.update.microsoft.com/Home.aspxのURLで「Microsoft Updateカタログ」を開けばよい。


Microsoft Updateカタログを開く(1) Microsoft Updateカタログを開く(1)
Webブラウザで「Microsoft Updateカタログ」を開くと、この画面が表示される。

Microsoft Updateカタログの検索結果 Microsoft Updateカタログの検索結果
「MS17-023」で検索した結果、該当する更新プログラムが一覧表示される。

更新プログラムに関する情報を確認する

 検索結果の一覧から更新プログラム名(タイトル)のリンクをクリックすれば、その更新プログラムに関する情報が別ウィンドウで表示される。必要な情報がコンパクトにまとまっているので、例えば適用テストの前にはここを確認しておくとよいだろう。

更新プログラムの概要 更新プログラムの概要
検索結果の一覧で更新プログラム名(タイトル)のリンクをクリックすると、このウィンドウが表示される。どのような脆弱性に対応するものなのか、どれくらい危険なのか、といった情報を得ることができる。残念ながら、更新プログラムによっては説明文が翻訳されていないものもある。

更新プログラムのパッケージの詳細 更新プログラムのパッケージの詳細
[パッケージの詳細]タブでは、置き換えられた修正プログラムや置き換える修正プログラムの情報を得ることができる。

更新プログラムのインストールリソース 更新プログラムのインストールリソース
[インストールリソース]タブでは、再起動の必要性や単独での適用が必要かどうかなどの情報を得ることができる。

更新プログラムをダウンロードする

 更新プログラムをダウンロードするには、検索結果の一覧にある[ダウンロード]ボタンをクリックする。新たに[ダウンロード]ページが開くので、更新プログラム名の下にあるリンクをクリックすると、ダウンロードが開始される。

Microsoft Updateカタログから更新プログラムをダウンロードする(1) Microsoft Updateカタログから更新プログラムをダウンロードする(1)
ダウンロードしたい更新プログラムにある[ダウンロード]ボタンをクリックすると、新たに[ダウンロード]ページが開く。

Microsoft Updateカタログから更新プログラムをダウンロードする(2) Microsoft Updateカタログから更新プログラムをダウンロードする(2)
新たに開いた[ダウンロード]ページにあるリンクをクリックすると、ダウンロードが開始される。ダウンロードされた更新プログラムは、Webブラウザのダウンロードフォルダに保存される。

更新プログラムの言語の選択 更新プログラムの言語の選択
Windows XPの頃までは、更新プログラムがプラットフォームの言語ごとに提供されていたため、[ダウンロード]ボタンをクリックすると、このように言語別にダウンロードリンクが示されることがある。このような場合、日本語OSならば、「日本語」の下にあるダウンロードリンクをクリックして更新プログラムをダウンロードする。ただ、Windows Vista/Windows Server 2008やOffice 2007以降、ほとんどの更新プログラムはプラットフォームの言語に依存しなくなったため、通常、ダウロードリンクは1つだけ示される。

 ActiveXコントロールのインストールが必要な以前のMicrosoft Updateカタログでは複数の更新プログラムを「バスケット」に入れて一度にダウンロードできたが、新しいMicrosoft Updateカタログでは各プラットフォーム向けに順次ダウンロードするように変更されている(IE11は、従来のMicrosoft UpdateカタログのURLでアクセスし、ActiveXコントロールをインストールすれば、「バスケット」が利用できる)。複数の更新プログラムをダウンロードする際には、「Microsoft Updateカタログから更新プログラムをダウンロードする(1)」と「Microsoft Updateカタログから更新プログラムをダウンロードする(2)」の作業を繰り返し行う必要がある点に注意したい。

Microsoft Updateカタログで更新プログラムを検索するときの注意点

 以下、筆者が気付いたMicrosoft Updateカタログの注意点を記しておく。

●MS番号と並んで記されているKB番号では検索にヒットしないことがある

 マイクロソフトセキュリティ情報のページで、MS番号と併記されているKB番号で検索すると、1件もヒットしないことがある。

 これは、同じ脆弱性(MS番号が同じ)にもかかわらず、更新プログラムごとに異なるKB番号が付けられるケースがあるからだ。通常、Windows OSやOffice製品のように複数のバージョンがある場合、製品ごとに別々の更新プログラムが用意される。そして、それぞれに別々のKB番号が割り当てられることもよくある。

 Microsoft Updateカタログでは、この更新プログラム自体に割り当てられているKB番号しか検索しないようだ。MS番号が分かっているなら、まずそれで検索する方がよいだろう。

●セキュリティ更新プログラムガイド

 セキュリティ更新プログラムガイドでは、KB番号またはCVE番号で検索する必要がある。前述の通り、KB番号は同じ脆弱性(MS番号が同じ)にもかかわらず、更新プログラムごとに異なるKB番号が付けられるケースがあるため、検索にヒットしないケースがある。「日付範囲」や「製品カテゴリ」などで絞り込むと見つけやすいだろう。

●プラットフォーム(32bit/64bit)を確認するには?

 検索結果の一覧には、プラットフォーム(32bit/64bit)を表す列がない。これを判別するには、更新プログラムの名称(タイトル)に頼る他ない。具体的には次のように判断する。

  • 「x64」「64ビット」という名称が含まれていなければ、32bit版(x86)用
  • 「x64」「64ビット」が含まれていれば、64bit版(x64)用

 32bit版(x86)用の更新プログラムには、「x86」「32ビット」と記されていないことがよくあるので気を付けたい。

更新履歴

【2017/10/11】スクリーンショットを更新し、「セキュリティ更新プログラムガイド」などについて追記しました。

【2017/05/31】Microsoft Updateカタログの仕様が変更され、IE以外のWebブラウザに対応したことなどを記事に反映しました。

【2016/06/01】Internet Explorer 11でMicrosoft Updateカタログを利用する際の注意点を追記しました。

【2015/09/07】Windows Vista/Windows Server 2008以降に対応しました。

【2008/05/30】初版公開。


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