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» 2015年11月25日 10時00分 UPDATE

CTCが挑むソフトウエア定義の世界:Software Defined Storage導入のハードルを下げてくれるサービスが出た

「Software Defined Storage(SDS)」と呼ばれるストレージ製品が注目されている。その最大の魅力は、利用用途特化型のストレージを迅速に作れることにある。だが、ユーザーにとっては、SDSの製品選択や運用に不安があるのも事実だ。こうした不安を取り除くサービスが提供開始されたという。

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 「Software Defined Storage(以下、SDS)」と呼ばれる製品群が注目されている。SDSは汎用サーバーに、ソフトウエアとして導入されるストレージ製品。従来のハードウエア型のストレージ製品には見られない、数々のメリットがある。

 SDSでは、従来のハードウエア型ストレージのように、ハードウエアとソフトウエアが一体化しておらず、分離している。このため、3年ごとといった製品のモデルチェンジ間隔を考えることなく、いつでも最新のCPU、最新のハードウエアを活用できる。また、データ容量、処理能力の両面で、各ユーザー組織のニーズに合わせた柔軟な構成が可能で、高いコスト効率を実現できる。ストレージを更改もソフトウエア層だけで済むため、作業は非常に簡単だ。

im_ait_hpctc02.jpg CTC 製品・保守事業推進本部 ITインフラ技術推進第1部 プラットフォーム技術推進課 課長 佐原良教氏

 「今後の企業ITでは、機動性、柔軟性、コスト効率がますます要求されるようになります。これに応えるには『ソフトウエア定義(Software Defined)』なインフラが必要です。ネットワークに続き、ストレージの分野でも、Software Definedな技術が急速に成熟し、製品が増えてきています。当社も、SDS製品に関する問い合わせをいただくことが非常に増えてきました」と、伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)の製品・保守事業推進本部 ITインフラ技術推進第1部 プラットフォーム技術推進課 課長の佐原良教氏は説明する。

SDSは、メリットが多いが課題もある

 SDSへの関心は、まずストレージへの要件が多様化してきている点がきっかけとなって、生まれている。

 企業・部署によっては、CAEのデータなど、データの大容量化が顕著になっている。また、データ保存期間の長期化も進んでいる。加えて、「ビッグデータ」の合言葉とともに、データの蓄積と活用の新たな意義が認識されつつある。一方で、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)など、高いI/O性能が求められる場面も増えている。つまり、組織や部署に応じて、容量および処理性能の要件が多様化し、従来型のストレージ製品ではこうしたニーズを満たしにくくなってきた。

 このように、SDSを利用すべき用途、あるいはSDSを利用することで大きなメリットの得られる用途はどんどん広がっている。実際に、既存製品では対処しにくい問題を解決するため、いち早くSDS製品に着目して導入を進めている企業が目立つようになってきたと、佐原氏はいう。

im_ait_hpctc03.jpg CTC 製品・保守事業推進本部 ITインフラ技術推進第1部 プラットフォーム技術推進課 小林均氏

 総じていえば、SDS製品は要件に応じて自由な構成が可能で、導入後も規模を自在に拡大・縮小できる。「SDSでは、ストレージ導入に際し、不要な投資を避けることができます。保守料金についても、ハードディスクや高速なインターフェースカードなどを追加してもサーバーの保守料金に含まれることなどから、安上がりとなるケースがほとんどです」と、CTC 製品・保守事業推進本部 ITインフラ技術推進第1部 プラットフォーム技術推進課の小林均氏は説明する。SDS製品には、無駄なく、必要な分だけの容量と性能を利用できるという魅力がある。

 「SDS製品はどれも同じようなもの」と思う人がいるかもしれないが、それは間違いだ。ターゲットとするユーザー層や用途など、コンセプトの異なる、多様な製品が登場している。このため、以前のように「ストレージは高額だから、なるべく最大公約数のニーズを救えるような製品を選択しなければならない」と考える必要はなくなっている。「SDSの最大の魅力は、それぞれのニーズにぴったり合った、利用用途特化型のストレージを迅速に作れることにあります」と小林氏は話す。

「ストレージをカスタムオーダーできる」ってどんなこと?

 CTCは2015年11月、新サービス「Custom Order Storage」を提供開始した。これは、ユーザー組織における利用用途に応じた、SDS製品の選択から導入、運用、リプレイスまで、そのライフサイクル全般を支援するものだ。

 「多くのユーザー組織は、SDS製品のメリットを認識しているものの、この分野には多様な製品があるため、特定用途の要件に合ったものを選ぶことに困難を感じています。また、ソフトウエアであることから、可用性やパフォーマンスに不安を感じており、適切なハードウエア構成や、サイジングの解を見出すのにも苦労しています。これらはシステムインテグレーターである当社が吸収できるポイントです。ユーザー組織に代わって各社の製品を検証し、製品選択や適切な構成に関する知見を提供できます」(小林氏)

 つまり、「Custom Order Storage」サービスでは、「ハードウエア型のストレージではマッチしないニーズを満たすストレージをつくりたい」「ソフトウエアストレージは、構成が自由である反面、サイジングが難しい」「SDSを利用したいが、どの製品がどんなワークロードに適しているか、よく分からない」など、SDSに関するあらゆる不安に応えることを目的としている。

 具体的にはまず、「HP StoreVirtual VSA」をはじめとする、さまざまなSDS製品を選択肢として用意している。CTCではこれらの製品を実際に動かし、その特性を把握している。

 こうした知見を基に、機能比較表をユーザー組織に提示。用途に応じて適切なSDS製品を提案する。汎用サーバーでは、ハードディスクドライブ、SSD、PCIeフラッシュなど、さまざまな記憶媒体を利用できるし、それ以前に何台のサーバーで必要な容量と性能をさばくかという問題もある。選択肢は非常に幅広いが、費用対効果を踏まえて最適な構成を提案。提案に際しては、日本最大級となるCTCのマルチベンダー総合検証センター「Technical Solution Center」で事前検証を実施。これに基づいて、検証済みの構成を納入する。そのため、「入れてみたらパフォーマンスが出ず、使い物にならなかった」といった失敗を避けることができる。ワークショップ、事前アセスメントサービスも順次提供していくという。

zuhan.gif SDSでは、用途に合わせ、ストレージ製品をカスタマイズして利用できるチャンスが生まれる。これを積極的に支援するのが今回のサービス

 構成に関しては、同サービスの基本方針として、従来型のストレージのようなオーバープロビジョニング、つまり将来のニーズを見越して余分な性能・容量を最初に用意することを、極力避けることにしている。ハードウエアは汎用サーバーと記憶媒体のみであり、その構成も最小限に留められれば、初期導入費用は低額だ。あとは、容量および性能が必要/不要になったときに、サーバーの台数などを増減することで対処できる。ほとんどのSDS製品では、容量の拡張/縮退を無停止で実施できる。

 同サービスでは、ハードウエア故障が起こった場合、正常稼働する製品との入れ替えで対処することを考えているという。SDS製品では一般的に、各種のデータ冗長化手法が取り入れられていて、一部のハードウエアが壊れても、ストレージ機能を提供し続けることができる。故障したハードウエアの代わりに正常なハードウエアを組み込めば、元の冗長性が自動的に回復する。

 同じ仕組みを、ハードウエアの保守期限切れに応用できる。従来型のストレージにおける更改作業は、入念な移行計画の下で、多大な人手と時間、コストを掛けて行わなければならない。だがSDSでは、ソフトウエアを事実上無期限で使い続けることができる。従って、保守期限が到来したハードウエアの入れ替えだけで済む。入れ替え作業は、上述のハードウエア故障の際の作業と同じだ。古いハードウエアを順次ストレージプールから削除し、新規ハードウエアに入れ替えればいい。データの移行作業は全く不要だ。

HP StoreVirtual VSAは、最も汎用的に使えるSDS

 CTCがCustom Order Storageで採用した製品のなかで、ユニークなのはHP StoreVirtual VSAだ。SDS製品は、大容量データへの対応を第一目的としたものが多い。だが、StoreVirtual VSAは、汎用的なブロックストレージであり、従来型に近い用途で利用できる。このため、今回できるだけ幅広いニーズをSDSでカバーするための選択肢の一つとして、欠かすことができなかったという。

 StoreVirtualは、ヒューレット・パッカードが約8年前にLeftHand Networksという企業を買収して間もなく投入した製品が、進化したものだ。ストレージコントローラとしてのサーバーとハードディスクドライブなどの記憶媒体で構成される「ノード」を1つの単位とし、これを追加していくことで容量とパフォーマンスを同時に向上できる、いわゆるスケールアウト型である。

 StoreVirtualでは、利用しているノードの容量が不足しそうになったら、既存ノードを停止することなく、新たなノードをネットワークに接続し、新規ノードを既存ノードの拡張として利用するとともに既存ボリュームを新規ノードに拡張するという設定を行えばいい。すると既存ノード上の既存データの一部が、新規ノードに移動することで、データが平準化される。これ以降のデータの読み書きは、新規ノードを含めて分散的に行えるようになるため、パフォーマンスが向上する。

 こうして、ハードウエア型のストレージ製品に比べ、柔軟にブロックストレージを運用できるのがこの製品の重要なポイントだ。同製品はまた、「ネットワークRAID」、シンプロビジョニング、スナップショット、リモートコピー(同期/非同期)の機能を標準で搭載している。

 StoreVirtual VSAは、上記のStoreVirtualの機能を、仮想アプライアンスとして提供する製品だ。従って、すでに手元にある、仮想化環境等の余ったサーバーリソースを活用し、手軽にストレージをつくって運用できる。

im_ait_hpctc04.jpg 日本ヒューレット・パッカード HPストレージ事業統括本部 ストレージテクノロジーエバンジェリスト ソフトウエアデファインドストレージ スペシャリスト、井上陽治氏

 「製品技術は実績のあるものですが、これを徹底的に使いやすくしています。無償ライセンスもあるので、試してみることもできます。運用は、VMware vSphere環境であればvCenterのプラグインを使い、仮想化環境と一体化した形で行えます。仮想アプライアンスなので、他のアプリケーションなどと同居できますし、アプリケーションのログを取るなどの用途にも適しています」と、日本ヒューレット・パッカード HPストレージ事業統括本部 ストレージテクノロジーエバンジェリスト ソフトウエアデファインドストレージ スペシャリストの井上陽治氏は話している。

 StoreVirtual VSAは、VMware ESXi、Hyper-V、KVMと、マルチ・ハイパーバイザー対応で、KVMでも多くの導入実績がある。99.999%の可用性があることから、企業内のSharePointなどのデータ保存用として使われることも多い。またプライベートはもとより、これからクラウドサービスを始める企業のストレージ基盤として利用されるケースも、よく見られるという。

CTCと日本ヒューレット・パッカードの取り組みは広がる

 Custom Order Storageは、CTCにとってSoftware Definedへの取り組みの一つであり、同社はこれ以外の取り組みも進めていくつもりだという。

「業務で必要なシステムを、迅速、柔軟に作り上げていくことが、ビジネスの武器になろうとしています。従来のような業務システム単位の発注ではなく、汎用IAサーバーによる柔軟な基盤を用意しておき、そこから必要に応じてシステムを切り出すというスタイルが、今後は求められてきます。CTCでは、こうした世界への無理のない移行を、積極的にお手伝いしていきたいと考えています」(佐原氏)

 CTCと日本ヒューレット・パッカードは、特にサーバーで、これまで長い間、強固なパートナーシップを築いてきた。製品の信頼性確保やサポートなどでも、円滑な連携関係が維持されている。今回のCustom Order Storageサービスでも、検証にはHPのIAサーバーを使用しており、SDSの基盤としても、信頼のおけるHPの製品を、積極的に採用していくという。

 こうして、CTCと日本ヒューレット・パッカードは相互に協力し、Software Definedの世界を切り開いていきたいという。

関連ホワイトペーパー

最適なストレージシステム構築の切り札「SDS」

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本ホワイトペーパーは、SDSについての基本的な機能要件やメリットの解説である。資料ではメリットの検証項目の詳細についても述べられており、導入選定時の参考資料としてぜひ確認してもらいたい。

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