AWSのDocker管理サービス、Amazon EC2 Container Serviceの概要と使い方Docker運用管理製品/サービス大全(5)(3/4 ページ)

» 2015年11月20日 05時00分 公開
[長妻賢, 澤井健株式会社NTTデータ]

ECSで使用しているDockerイメージが更新された場合の対応手順

 Container instanceで動いているTaskがバージョンアップした場合の対応手順を解説します。

 まずは、Dockerイメージのバージョンを「latest」から「latest_ver2」に更新します。

 次に、ECS上の「Task Defenition」から「HTTPCon」を選択し「Create new revision」をクリックします。

 「Image」(Task定義のバージョン)を「{ユーザー名}/docker-repo:latest_ver2」に変更し、設定します。

 新しいRivisionのTask定義を作成します。

 「Clusters」の「Services」タブで「Update」をクリックします。

 「Task Definition」で先ほど作成した新しいRivision「HTTPCon3」を選択し「Update Service」をクリックします。

 Container instanceのリソースに余裕がある場合は自動でTaskのアップデートが行われます。リソースに余裕があるかどうかの判定は下記の3点に関して行われます。

  1. Portが利用可能かどうか
  2. 使用可能なメモリがあるか(t2.microでは1Container instanceのメモリは1024MB。Container instance上のTaskの使用合計が1024MB内に収まればTaskの自動アップデートが可能)
  3. 使用可能なCPUがあるか(t2.microではContainer instanceのCPUは1024Unit。Container instance上のTaskの使用合計1024Unit以内に収まればTaskの自動アップデートが可能)

 しばらくすると自動でコンテナーが更新されるので、「Task」タブでTask Definitionが最新であることを確認します。

 ブラウザーでアクセスし、HTMLの内容が更新されていることを確認します。

ECSのオーケストレーション設定

 ECSを使用してコンテナーを作成した場合は自動で下記の設定が行われます。

VPC

 「10.0.0.0」でVPCが作成されます。

サブネット

 アベイラビリティゾーン「ap-northeast-1a」「ap-northeast-1c」に、それぞれ「10.0.0.0」でサブネットが作成されます。

ルートテーブル

 ルートテーブルが作成されインターネットゲートウェイへのルートが設定されます。

インターネットゲートウェイ

 インターネットゲートウェイが作成されVPCにアタッチされます。

セキュリティグループ

 VPCに対応するセキュリティグループが作成されます。

EC2インスタンス

 Dockerコンテナーが動作するEC2インスタンスを作成されます。

ロードバランサー

 コンテナーに対するリクエストのためのロードバランサーが作成されます。

Auto Scaling

 起動設定とAuto Scalingグループが作成されます。

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