俺はザッカーバーグだ――インターン制度を活用して入社前から新サービス開発の中核メンバーにまだ君は間に合う! 現役エンジニアに聞く、学生のときにやっておくべきこと(4)(1/2 ページ)

本連載では、IT企業の最前線で活躍するトップエンジニアに、学生時代に行った就職活動の内容や、これから就職活動を行う学生へのアドバイスを聞いていきます。今回は、ウォンテッドリーへの採用が内定したインターン生の身分で、すでに同社の新しいサービスの開発を担う中核メンバーとして活躍する岩永勇輝氏に、就活生に向けたメッセージを伺いました。

» 2016年01月14日 05時00分 公開
[益田昇聞き手:@IT編集部]

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 本連載「まだ君は間に合う! 現役エンジニアに聞く、学生のときにやっておくべきこと」では、IT企業の最前線で活躍するトップエンジニアに、学生時代に行った就職活動の内容や、これから就職活動を行う学生へのアドバイスを聞いていきます。


 IT企業の最前線で活躍するトップエンジニアは学生時代にどのような就職活動を行っていたのであろうか。今回は、ウォンテッドリーへの採用が内定したインターン生の身分で、すでに同社の新しいサービスの開発を担う中核メンバーとして活躍する岩永勇輝氏に、就活生に向けたメッセージを伺った。「ザッカーバーグ」を自称する同氏は、中学生時代からWebサイト開発の受託ビジネスを手掛け、高校生時代にはベンチャーの立ち上げにも参加した異色の経歴の持ち主である。

ウォンテッドリー エンジニア 岩永勇輝氏

インターン生として新サービスの開発チームに

編集部 インターンとして参加して2016年4月の入社が決まっていると聞きましたが?

岩永氏 2015年2月の終わりから大学の春休みを利用してウォンテッドリーでインターン生として働き始めました。3月には採用の内定をもらい、2016年4月に正式に入社するまで引き続きインターン生として勤務することになっています。現在、エンジニアリングチームのメンバーとして新しいジャンルのサービスの開発に取り組んでいます。

編集部 具体的にどのような仕事をしているのですか?

岩永氏 インターン生として働き始めた当初は、企業とユーザーをマッチングするWantedlyサービスに使用されている企業向けのスカウト機能や検索エンジンの開発に携わりました。その後、自分から希望を出して、8月からビジネス向けのグループチャットアプリ「Sync」を開発するチームに加わり、Webフロントエンドのユーザーインタフェースやバックエンドのシステムの開発に取り組んでいます。

編集部 Syncの開発チームに入りたいと思った理由は何ですか?

岩永氏 ウォンテッドリーは現在、「働く人全てのためのインフラへ」をテーマに掲げ、Wantedlyアカウントを使ってさまざまなサービスを展開する新たなフェーズに入っています。Syncもそうしたサービスの大きな柱の一つに位置付けられており、大きな可能性があると考えました。

編集部 どのような可能性があると考えているのでしょうか?

岩永氏 日本の就業人口は6000万人と言われていますが、当社がこれまで提供してきた企業とユーザーのマッチングサービスが対象としているのは、そのうちアクティブに活動している6%でしかなく、そのモデルも企業顧客だけから課金するものでした。一方、Syncは、働く人全てを対象としており、ユーザーから課金するモデルを確立できる可能性が高いと思っています。

 Syncの開発を進める手法にも可能性を感じました。それは、リーン開発を志向するもので、最初にMVP(Minimum Viable Product:必要最低限機能)を提示し、実際にいろんな人に広く利用してもらい、直接フィードバックを受けて、少しずつ改善を加えていくというものです。

高校・大学時代にWeb開発のビジネスを経験

編集部 プログラミングに興味を持つようになったきっかけは何ですか?

岩永氏 もともとモノ作りが好きでモノが動く仕組みに興味があり、小さい頃から携帯電話や時計などを分解して怒られていました。父親がシステムエンジニアだった関係で、コンピュータが身近にあり、そうしたことがプログラミングに興味を持つ要因になったと思っています。

編集部 実際にプログラミングをやり始めたのはいつごろですか?

岩永氏 小学生の高学年の頃に、父親が買ってきたC言語やHTMLの本を見たのがプログラミングとの出会いです。そして、小学6年の時に、あるWebサイトに出会ったことがWebサイトを作り始めるきっかけになりました。そのサイトは、Flashを使ってとてもインタラクティブに作られており、Webの世界でこういう表現ができるんだと感動し、自分もやってみたいと。

編集部 Webサイトを開発しながらプログラミングの技術を習得したのですか?

岩永氏 クリエイティブなことに興味がありましたので、最初はデザインから学び始めました。プログラミングについてはWebサイトを作る上で必要だったのでやり始めたにすぎません。

編集部 プログラミングを仕事にする職業に悪いイメージはありませんでしたか?

岩永氏 いいえ。父親の影響もあって、むしろカッコいいというイメージの方が強かったと思います。

編集部 高校生の時にビジネスを始めたことがあると聞きましたが?

岩永氏 知り合いから依頼されてWebサイトのデザインや構築を受託する仕事をしていました。最初はWebページのデザインが中心でしたが、WordPressを使った本格的なWebサイトの構築も手掛けるようになりました。総菜屋やインド料理店、学習塾などのWebサイトです。学習塾のWebサイトの場合は、私が通っていた塾の塾長が独立して新しい塾を開く際に依頼されてWebサイトの開発を担当することになりました。

編集部 大学に入ってからもWeb開発の仕事は継続したのですか?

岩永氏 はい。大学1年生の時に、あるWeb制作会社に誘われて1年間一緒に仕事をしました。そこでは、最初の1カ月だけ受託開発の仕事をした後、その会社の自社サービスの開発に携わりました。この経験から、自分で運営するサービスの開発に興味を持つようになります。

 その後、オンデマンドデリバリーサービスを提供するベンチャー企業の立ち上げに参加し、Webサイトの開発を担当しました。サービス内容は、ユーザーがスマホなどでお店を選んで注文すると近くの店舗から商品が届けられるというものです。

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