“データ”を医療サービスの向上、病院経営の武器に――ときわ会 常磐病院のDWH/BI活用最新のIT技術で変わる医療の現場(3/3 ページ)

» 2016年01月14日 07時00分 公開
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Oracle Database 12cとOracle Database ApplianceによるDWH基盤は圧倒的に速い

ときわ会 常磐病院 情報システム課 課長の木村智紀氏

 木村氏が高い性能を評価したOracle Database 12とOracle Database Applianceの組み合わせは、データ活用基盤のパフォーマンスにどう貢献しているのだろうか。

 「このプロジェクトを始める以前、情報交換を行っていた他院のDWH基盤を視察したことがありました。そこでは他社のデータベース基盤が使われていたのですが、レスポンスが非常に悪く、職員の皆さんはストレスを感じているようでした。それと比較すると、Oracle Database 12cとOracle Database Applianceの組み合わせによる当院のDWH基盤では快適なレスポンスが得られており、パフォーマンスには雲泥の差を感じています」(木村氏)

 Oracle Database Appliance上にOracle VMによるアプリケーション仮想化基盤を導入したことで、将来に向けたシステム拡張の素地を築けたことにも満足しているという。

 「今後、当院/グループの事業が成長していくのに伴い、既存システムの拡張や新規システムの追加が発生することでしょう。アプリケーション仮想化基盤を導入したことで、そうした追加/拡張に対して容易かつ速やかに対応する環境が整いました」(木村氏)

 Oracle Database 12cの導入を機に、データベースチューニングのために「Oracle Diagnostics Pack/Tuning Pack」も導入している。現在はCLISTA!の導入を支援する医用工学研究所のスタッフが利用しているが、いずれ木村氏ら常磐病院のITスタッフが自ら運用管理やデータベースチューニングを行う中で活用する予定だ。

 「実際に私が書いたSQLで性能が出ないものを解析してみたところ、どの部分がボトルネックになっているのかをすぐに把握できました。このツールを使うことで、私たち自身の手により、データ活用基盤の性能を容易に維持/改善していけると期待しています」(木村氏)

人事評価と連動した業務改善/効率化、就労環境の改善など、さまざまな取り組みの推進力に

 このようにして進められるデータ活用基盤の整備は、ときわ会が推進する医療サービス向上、経営効率化の活動と表裏一体であり、その意味では終わりのない取り組みでもある。今後、人事評価と連動した業務改善/効率化、院内感染防止のための施策の検討、就労環境の改善による職員の満足度向上など、さまざまな取り組みをデータ活用基盤の上で進め、「3年後には、全国の医療機関の平均を上回る5%の利益率を確保したい」と黒田氏は話す。

 また、構想の端緒となった学術研究の領域でも、データ活用基盤の利用を進めていきたいと新村氏は語る。

 「過去に診療した多くの患者さんのデータに基づく治療方法の検討や効果分析など、これまではデータ収集/分析のハードルの高さから、やりたくてもできなかったことがたくさんあります。今後はそれらに取り組むことで当会の医療サービスの質をさらに高めるとともに、医学の発展にも貢献していきたいですね」(新村氏)

 クラウドの活用も推し進める。既に院内で扱う文書のバックアップ/共有を目的に、パブリッククラウド型の文書共有サービス「Oracle Documents Cloud Service」の導入を決めた。これにより、Officeなどで作成した各種文書をセキュアに共有し、PCやタブレットなどのモバイルデバイスにより、どこからでも閲覧することが可能となる。

 「民間ならではのスピード感を生かし、確実に効果が得られるテクノロジーは積極的に取り入れ、現状を改善していきたい」と語る新村氏は、やがて全国の医療機関に同様の取り組みが広がると見ている。

 「同じ志を持つ皆さんと、積極的に情報やノウハウを共有し、互いに高め合っていきたいですね。オラクルさんには、ぜひそうしたコミュニティーの形成を支援していただきたいです」(新村氏)

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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2016年2月13日

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