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» 2016年03月25日 05時00分 公開

vNextに備えよ! 次期Windows Serverのココに注目(45):Windows Server 2016で大きく変わるライセンスモデル (2/3)

[山市良,テクニカルライター]

仮想OSE(仮想インスタンス)数のカウント方法も変わります

 Windows Server 2012以降のDatacenterエディションとStandardエディションの最大の違いは、ライセンスで許可されるWindows ServerのOSE数です。Hyper-Vや他社の仮想化テクノロジー上で実行されるOSEは「仮想OSE」または「仮想インスタンス」と呼ばれ、仮想OSEでは同一バージョン/エディションまたはダウングレードバージョン/エディションのWindows Serverを実行できます。

 Datacenterエディションは、物理サーバに必要なサーバライセンスを取得すれば、無制限の仮想OSEを実行できます。一方、Standardエディションでは、物理と仮想で最大2つのOSEを実行できます。ただし、Standardエディションの物理OSEが仮想OSEのホストと管理専用の場合は、最大2つの仮想OSEを実行できます。

 Standardエディションが最大2つのOSEというのは、Windows Server 2016でも変わりませんが、そのカウント方法は大きく変更になります。

 Windows Server 2012/2012 R2では、取得したStandardエディションのライセンスごと(2プロセッサごと)に最大2つのOSEの実行が許可されます。

 例えば、プロセッサ4基の物理サーバの場合、プロセッサベースのライセンスを2ライセンス購入する必要がありますが、その場合、最大4つのOSEの実行が許可されます。さらに、仮想OSEを実行する必要がある場合は、プロセッサベースのライセンスを追加購入して物理サーバに割り当てることで、ライセンスごとに2つの仮想OSEの実行権を追加できます。

 一方、Windows Server 2016 Standardエディションの場合、物理サーバ上の全ての物理コアがライセンスされて、はじめて最大2つのOSEの実行が許可されます。「コアライセンスごとに最大2つのOSEではない」ことに注意が必要です。さらに2つの仮想OSEの実行を可能にするには、物理サーバ上の全ての物理コアをカバーする、同じ数のコアライセンスを追加購入する必要があります。

 以下の表2に、この違いをまとめてみました。

表2 表2 ライセンスとOSE数(仮想インスタンス数)の関係。Standardエディションで許可されるOSE数、および仮想OSEを追加するために必要なランセンス数の違いに注意

 Windows Server 2016 Standardエディションでは、物理コアをカバーするためのコアライセンス数では最大2つのOSEまでしか許可されません。Windows Server 2012/2012 R2 Standardエディションでは1ライセンスの追加購入で2つの仮想OSEを増やせますが、Windows Server 2016 Standardエディションでは物理コアをカバーするのと同数(つまり倍)のコアライセンスの追加購入で2つの仮想OSEを増やせます。

DatacenterとStandardエディションにはクラウド関連の機能差もあります

 Windows Server 2012/2012 R2は、DatacenterとStandardエディションに機能差はありません。Windows Server 2012 R2 Datacenterエディションでは、「仮想マシンの自動ライセンス認証(Automatic Virtual Machine Activation:AVMA)」という機能をサポートするようになりましたが、それ以外の機能は全て共通です。

 Windows Server 2016では、プライベートクラウドおよびサービスプロバイダークラウド向けの新機能がDatacenterエディションのみで利用可能になります(表3)。

表3 表3 Windows Server 2016のDatacenterエディションとStandardエディションの機能比較

 具体的には、Microsoft Azureのテクノロジーに基づいた「記憶域スペースダイレクト」や「記憶域レプリカ」といった新しいソフトウェア定義ストレージ(Software-Defined Storage:SDN)機能、ソフトウェア定義ネットワーク(Software-Defined Network:SDN)機能、「シールドされた仮想マシン」と「Host Guardian Service(HGS)」です。

 Windows Server 2016の新機能である「Nano Server」および「Windowsコンテナ」は、どちらのエディションでも利用可能ですが、Nano ServerとHyper-Vコンテナは、Windows Server 2016のOSEの1つとしてカウントされることに留意してください。

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