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» 2016年04月08日 05時00分 UPDATE

Tech TIPS:Windows 10をクリーンインストールする手順と注意点 (2/2)

[島田広道,デジタルアドバンテージ]
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■アプリケーション設定の移行にはクラウド同期機能が便利

 ユーザーデータと比べると、アプリケーションの設定の移行は少々厄介だ。以下、容易で柔軟な方法から説明する。

 まず、対象のアプリケーションに設定などをクラウドと同期(バックアップ)する機能があるなら、それを利用するのが手っ取り早い。

 Webブラウザを例に挙げると、Google ChromeMozilla FirefoxOperaならアカウントを登録するだけで設定(ブックマークやアドオン、Cookie、パスワードなどを含む)をクラウドにバックアップできる。移行後に同期アカウントを再設定すれば、自動的に元の設定が反映される。

 Internet Explorer(IE)でも、Windows 8.1+Internet Explorer+Microsoftアカウントという構成で運用しているなら、自動的にお気に入りや履歴、パスワードなどが同期されるようになっている。

 これならモバイル端末とPCの間で、ブックマークや閲覧履歴などを共有できるというメリットも享受できる。

Google Chromeのクラウド同期設定の例 Google Chromeのクラウド同期設定の例
Google Chromeの場合、GoogleアカウントでChrome自体にログインした後でメニューボタンから[設定]−「ログイン」−[同期の詳細設定]をクリックすると、このダイアログが表示される。事前に各種設定やブックマーク履歴、パスワードなどをクラウドをクラウドに同期(バックアップ)しておいて、Windows 10移行後にChromeをインストールして同期も再セットアップすれば、設定の移行は自動で完了できる。

 Webブラウザに蓄えられてきたIDとパスワードについては、クラウドベースのパスワード管理ツールに移行するという手もある。ツールのセットアップ時にWebブラウザからID/パスワードが自動的にエクスポートされ、クラウド上のセキュアな領域に保存される。以後はWindows 10のインストール後にツールを再セットアップすれば、自動的にID/パスワードを入力フォームに記入できるようになる。

■アプリケーション設定の移行にはインポート/エクスポート機能も有用

 クラウド同期機能の次に確認したいのは、アプリケーションに設定のエクスポート/インポート機能が備わっているかどうかだ。

 例えばIEの場合、[ファイル]メニュー−[インポートとエクスポート]からお気に入り(ブックマーク)やCookie、RSSフィードをファイルにエクスポートし、それを別のPC/Windows OSにインポートすることで、これらを移行できる。Microsoft Edgeの場合は、Internet Explorer 11からEdgeにお気に入りをインポートする機能が利用できる。

Internet Explorerのインポート/エクスポート機能 Internet Explorer(IE)のインポート/エクスポート機能
IEで[Alt]キーを押してメニューバーを表示させてから、[ファイル]−[インポートとエクスポート]をクリックすると、このウィザードが起動する。お気に入り(ブックマーク)とCookie、RSSフィードの登録内容を移行できる。

 また、ファイル共有やリモートデスクトップなどで他のWindows PCに接続するのに必要な認証情報(資格情報)も、コントロールパネルの[資格情報マネージャー]−[Windows 資格情報]にある[資格情報のバックアップ]/[資格情報の復元]によってエクスポート/インポートできる。

■手動でのアプリケーション設定の移行は面倒で難しい

 以上の2つの機能が見あたらなければ、手動で設定を移すことになる。アプリケーションの設定は通常、次の場所に保存されていることが多い。

  • %UserProfile%\AppDataフォルダ以下にある設定ファイル
  • %ALLUSERSPROFILE%(デフォルトではC:\ProgramData)フォルダ以下にある設定ファイル
  • HKCU\Softwareキー以下にあるレジストリエントリ
  • HKLM\SOFTWAREキー以下にあるレジストリエントリ

 設定ファイルは、事前にコピーしておいて、移行後に同じフォルダへコピーする。レジストリの場合は、レジストリエディタあるいはregコマンドなどを使って事前に該当エントリを.regファイルにエクスポートし、移行後に同じエントリにインポートする。その後にアプリケーションを再インストールする。

 事前にレジストリをエクスポートし忘れた場合は、システムドライブのフルバックアップからレジストリの実体ファイル(ハイブファイル)を抽出して、そこからオフラインのままエクスポートすることも可能だ。

 ただし、これらの方法で正常に移行できるかどうかはアプリケーションに依存する。それに、アプリケーションごとに設定ファイルやレジストリエントリの在りかを見つけるのも難しい。うまく移行できない事態を想定して、原始的だが設定画面のスクリーンキャプチャも撮っておく、あるいは設定項目をメモするといったことも検討した方がよい。

●クリーンインストールの手順

 ここまでの説明を踏まえて、Windows 10のインストール手順を説明しよう。

■Windows 10のインストールウィザードの進め方

 Windows 10をクリーンインストールするには、まずTIPS「『Windows 10のダウンロード』ツールでWindows 10インストール用のUSBメモリを作る」を参考にして、起動可能なUSBメモリまたはDVD-Rを作成する(以下ではUSBメモリを前提に説明する)。

 このときダウンロードされるインストールイメージはときどき新ビルドに更新されているので、必要なときにダウンロードし直して、なるべく最新版を利用するのが望ましい。

 そのインストールUSBメモリでPCを起動する。もし次の画面が表示されたら、インストールしたいプラットフォーム(32bitか64bit)を選ぶ。

インストールするWindows OSのプラットフォームの選択 インストールするWindows OSのプラットフォームの選択
元のWindows 7/8.1のプラットフォームに関係なく、32ibtと64bitのどちらも選択できる。

 「Windows セットアップ」のウィザードが始まったら、指示に従って進める。次の「Windows のライセンス認証」画面が表示されたら、ひとまず[プロダクト キーがありません]をクリックして次へ進める。もしエラーが生じたりプロダクトキーが求められたりしたら、その時点で(2)に元のWindows 7/8.1のプロダクトキーを入力する。

Windows 10のライセンス認証の画面 Windows 10のライセンス認証の画面
インストールウィザードの起動後、キーボードなどを選択して[いますぐインストール]ボタンをクリックした後に、この画面が表示される。
  (1)ひとまずWindows 7/8.1のプロダクトキーでインストールするために、[プロダクト キーがありません]をクリックする。
  (2)もし(1)で失敗した場合は、ここに元のWindows 7/8.1のプロダクトキーを入力して、[次へ]ボタンをクリックする。

 プロダクトキーまたは前述のデジタル登録情報が確認できると、以下のライセンス条項の画面が表示されるので、次に進める。

プロダクトキーまたはデジタル登録情報の確認に成功すると表示される画面 プロダクトキーまたはデジタル登録情報の確認に成功すると表示される画面
これはWindows 10のエンドユーザーライセンス条項(EULA)。表示されるまでに数秒〜数十秒ほどかかることがある。EULAの内容を確認してから[同意します]にチェックを入れて次に進む。もし、この前にエディション(HomeまたはPro)を選択する画面が表示されたら、元のWindows 7/8.1と同じエディションを選ぶこと。

 次の「インストールの種類を選んでください」では、[カスタム: Windows のみをインストールする (詳細設定)]を選ぶ。

インストール方法を選択する画面 インストール方法を選択する画面
ここではインプレースアップグレードとクリーンインストールのどちらかを選択できる。
  (1)クリーンインストールするには、こちらを選ぶ。

 次の「Windows のインストール場所を選んでください」画面では、インストール先のパーティションを選択する。

インストール先のドライブ/パーティションの選択 インストール先のドライブ/パーティションの選択
  (1)Windows 10のシステムをインストールするパーティションを選ぶ。
  (2)既存のパーティションを選択して[削除]ボタンをクリックすることで全パーティションを削除し、空になったドライブを選択してから[次へ]ボタンをクリックすると、元のWindows 7/8.1のファイルを全て捨ててからWindows 10をインストールできる。

 これでインストールファイルのコピーなどが始まる。しばらく待っていると、Windows 10の簡単設定の画面が表示される。ここからはインプレースアップグレードとほぼ共通だ。

 もし市販の移行ツールを使うなら、インストール中に作成する最初のユーザーアカウントは、元のWindows 7/8.1には存在しない名前のアカウントにした方がよい。データ/設定の移行時に同じ名前のアカウントが存在していると、自動的な移行に失敗することがあるからだ。

 逆にツールを使わずに移行する場合は、Windows 7/8.1で利用していたのと同じ名前のユーザーアカウントを作成する必要がある。

■ライセンス認証が完了しているか確認する

 Windows 10のインストールウィザードが完了しても、ライセンス認証が完了していないことがある。それを確認するには、管理者アカウントでサインインしてからスタートメニューより[設定]アプリを起動する。ライセンス認証が未了の場合、その旨が設定アプリの下端に表示される。

 その場合は、以下の手順でプロダクトキーを指定して、ライセンス認証を完了させる。

インストール後にライセンス認証が未了だった場合の対処方法(その1) インストール後にライセンス認証が未了だった場合の対処方法(その1)
これはWindows 10の設定アプリ。
  (1)ライセンス認証が完了していないと、このようなメッセージが表示される。これをクリックする。
インストール後にライセンス認証が未了だった場合の対処方法(その2) インストール後にライセンス認証が未了だった場合の対処方法(その2)
  (2)ライセンス認証が完了していない原因。プロダクトキーを指定しないままインストールに「成功」してしまうと、このような状態になることがある。
  (3)[プロダクト キーを変更します]をクリックする。
インストール後にライセンス認証が未了だった場合の対処方法(その3) インストール後にライセンス認証が未了だった場合の対処方法(その3)
  (4)元のWindows 7/8.1のプロダクトキーを、ハイフンなしで入力する。25桁目まで入力すると、自動的にキーの確認と認証が実行されるので、数秒〜数十秒ほど待つ。この間、インターネット接続は有効にしておくこと。
インストール後にライセンス認証が未了だった場合の対処方法(その4) インストール後にライセンス認証が未了だった場合の対処方法(その4)
  (5)ライセンス認証に成功すると、このようにステータスが変わる。

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