タッチ操作付きで安価なスマホVRゴーグル「MilboxTouch」が発売、Unity向けSDKも提供使用事例としてVRパックマンも提供開始

ベンチャー企業のWHITEは、スマホ装着型VRゴーグル「MilboxTouch」を発売した。アプリ開発者向けにMilboxTouch用のSDK(開発キット)を提供する他、タッチ操作技術のOEM供給にも応じる。

» 2016年04月27日 21時00分 公開
[@IT]

 ベンチャー企業のWHITEは2016年4月26日、スマホ装着型VRゴーグル「MilboxTouch」を発売した。価格は2500円(税別)。ゴーグル外部からのタッチ入力でスマートフォンを操作でき、同社はこうした操作ができるVRゴーグルは「世界初だ」と主張する。同時に、アプリ開発者向けにMilboxTouch用のSDK(開発キット)を提供する他、タッチ操作技術のOEM供給にも応じる。

「MilboxTouch」本体と「MilboxTouch ver. VR PAC-MAN」アプリアイコン

 MilboxTouchは、明治大学の宮下研究室が2014年10月に発表した研究成果である「ExtensionSticker」技術を応用したもの。WHITEと明治大学が共同で開発した「Touch Interface Module」を搭載する。

 ゴーグルの側面に導電性インクで印刷されたTouch Interface Moduleをユーザーが触ることで、ゴーグルの上からゴーグル内に設置したスマートフォンのタップ、スクロール、スワイプといった操作を可能にする。

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 OEM供給するTouch Interface Moduleについては、2通りの方法で提供する。1つは、OEM供給先が用意するゴーグルに合わせて、WHITEがTouch Interface Moduleの取り付け方法など回路図面を最適化設計した後、製造して販売する方法。もう1つは、製造方法を含めて販売する方法である。

 VRアプリ開発者向けに提供するSDKは、ゲーム開発環境「Unity」を利用して、タップ/スクロール/スワイプ入力を利用したVRアプリを制作できるようにするもの。現在はβ版を配布しており、正式版の提供開始は2016年5月末の予定。その後、iOSやAndroid向けのSDKを配布する。

 またWHITEは、MilboxTouch対応アプリとして「MilboxTouch ver. VR PAC-MAN」のAndroid版を同日より発売。これは、WHITEがバンダイナムコエンターテインメントの「カタログIPオープン化プロジェクト」に参加し、実現した「パックマン」のVR/360度化ゲームとなる。このプロジェクトはバンダイナムコエンターテインメントが、「パックマン」「ギャラクシアン」など21のゲームタイトルにおいて、同社が保有するゲームキャラクターなどのIP(知的財産権)を日本国内のクリエイターへ開放し、二次創作を可能にしたものだ。

 なお「MilboxTouch ver. VR PAC-MAN」は、ノーマルモードを選択すると、スマートフォンだけでも操作できる。その場合、VRの立体視ではなく、360度視野で操作することになる。iOS版の提供も予定している。

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