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» 2016年07月20日 05時00分 UPDATE

Windows 10 The Latest:間近に迫ったWindows 10への無償アップグレード期限。アップグレードはどうする? (1/2)

Windows 7/8.1からWindows 10への無償アップグレードの期限は2016年7月29日まで。それまでにアップグレードすべき? 「する」と決めたユーザーのために、無償期間内でのアップグレード手順についてまとめておく。

[打越浩幸,デジタルアドバンテージ]
「Windows 10 The Latest」のインデックス

連載目次

 Windows 7やWindows 8.1からWindows 10への無償アップグレードの期限が7月29日に迫っている。またWindows 10のメジャーアップデートである「Windows 10 Anniversary Update」が8月2日にリリースされることもあり、Windows 7からWindows 10へのアップグレードをどうするか、アップグレードするならいつするべきかなど、決断が求められている。今回の記事では、その判断に必要な要素を整理しつつ、無償期間内になるべく速やかでトラブルのないアップグレードを行うための手順をまとめておく。

Windows 10へアップグレードする? しない? Windows 10へアップグレードする? しない?
今ならWindows 10へ無償でアップグレードできる。あまりにも古いPCやWindows 7ですら重過ぎる低性能なPC、Windows 7でなければいけない明確な理由があるPCでもなければ、無償のうちにアップグレードしておいてもいいだろう。なお、この画面では、以前は強制的なWindows 10へのアップグレードを行うようになっていたが、2016年7月になってからは、ユーザーが許可しない限りアップグレードを行わないように変更されている(TIPS「Windows 10へのアップグレード予約を取り消す」参照)

Windows 10の次期メジャーアップデート「Anniversary Update」は8月2日にリリース予定

 Windows 10ではOSの機能強化(バージョンアップ)の方針が以前とは変更され、今後は同じ「Windows 10」という名前のまま、機能が随時追加されることになった。従来のWindows OSでいえば、メジャーバージョン番号の変更に相当するような大幅な機能追加も、今後はWindows 10のまま行われるということである。

 メジャーバージョンアップは数カ月に一度の頻度で行われ、ユーザーはこれをWindows Update経由で自動的に導入することになる。ユーザーが望めば、メジャーバージョンアップがリリースされる前に、テスト用の新ビルド(Insider Previewビルド)を受け取って、あらかじめ試用することも可能である(ただしInsider Previewはかなりの頻度でリリースされるので、実環境に適用するのは勧められない)。

 Windows 10の最初の製品版(RTM版、ビルド10240)は2015年7月にリリースされた。その4カ月後の2015年11月には最初のメジャーバージョンアップ版である「Windows 10 バージョン1511」(ビルド10586、開発コード名Threshold 2)がリリースされている。

 そして2016年8月2日には、2回目のメジャーバージョンアップである「Windows 10 Anniversary Update」(開発コード名Redstone 1:RS1)がリリースされることが発表されている。

 この新しいリリースについては、今後別記事で詳しく取り上げる。

 悩ましいのは、このAnniversary Updateが、Windows 10への無償アップグレード期間を過ぎてから提供される、ということだ。せっかくWindows 10へアップグレードするなら、新しいリリースが出てからと考えているユーザーも少なくないだろうが、無償アップグレード期限内にはリリースされない。

 そのため、無償でAnniversary Updateを使いたければ、まずは7月29日までにWindows 10へ無償アップグレードしておき、8月2日以降にAnniversary Updateへさらに更新することになる。

 これは二度手間だが、やむを得ないだろう。Windows 10では、セキュリティパッチや修正プログラムだけでなく、メジャーバージョンアップのインストールも必須であり、ユーザーは基本的にはそのインストールを拒否できない(メジャーバージョンアップをせず、現状の機能のままずっと使える「Long Term Servicing Branch」というエディションもあるが、これはEnterpriseエディションでのみ利用可能)。

 よってWindows 10を使っているユーザーは、今後も年に何度か強制的にメジャーバージョンアップされてしまうことになるので、Windows 10とはこういうものだと割り切って慣れておくしかない。

Windows 10へアップグレードするメリット/しないメリット

 Windows 10にアップグレードするにせよ、しないにせよ、それぞれの選択にはメリットとデメリットの両方がある。Windows 10で追加された数々の新機能が使えるのは当然なので除外すると、それら以外の利点や問題点は次のようになるだろう。

Windows 10へのアップグレード メリット 注意点/問題点
アップグレードする ・最新のハードウェアを活用できる
・サポート終了までの期限が最長になる
・アプリやデバイス、ドライバの互換性に注意。アップグレードで利用できなくなることがある
・システムの構成によってはアップグレードできないことがある(メモリや空きディスク容量が少ないなど)
・アップグレードの失敗によるデータ喪失のリスクがある
・GUIや操作性が大きく変わるので(特にWindows 7→Windows 10の場合)、再習得などが必要
アップグレードしない ・使い勝手が変わらない
・現状のアプリやデバイスなどもずっとそのまま利用できる
・当面はOSのアップグレードや移行のコストや手間が不要
・OSのセキュリティレベルが相対的に下がっていく
・対応アプリ/デバイスが少なくなっていく(旧OSをサポートした製品はだんだん減っていく)
・Windows 10への移行が年々難しくなる(アップグレードパスが減っていくため)
・サポート終了までの期限が短い(具体的な期日は後述)
Windows 10へアップグレードするメリット/しないメリット
Windows 8/8.1/10の新機能については除外している。それらについては以下の記事参照。

 ここに列挙している項目は、従来のOSのバージョンアップとほぼ同じだ。新しいOSにすれば、新機能や新しいハードウェアを活用できる他、サポート期間が延び、より長く使えることになる。

 逆にアップグレードしなければ、現在の環境をそのままずっと使える。その一方で、残りのサポート期間が短く、場合によってはハードウェアの寿命(買い換え時期)よりも先にサポート期間が切れてしまう可能性がある。

●Windows 10へのアップグレードが悩ましい理由

 だが今回のWindows 10へのアップグレードが従来のOSバージョンアップと少しだけ事情が異なるのは、次の点にある。

  • 2016年7月29日までならOSのアップグレードが無償
  • 今後は新しいCPUは、その時点での最新Windows 10でのみサポート
  • Windows 10は今後随時アップデートされ機能強化され続ける

 OSのバージョンアップは従来は有償だったが、今回に限っては、7月29日までなら無償となっている。将来のサポート期限切れ時に予想されるコスト(アップグレードするか、別のPCに置き換えるかなど)も加味しながら、どうするかを決めることになる。購入したPCがあまり古くなく、将来Windows 10にアップグレードしてでも継続して利用するつもりなら、無償の今のうちに行っておくのも悪くないだろう。

●アップグレードせずに使い続けるとどうなる?

 アップグレードしない場合のデメリットについて少し補足しておく。

 通常、Windows OSメインストリームサポート期間が終了すると、そのWindows OSの機能修正は止まる。すると(脆弱性の修正の除く)セキュリティ対策の改善も進まなくなるため、Windows 10と比べて相対的にセキュリティレベルが下がっていき、攻撃されやすくなっていくことになる。

 またWindows 10のシェアが増えるにつれて、対応するハードウェア/ソフトウェアがだんだんと減っていくし、Windows 7/8.1プリインストールPCも少なくなっていく。そのため、故障などでPCをリプレースする際の選択肢が減っていく。

 さらに年を経るごとにWindows 10への移行が難しくなっていく点にも注意が必要だ。過去には、Windows 8から8.1になった際、Windows XPからの移行がサポートされなくなるという例があった。

いつWindows10へアップグレードする?

 現在使用中のWindows 7/8.1のPCを今後どうするかについては、いくつかのパターンが考えられる。

Windows 10へのアップグレードプラン Windows 10へのアップグレードプラン

アップグレード方法 内容 期限
無償期間中にアップグレードする ・無償アップグレード期間のうちにWindows 10へアップグレードする
・Windows 7/8.1のキーでクリーンインストールも可能
・無償アップグレードは2016年7月29日までなので、その前に一度はアップグレードする
後で無償でアップグレードしたい ・無償期間内に一度Windows 10へアップグレードするか、Windows 7/8.1のプロダクトキーで新規インストールしておく
・無償期間終了後、あらためてWindows 10へアップグレードしたり、新規インストールしたりする
・2016年7月29日までに、一度Windows 10へアップグレードするか、Windows 7/8.1のプロダクトキーで新規インストールしておく(その後、元のWindows OSへ戻す)
後で有償でアップグレードする ・Windows 7や8.1のサポート終了期限が来る前に、有償でWindows 10へアップグレードする(Windows 10のライセンスを購入する) 各OSのサポート終了期限までにアップグレードを行う必要がある
・Windows 7は2020年1月14日まで
・Windows 8.1は2023年1月10日まで
・ただしSkylake以降のCPUのPCだと2018年7月17日まで(「最新CPUはWindows 10でのみサポート、Windows 7/8.1のサポートは早期打ち切りに」参照)
アップグレードしない ・Windows 7や8.1のサポート終了期限まで現在のPCを使い、その後は廃止する 以下のサポート終了期限までしか(実質的に)使えない
・Windows 7は2020年1月14日まで
・Windows 8.1は2023年1月10日まで
・ただしSkylake以降のCPUのPCだと2018年7月17日まで
Windows 7/8.1からWindows 10へ移行する時期による違い

 OSのバージョンアップは7月29日までなら無償となっているので、それまでに行えばコストを抑えられる。

 無償期間中なら、Windows 7や8.1からアップグレードインストールすることもできるし、Windows 7や8.1のプロダクトキーを使って直接クリーンインストールすることもできる(TIPS「Windows 10をクリーンインストールする手順と注意点」のライセンス認証の説明参照)。

 無償期間中に一度Windows 10にアップグレードしたり、クリーンインストールしたりしておくと、無償期間が過ぎても、(ハードウェア構成が変更されていなければ)そのキーを使ってまたWindows 10にアップグレードしたり、クリーンインストールしたりできる(キーは同じPCでのみ有効)。

 だが無償期間中にWindows 10をインストールしておかないと、無償期間終了後にそのキーを使ってWindows 10をインストールすることはできない。新たに有償のアップグレードライセンスを購入する必要がある。

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