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» 2016年06月29日 08時00分 UPDATE

あらゆるコンテナ利用シーンに対応:PaaSより「コンテナ管理」でのリーダーを目指す米レッドハット、多数の新製品を発表

米レッドハットは2016年6月28日(米国時間)、「Red Hat Summit 2016」で、コンテナ管理に関する多数の発表を行った。あらゆる場面でのコンテナ活用に対応、併せてエンタープライズニーズに応えるべくデータ永続化、セキュリティ強化などの取り組みを発表した。

[三木 泉,@IT]

 米レッドハットは2016年6月28日(米国時間)、米サンフランシスコで開催中の「Red Hat Summit 2016」で、コンテナ管理に関する多数の発表を行った。開発者一人一人のPC環境からオンプレミス/クラウド上の本番運用まで、あらゆる場面でコンテナ利用を助けるプラットフォームソフトウェアを展開、併せてエンタープライズニーズに応えるべくデータ永続化、セキュリティ強化などの取り組みを発表した。

 PaaS基盤の商用ソフトウェアである「Red Hat OpenShift Enterprise」は、今回「Red Hat OpenShift Container Platform」に改称された。今後この製品に関しては「PaaSソフトウェア」ではなく「コンテナ管理プラットフォーム」と形容していくようだ。理由は、「PaaSを使いたいのではなく、コンテナを活用したい」という開発者のニーズに幅広く応えることにあるという。

 言い方を変えれば、レッドハットはOpenShift Container Platformを中核として、コンテナ管理分野への取り組みを進める。同製品は、DockerとKubernetesをベースとしている。そこで今回の発表について説明した米レッドハット 製品およびテクノロジー担当エグゼクティブバイスプレジデント/プレジデントのポール・コーミエ(Paul Cormier)氏に、「コンテナのオーケストレーションに関する選択肢はどんどん増えているが、レッドハットはKubernetesのみを推進していくつもりなのか」と質問してみた。

 コーミエ氏は「Kubernetesはアップストリームプロジェクトだととらえている。ユーザーが何を欲するようになるかに応じて、これを製品に組み込んでいく」と答えた。つまり将来、Kubernetes以外のオーケストレーションを提供する可能性を否定していない。

単一ユーザーの開発環境から企業での本番運用までをカバー

 Red Hat OpenShift Container Platformでは、2つの選択肢が加わった。レッドハットはこれにより、同製品の利用シーンを広げようとしている。

 1つは「OpenShift Container Local」。単一のコンピュータで利用するもので、無償で使える。もう1つは「Red Hat OpenShift Container Lab」。OpenShift Container Platformと同一のソフトウェアを、本番利用でない限り低コストで使えるという。

オンプレミスとパブリッククラウドにまたがり、広範なコンテナ利用ステージをカバーするコンテナ管理を提供

 関連して、OpenShift Container Platformにも統合されているアプリケーションサーバ「Red Hat JBoss Enterprise Application Platform」では、Java EE 7およびJava SE 8に対応したバージョン7 (JBoss EAP 7)が6月27日に提供開始された。新バージョンでは、HAクラスタリング機能が強化されている。なお、JBoss EAPはすでにコンテナ上での動作が可能になっている。

 JBoss EAP 7には、よく使われる付加機能を無償で提供する「JBoss Core Services Collection」が加わった。Webシングルサインオン、HTTP負荷分散、プロキシ、アプリケーション運用管理・監視機能などのソフトウェアを、JBossミドルウェアのサブスクリプションの一部として、無償で利用できる。

 コンテナのためのストレージとして、レッドハットは、今年夏に提供開始予定の「Red Hat Gluster Storage 3.1.3」を、コンテナ上での動作をサポートするという。コンテナ化アプリケーションは、これを共有ストレージとして使え、ステートフルなアプリケーションにおけるストレージ永続化の問題を解消できることになる。Gluster Storageをコンテナ上で動かすことにより、アプリケーションと同じように、単一のツールで管理できることのメリットを強調する。これで、DevOps的な取り組みや運用自動化がやりやすくなるとしている。

 コーミエ氏は、企業で本格的にコンテナが使われるためには、セキュリティに関する様々な対応が欠かせないと話す。OpenShift Container Platformでは今回、セキュリティスキャナー製品を統合するための新たなインターフェースが発表された。対応製品の例として、レッドハットはBlack Duckを挙げている。

[取材協力:レッドハット]

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