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» 2016年08月22日 05時00分 UPDATE

山市良のうぃんどうず日記(72):Windows 10の新しい「電卓」と「ビルトインAdministrator」に見る“セキュリティの落とし穴” (1/2)

Windows 10とWindows Server 2016の「電卓(calc)」は、ユニバーサルWindowsプラットフォーム(UWP)アプリです。Microsoft Edgeと同様、Windowsの既定ではこのアプリをビルトインAdministratorで動かすことができません。

[山市良,テクニカルライター]
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Windows Server 2016ではAdministratorで「電卓」が使えなくなる?

 Windows Serverの次期バージョン、Windows Server 2016が2016年9月末にリリースされますが、Windows標準のアクセサリーの1つ、「電卓(calc.exe)」が大きく変わります。Windows 10()のユーザーなら既にご存じとは思いますが、Win32アプリケーションから「ユニバーサルWindowsプラットフォーム(UWP)アプリ」(「ストアアプリ」とも呼ばれます)に変わります。「C:\Windows\System32\calc.exe」は存在しますが、これを実行するとUWPアプリ版の電卓が起動するようになります。

【※】企業向けのWindows 10 Enterprise 2015 LTSBにはUWPアプリ版の新しい電卓ではなく、従来のWin32アプリケーションである電卓(win32calc.exe)が引き続き提供され、「calc.exe」から起動します。



 Windows Server 2016(GUIを含むwith Desktop Experience)の既定では、ローカルおよびドメインのビルトインAdministratorではUWPアプリを起動することができません(画面1)。そのため、Windows Server 2016にビルトインAdministratorでサインインした場合、Windows標準の電卓を起動することはできなくなります。「Microsoft Edge」もUWPアプリなので、同様にビルトインAdministratorでは使用できません(画面2)。これは、Windows 10でも同じです。

画面1 画面1 UWPアプリになった「電卓(calc.exe)」は、ビルトインAdministratorでは起動できない
画面2 画面2 Windows Server 2016の既定のWebブラウザは「Microsoft Edge」。Microsoft EdgeもUWPアプリなので、ビルトインAdministratorでは起動できない

 これは、ストアアプリ(UWPアプリと呼ぶようになったのはWindows 10から)が初めて実装されたWindows 8/Windows Server 2012からの仕様です。

 しかし、Windows Vista以降では、ビルトインAdministratorは既定で無効化されていますし、ビルトインAdministratorが既定で有効になっているWindows Serverでは、ストアアプリを使うことがあるとすれば「リモートデストップサービス(RDS)」のセッションホストくらいでした。

 Windows 10から電卓と既定のWebブラウザがUWPアプリ/ストアアプリになったわけですが、Windows Server 2016をビルトインAdministratorで作業していると、ちょっとした計算をしたいのに電卓を起動できない、オンラインヘルプのリンク先が表示されないなど、これまで経験したことのない状況に遭遇するというわけです。

解決策は至極簡単、Administratorを使わなければいい!

 Windows Server 2016でこの問題に対処する方法は、至極簡単です。管理作業で使用するための管理者権限を持つローカルユーザーまたはドメインユーザーを新規作成し、そのアカウントでサインインして作業すればよいのです。ローカルアカウントなら「ビルトインAdministratorsローカルグループ」、ドメインアカウントなら「ビルトインDomain AdminsおよびEnterprise Adminsドメインセキュリティグループ」のメンバーとして作成するだけです(画面3)。

画面3 画面3 ビルトインAdministratorではない管理者アカウントを作成して、そのアカウントでサインインすれば、電卓もMicrosoft Edgeも普通に使える
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