Special
» 2016年09月01日 10時00分 UPDATE

「本当にイケてるストレージベンダーはどこだ!?」セミナーレポート:「6社ガチンコ対決」より導く、スペック比較だけでは分からない「フラッシュストレージの選び方」 (1/2)

「速ければいい」「安ければいい」──果たしてそれで大丈夫だろうか。今後のビジネスに必須とされる「データ活用基盤」のために、フラッシュストレージの早期検討を進める企業が増えている。各ストレージベンダーもそれぞれ新製品を投入し、群雄割拠な状況だ。製品選定のタイミングとしては「今が旬」だが、その一方で、選択肢がたくさんあるだけに「どれが最適かを見極める」のが難しい状況にもある。2016年8月に行われたネットワールド主催のセミナー『本当にイケてるストレージベンダーはどこだ!? EMC/IBM/NetApp/Nimble/Pure/Tintriがガチンコ対決!!』は、そんな企業の「?」を解消してくれるのだろうか。

[PR/@IT]
PR

「10分プレゼン対決」と「激論 パネルディスカッション」で、フラッシュベンダー6社が製品をアピール

 今、「オールフラッシュストレージ市場」が活気付いている。

 「フラッシュストレージは、高速だが高額。自社にはまだ早い」と考えられていたのはもう昔のこと。フラッシュの容量単価が下がり、周辺技術の進化も伴ってフラッシュの信頼性も高まった。これまでフラッシュに存在した課題が解消されたこと、そして、「すぐに、自社のビジネス躍進につながる効果を享受できる」との期待は、かつてのあこがれから、もう現実のものとなりつつある。このことから、クラウド/データセンター事業者や大規模企業はもちろん、中堅規模の企業システムにも、従来のHDDによるストレージ基盤を刷新する、本格的なフラッシュ普及期が訪れている。

 そんな企業ニーズと連動し、新興/老舗問わず、ストレージベンダー各社もフラッシュストレージ製品を相次いで投入。今、まさに「オールフラッシュ群雄割拠」の状況にある。まさに「今が旬」の製品群といえるだろう。

 しかし、その一方で、「たくさんありすぎて、選び方が分からない。どれが自社のワークロードに向いているのかが分からない」といった声も多く聞かれる。

 「速ければいい」「安ければいい」だけで本当にいいのか。そもそもユーザーは、どの製品をどういう基準で選定すればいいのか──。そんな「フラッシュストレージの“正しい”理解と選定方法」を1日/約2時間で理解するためのセミナー『本当にイケてるストレージベンダーはどこだ!? EMC/IBM/NetApp/Nimble/Pure/Tintriがガチンコ対決!!』(主催:ネットワールド)が2016年8月、東京・秋葉原で開催された。

photo セミナーの趣旨を説明する、ネットワールド代表取締役社長の森田晶一氏 「どの製品が一番速いか/一番安いかではなく、自社にフィットした製品を見つけることです。これが、この先の“自社のビジネスの行方に直結”する、極めて重要なことです」

 同セミナーには、主要ストレージベンダー6社、EMCジャパン(以下、EMC)、日本アイ・ビー・エム(以下、IBM)、ネットアップ(以下、NetApp)、ニンブルストレージジャパン(以下、Nimble)、ピュア・ストレージ・ジャパン(以下、Pure)、ティントリジャパン(以下、Tintri)(ブランド名ABC順)がそろい、パフォーマンス、コスト、ビジネスモデル、データ管理機能といったテーマ別に、「1社10分プレゼン対決」と「6社激論パネルディスカッション」の二部構成でガチンコ対決を繰り広げた。「1日でフラッシュストレージを取り巻く状況や最新機能、そして選び方のコツが分かった」との評価が多数寄せられたという当日の模様をレポートする。

 セミナーを主催したネットワールドは、今回登壇した6社のストレージ製品全てを取り扱うディストリビューターだ。第三者的視点から製品を評価し、ソリューションとして製品を提案できることから、ユーザーやパートナーを幅広く支援できる体制を構築していることを強みに掲げる。

 冒頭に登壇したネットワールド代表取締役社長の森田晶一氏は「ストレージ市場は今、めまぐるしく変化している。どの製品が一番速いか/一番安いかではなく、自社にフィットした製品を見つけることが、この先の“自社のビジネスの行方に直結”する、極めて重要なこと。そのヒントを持ち帰っていただきたい」とセミナー開催の趣旨を説明し、開幕した。

新市場を開拓してきたTintri、Pure、Nimbleの「強み」とは

photo ティントリジャパンの東一欣氏

 「10分プレゼン対決」の最初に登壇したTintriは、仮想化環境専用ストレージ「Tintri VMstore」シリーズの強みをアピールした。同社はTintri VMstoreを2011年より展開。従来はHDDとフラッシュの両方を載せたハイブリッド構成だったが、2016年にオールフラッシュ構成の新製品「VMstore T5000」シリーズを投入している。

 登壇した東一欣氏は、Tintri製品の特長として「仮想マシン単位の自動QoS(Quality of Service)性能最適化機能」「仮想マシン単位のパフォーマンス保証」「エンドツーエンドの見える化」「VMスケールアウト」「管理者要らずの手放し運用」の5つを挙げた。中でも、ワークロードに応じてQoSやIOPS設定を最適化できることや、運用の手間が掛からない管理ツールが高く評価されていると説明する。その他、新機能として提供を開始した「VMスケールアウト」の機能も顧客から高い注目を集めているという。

photo 特長の1つ「仮想マシン単位の自動QoS性能最適化」機能
photo ピュア・ストレージ・ジャパンの岩本知博氏

 続いて、Pureの岩本知博氏が登壇。2009年から「Pure Storage FlashArray」を展開する同社は、コストパフォーマンスの高い製品群でプライマリストレージ市場のオールフラッシュ化をリードした1社だ。

 岩本氏は、Pure製品が、いかに「対障害性に強く」、かつ「管理性がよいか」について、最新モデル「FlashArray//m10」を使って実演した。FlashArray//m10は、SSDモジュール、書き込みキャッシュのNVRAM、コントローラーなどで構成される。これらはいずれも本体を稼働させたまま交換でき、さらに交換時の負荷がほとんどなく、リビルドなども自動で行われるのが特長だ。デモの中で、会場と同社のマシンルームをビデオ会議で結び、実際に「ごく短時間」でSSDモジュールやNVRAMを交換する「実際の現場」の様子を見せ、パフォーマンスとともに、容量拡張や故障時の交換といったメンテナンスを即・簡単に行えることを示した。

photo 会場と同社のマシンルームをビデオ会議で結んで実演し、「現場」での運用管理のイメージを分かりやすく伝えた
photo ニンブルストレージ ジャパンの江川学氏

 3社目はNimbleの江川氏が登壇。2008年に設立された同社は、HDDとフラッシュのハイブリッド構成のストレージ製品で汎用ストレージの新市場を切り開いた1社だ。

 2016年にはオールフラッシュの「AF」シリーズを投入し、既存のハイブリッドモデル「CS」シリーズと組みわせることで性能やコストを顧客のワークロードやシーンに応じて使い分けられるようにラインアップを拡充した。プレゼンには江川学氏らが登壇し、クラウドベースのモニタリングとデータ分析サービス「InfoSight」による付加価値の高いサポートサービス、CPUパワーを利用して書き込みを高速化する「CPUドリブンなパフォーマンス」、高い信頼性を確保する「トリプルパリティRAID」、次世代ストレージ基盤の運用管理に必要な項目を一元化した「オールインワンの価格体系」の4つが同社製品の強みであり、このバランスが何よりの特長だとアピールした。

photo モニタリング/データ分析サービス「InfoSight」を軸に、高速化/信頼性/価格体系を高いレベルでバランスさせているのが特長という

新興ベンダーを迎え撃つ、NetApp、EMC、IBMの戦略とは

photo ネットアップの神原豊彦氏

 4社目はNetAppの神原豊彦氏が登壇。NetApp製品は、企業のフラッシュ活用における「3つの方向性」を定め、顧客のワークロードに沿った製品ブランドで展開していることを紹介した。

 1つ目は「マルチワークロード」。既存の業務システムや仮想環境などをフラッシュでとにかく速くしたいと考えるニーズに対しては、専用ストレージOS「Data ONTAP」を採用した「NetApp FAS/AFF」シリーズで対応する。2つ目はビッグデータやIoTといった、超高速データI/Oや超低レイテンシが要求される「ハイパフォーマンス」なニーズ。これにはSANtricity OSを採用した「NetApp E/EF」シリーズで対応する。

 3つ目は、マイクロサービスやコンテナのようなシステム上で、数千から数万単位のデータボリュームを管理していきたいといった「ウルトラスケール」な需要だ。これには「SolidFire SF」シリーズで対応する。それぞれのワークロードに沿った製品製品から、同社はクラウド/オンプレミスを問わずハイブリッドクラウドでデータを管理し、活用できる「データファブリック」な環境を目指していると説明した。

photo 3つの製品ブランドを軸に、真の「データファブリックな環境」を目指すという
photo EMCジャパンの三保尚澄氏

 5社目は、EMCの三保尚澄氏が登壇した。EMCでは、2008年に「EMC VMAX」ではじめてSSDを搭載し、2013年にEMC初のオールフラッシュスケールアウト型ストレージ「EMC XtremIO」を発表。この他にも顧客のワークロードに沿い、さまざなラインアップで幅広くフラッシュ製品群を展開する。中でもEMC XtremIOは、「基幹システムに対応できるEMCオールフラッシュのメインプロダクト」に位置付けられており、市場投入から2年あまりで累計売上高が2000億円を超えるプロダクトに成長した。

 EMC XtremIOは、「一貫して安定したレスポンス」「常時インラインでの重複排除/圧縮機能」「バーチャルコピー機能のXVCとデータ保護機能のXDPを搭載」「スケールアウト型アーキテクチャである」の4つを主軸の特長に据え、それぞれが高く顧客に評価されているという。

 この他に、アセスメントサービスの提供/期待した性能が満たせなかった場合に全額を返還する「オールフラッシュ保証プログラム」を用意するのも差別化ポイントだ。「3年間のオールフラッシュ保証プログラムを提供するのは、それだけ製品の価値と顧客にもたらす効果に自信を持っているからです」と三保氏は力を込めた。

photo XtremIOは、フラッシュディスクに特化し、かつスケールアウト型アーキテクチャを前提に設計/開発されたストレージ製品だとアピール
photo 日本アイ・ビー・エムの佐野正和氏

 最後に登壇したのは、IBMの佐野正和氏だ。IBMでは顧客の規模やニーズに応じて多彩なストレージ製品群をそろえるが、中でも佐野氏は、「一般的なSSDモジュールをベースにしたフラッシュストレージ」とは全く異なるアーキテクチャを持つ製品「IBM FlashSystemファミリー」を紹介した。

 FlashSystemは、既存のSSDモジュールではなく、独自ボードにフラッシュメモリを実装し、メモリチップ単位でRAIDを構成する「IBM FlashCoreテクノロジー」を採用したフラッシュストレージだ。これにより、HDDはもちろん、HDD互換規格を基にしたSSDの限界を越えるパフォーマンスを実現し、200万IOPSを超す構成の“用途特化型”モデルも用意する。ラインアップは、超高速向けモデル「900」、圧縮と仮想化機能を備えたモデル「V9000」、圧縮と重複排除を備えたモデル「A9000」で構成されている。

 特に佐野氏は、「環境ごとにフラッシュ化のメリットが大きく異なる。ここを見誤ってはいけない」と提言。これには、「自社環境のアセスメントを行うこと」と、「自社/環境のニーズに適した製品を採用しないと、意味がないこと」の重要性を強く訴えた。

photo IBM FlashSystemファミリーは、顧客の目的にマッチする豊富な製品群で展開する
       1|2 次のページへ

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:株式会社ネットワールド
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2016年9月30日

関連ホワイトペーパー

システムの可用性を向上させる「切り札」として注目されるオールフラッシュストレージだが、投資効果を最大化させるために外せないポイントが幾つかある。ここであらためて確認し、「期待通りの性能が出たのは最初だけ」とならないように気を付けよう。

仮想環境のストレージ運用でまず求められるのは、仮想マシン単位で稼働状況を把握し、ストレージ側で最適な性能を割り当てられることだ。そこで注目されるのが、仮想環境専用ストレージでこうした機能を自動的に実施できる製品だ。

SSDは、HDDとの互換性を維持するためにデザインフラッシュチップが本来備える性能の一部を犠牲にしている。この限界を生み出す装置デザインの課題を解消し、フラッシュチップの能力を最大化したオールフラッシュ製品が今注目されている

稼働状況をクラウドベースでモニタリングし、プロアクティブな問題解決をサポートする機能を持つストレージ製品が登場した。ユーザーの運用負荷を低減するだけでなく、将来の拡張計画も簡素化できるとして注目されている。

ストレージの運用では、容量や性能の拡張や障害対応に伴うデータベースなどへの影響が大きな問題となる。そこで、システムを停止させずにコントローラーの交換やアップグレード、拡張シェルフの追加などが行える製品を紹介する。

近年、フラッシュストレージの活用は3つの方向で進んでいる。その中でもストレージQoSを重視した製品は、スケールアウトや即応性に優れたストレージ基盤として、世界各国のサービスプロバイダーや企業で導入されている。

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。