ニュース
» 2016年12月01日 19時12分 UPDATE

AWS re:Invent 2016:AWS、S3への直接SQLクエリ機能やAWSをIoTデバイスに「出張」させる製品を発表

米Amazon Web Services(AWS)は2016年11月30日(米国時間)、「AWS re:Invent 2016」で多数の製品を発表した。このうちAI関連以外の発表をおさらいする。

[三木 泉,@IT]

 米Amazon Web Services(AWS)は2016年11月30日(米国時間)、「AWS re:Invent 2016」で多数の製品を発表した。このうち、別記事「見えてきたAWSのAI戦略、Amazon.comのノウハウを開発者に解放」で紹介したAI関連以外の発表をおさらいする。

基調講演の最後に会場へ乗り入れ、注目を集めた「AWS Snowmobile」

Amazon S3上のデータにSQLで直接アクセスできるAmazon Athena

 ストレージサービス「Amazon S3」上のCSV、ログファイル、JSONドキュメントなど、単一あるいは複数のオブジェクトに対し、標準のSQL文によって問い合わせできるのが、新サービスの「Amazon Athena」。Amazon S3に蓄積されたデータを別のサービスに移行したり、手間のかかる準備をしなくても、簡単なデータ分析ができるのが魅力という。

 これはフェイスブックのチームによって開発された分散SQLクエリエンジンであるPrestoをマネージドサービスにしたものだ。

Amazon AuroraではPostgreSQL版が発表

 Amazon Auroraは、AWS史上最も急速に成長したプロダクトだと同社はいう。2016年1月にAuroraへの移行サービスを提供開始以来、1万4000以上の既存データベースがAuroraに移行したという。だが、AuroraはMySQLをエンジンとしていたため、提供開始直後からPostgresSQLをエンジンとしたサービスの提供を求める声が多かったため、これに応えたという。新サービスは、米国東部リージョンのみでプレビュー提供が開始されている。

AWSをIoTへ拡張するAWS Greengrass

 IoT的に興味深いのは「AWS Greengrass」。「IoTゲートウェイ」的なデバイスをメーカーが供給し、AWSは頭脳として機能するソフトウェアを供給する。このデバイスの上ではAmazon Lambda環境が動くため、開発者は関数を書くことにより、データ処理やローカルにおけるリアルタイム処理ができる。GreengrassはAWSの各種サービスにアクセスすることができる。「AWSの出張所」ともいうべき性格を持っている。AWSのIoT、モバイル、サーバレスコンピューティング担当バイスプレジデント、マルコ・アルジェンティ(Marco Argenti)氏は、「これにより、クラウドのプログラミングモデルをIoTに持ち込める」と話している。\

 Greengrassでは、一部の人々が「フォグ・コンピューティング」と呼ぶ機能を実現できる。センサとクラウドを結ぶゲートウェイとして使えるし、自動車を含む、モバイルなコネクテッドデバイスにおける頭脳の一部として活用することも可能。センサなどとの通信ではMQTTプロトコルが使える。

 なお、ハードウェアの最低要件は、ARMあるいはx86の1GHz程度のCPU、128MBのRAMであり、要求レベルは高くない。

Snowball EdgeもIoT的に使える

 大量のデータをユーザー拠点からAWSのデータセンターへ運搬するためのハードウェアである「AWS Snowball」(東京リージョンではプレビュー段階)では、上位版としてSnowball Edgeが発表された。容量は100TB(Snowballは80TB)。最大6基をクラスタリングでき(この場合容量は400TB)、RAID 6相当のデータ保護を実現する。

 ネットワークについては、最大40GBのイーサネット接続が可能で、3GモバイルやWi-Fiによるデータ取り込みもできる。面白いのは、Greengrassと同様に、Lambda関数を動かせるようになっていることだ。データのフィルター、クリーニング、分析などができるという。

最大の注目を集めたSnowmobile

 Snowballつながりでは、基調講演会場に乗り入れたことで最大の注目を集めたのが「AWS Snowmobile」。トラックが搭載する14フィート(13.7メートル)長のコンテナに、多数のSnowball Edgeを詰め込んだような構成。合計100PBのデータ容量を備えている。

任意のEC2インスタンスにGPUをアタッチ

 EC2では新インスタンスタイプが多数発表されたが、特に興味深いのはElastic GPUとF1インスタンス。

 「Amazon EC2 Elastic GPU」は、任意の仮想インスタンスタイプに、GPUをアタッチできるというもの。利用プロトコルについては公表していない。それほど高速化しなくてもよいので、OpenGL対応ソフトウェアを活用したいといったケースに向いているという。また、仮想デスクトップの高速化にも向いている。一方、ディープラーニングや高度な解析では、AWSが別途提供しているGPUを備えた仮想インスタンスを利用するだろうという。

 F1インスタンスは、FPGA(Xilinx UltraScale+×8基)を搭載した仮想インスタンス。FPGAをプログラミングすることで、特定アプリケーションのハードウェアアシストによる高速化を実現できる。構築したアプリケーションを、AWS Marketplaceで販売するといったことも考えられるという。

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

@IT Special

- PR -

TechTargetジャパン

Touch Barという新UIを得た「MacBook Pro」、プレゼント!

この記事に関連するホワイトペーパー

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。