Linuxサーバーで作業してみよう基礎から理解するLinuxサーバー[Cent OS 7.0編](2)(2/2 ページ)

» 2017年03月02日 05時00分 公開
[中島能和]
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端末操作の基本をおさえよう

 端末を起動すると、1行目に次のようなメッセージが出ているはずです。

プロンプト

 これをプロンプトといいます。プロンプトは自動的に表示されるので、入力する必要はありません。

用語解説

プロンプト(prompt)は「促す」という意味です。入力を促しているのですね。


 プロンプト最後の文字は「$」か「#」いずれかです。上の図では「$」になっていますね。これは現在、一般ユーザーとして操作していることを示しています。管理者ユーザー(root)ユーザーで操作しているときは「#」になります。

管理者ユーザーで操作中

 通常は一般ユーザーで作業し、管理者権限が必要なときのみrootユーザーに切り替えます。

 rootユーザーに切り替えるには「su -」コマンドを実行します。パスワードを問われるので、rootユーザーのパスワードを入力します

su -コマンド

 これでrootユーザーとして作業できます。作業が終了したら「exit」コマンドで元のユーザーに戻すことを忘れないようにしてください。

exitコマンド

 入力したコマンドは、コマンド履歴として記録されています。過去に実行したコマンドを再実行したり、少しだけ修正して実行したりできるので便利です。

 [↑]キーを押すごとに、実行したコマンドが過去に向かって順に表示されます。[↓]キーを押すと反対方向にコマンド履歴が表示されます。再実行したいコマンドが表示されたところで[Enter]キーを押すと、そのコマンドが再実行されます。一部を修正する場合は、カーソルキーの左右を使ってカーソルを修正箇所に移動し、修正が終わったら[Enter]キーを押します。

ONEPOINT

 修正後に行の末尾までカーソルを移動させる必要はありません。


 コマンド履歴とともに知っておきたいのが、コマンドやファイルの補完機能です。途中まで入力したコマンド名やファイル名、ディレクトリ名を補完してくれます。

 補完してほしいときは、入力中に[Tab]キーを押します。例えば、次のように入力してから[Tab]キーを押してみましょう。

補完機能(1)

 すると、ディレクトリ名が次のように補完されます。

補完機能(2)

 もし候補が複数存在する場合は、一度だけ[Tab]キーを押した段階では何も表示されません(環境によっては警告音が鳴ります)。そこでもう一度[Tab]キーを押すと、候補の一覧が表示されます。

補完機能(3)

 入力ミスを避けるためと、操作の効率化のため、補完機能は積極的に使うようにしてください。

 最後に、知っておきたいキー操作を表にまとめておきます。[Ctrl]+[A]は「[Ctrl]キーを押しながら[A]キーを押す」という意味です。

端末上での主なキー操作
操作 説明
[Ctrl]+[A] カーソルを行の先頭に移動する
[Ctrl]+[E] カーソルを行の末尾に移動する
[Ctrl]+[D] カーソル部分を1文字削除する(コマンドラインの途中)
[Ctrl]+[H] カーソルの左側を1文字削除する([Backspace]と同じ)
[Ctrl]+[L] 画面をクリアする
[Ctrl]+[S] 画面への出力を停止する
[Ctrl]+[Q] 画面への出力を再開する
[Ctrl]+[C] 実行中のコマンドを中断する

ONEPOINT

 [Ctrl]+[S]を間違って押してしまうと、いっさいの操作ができなくなります。あわてず[Ctrl]+[Q]を押して解除してください。


まとめ

  • 「su -」コマンドでrootユーザーに切り替えられます。元に戻すのは「exit」コマンドです
  • コマンドは[↑][↓]で履歴を呼び出して再実行できます
  • [Tab]キーで補完機能が利用できます

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