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» 2017年02月09日 05時00分 UPDATE

エンジニアを愛し、エンジニアに愛されたイベント!:空前絶後のAI、VR、IoT、そしてYouTube! 全ての技術を使ったマッシュアップの産みの親! 超絶怒涛のMA2016決勝戦!! (1/3)

全国の「ネタ好き」エンジニアにとって、もはや1年を締めくくる恒例行事となった感がある「Mashup Awards」のファイナルステージ(決勝戦)が、2016年12月17日に東京・品川の寺田倉庫で開催された。本稿では、決勝戦でプレゼンが行われた全14作品の概要と審査結果をお伝えする。

[柴田克己,@IT]

技術とアイデアの「マッシュアップ」が踏み出す新たな領域に待つものは何か

 全国の「ネタ好き」エンジニアにとって、もはや1年を締めくくる恒例行事となった感がある「Mashup Awards」(MA)のファイナルステージ(決勝戦)が、2016年12月17日に東京・品川の寺田倉庫で開催された。ビジネスモデルは二の次に、ひたすら「アイデア」「完成度」「デザイン」のインパクトを競い合うという基本的なコンセプトは継承しながら、開催12年目となる今回は、一般参加者向けの「For All」コースに加えて、新たに法人参加限定の「For Pro」コースが新設された。

 「For Pro」コースは、近年の企業活動オープン化のムーブメントをMashup Awardsに取り入れたもので、企業に勤務しているITクリエイターに参加資格が与えられている。作品にMA公式APIを活用するというルールや、「アイデア」「完成度」「デザイン」という審査基準は「For All」コースと同様だ。審査はコース別に行われ、「For All」の最優秀賞には賞金100万円、「For Pro」の最優秀賞には賞金50万円が贈られる。

 なお、MA2016ファイナルステージの審査員は次の5人である。

  • 久下玄氏(coiney/tsug プロダクトストラテジスト)
  • 藤川真一(えふしん)氏(BASE 取締役CTO)
  • 山本大策氏(レレレ 代表取締役)
  • 栗栖義臣氏(はてな 代表取締役社長)
  • 麻生要一氏(リクルートホールディングス MediaTechnologyLab室長/Mashup Awards運営委員長)

企業に勤務しているITクリエイターのための「For Pro」コース3作品

 まずは、新設の「For Pro」コースにおけるファイナルステージ進出作品を紹介する。

スリー・D・ペッパー

 最近、メディアだけではなく街中でも見かける機会が多くなった、ソフトバンクのヒューマノイドロボット「Pepper」。「スリー・D・ペッパー」は、このPepperが被写体の周囲を回りながら写真を撮り、撮影した複数の画像から3Dモデルのデータを作成してくれる作品である。画像からの3Dモデル生成にはオートデスクの「Reality Capture API」を利用。「複数画像からの3Dモデル作成」という技術の活用方法として、ショッピングモールのような公共の場への集客などを想定したという。

 Pepperが家族やカップルに「もうちょっと近づいて!」などと声を掛けつつ、動き回りながら写真撮影を行う姿は愛らしい……はずなのだが、3体のPepperが、被写体を取り囲んで回転しつつ、バシャバシャと写真を撮りまくる姿は、まるで何かの儀式のようでもあり、その絵面のインパクトによって、会場ではどよめきが起こった。作成する3Dモデルの精度を高めるには、撮影枚数が多いほどいい。そこで、撮影時間を短縮するために複数のPepperで同時撮影することを思い付いたそうなのだが、それが思わぬ効果を生んだようだ。

EC用人工知能ボット知識ジェネレーター

 2016年に注目を集めた技術に「チャットボット」がある。スマートフォン上のメッセンジャーやチャットツールをフロントエンドとして、ユーザーとの自然言語による対話の形で情報やサービスの提供を行うチャットボットは、人工知能の身近な活用領域の1つとして一躍脚光を浴びた。

 アイネットの作品である「EC用人工知能ボット知識ジェネレーター」は、主にネットショップなどへの集客用途を想定したTwitterやLINE向けのチャットボットを、Web上で簡単に作成できるツールだ。利用しているAPIは「Yahoo! ショッピングWeb API」「楽天市場商品検索API」、ユーザーローカルの「人工知能ボットAPI」などとなっている。

 ECサイトの運営者は、会話パターンや販売商品に関する情報などをこのツールを通じて設定しておくことで「会話の中に販売商品に関連したキーワードが登場したら、自動的に販売ページへのURLを含む返事をする」といったチャットボットを作成できる。またユーザーの位置情報を基に「ご当地クイズ」を出題できる「まちクエストAPI」にも対応しており、クイズに正解すると発行できるクーポンなどから、店舗への集客にも応用できるという。

全社員早押上司争奪戦

 ぐるなびに勤めるエンジニアおよびデザイナーらによって組織された「全社員早押上司争奪戦推進機関」による「全社員早押上司争奪戦」は、「忙しく離席がちで、なかなか捕まえられない上司」との面談権を、複数の部下がボタンによる「早押し」で勝ち取るためのシステムだ。

 まず部下は、面談を希望する上司をスマホアプリ上であらかじめ選択しておく。上司は、時間ができたときにPCブラウザから「早押し開始」ボタンを押す。すると、面談を希望している部下のスマホアプリで一斉に早押しのカウントダウンがスタート。それぞれの部下が手元に持っている「MESH」のボタンを押し、一番早かった人に面談権が与えられる流れになっている。とかく無味乾燥になりがちな「上司や同僚との会話」というイベントにゲーム的な要素が加わることで、コミュニケーションの活性化も期待されるとする。

 同システムで利用しているインフラは「Microsoft Azure」やサイボウズの「kintone」、データ連携サービスの「Milkcocoa」といったクラウドサービスから構成されており、サーバレスでの運用が可能。早押しボタンとしてソニーのIoT向けDIYキット「MESH」を採用している点もユニークだ。審査員からは「従来のメールや電話を使ったコミュニケーションより、ある意味で面倒くさくなっているところがイイ」との講評もあった。導入することで、人気がある上司と、ない上司の差が如実に可視化されてしまいそうなところまでを含めて、いろいろなイマジネーションを刺激する作品だ。

 「For Pro」コースでファイナルステージに進出したのは、以上の3作品だ。審査結果については、「For All」コース全作品のプレゼンテーションが終わった後で一緒に発表された。

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