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» 2017年02月10日 05時00分 公開

ITエンジニア U&Iターンの理想と現実(21):大阪編:東京には負けへんで!――関西圏で働くエンジニアの給与水準、家賃、通勤時間、電車の混雑率 (1/4)

大阪といえば、お笑い、たこ焼き、ヒョウ柄のおかん――いえいえ、それだけじゃないんです。大阪は、エンジニアが住みやすく働きやすい街なんです。

[國枝直人、伊藤久彰(楽天),@IT]

 はじめまして。「U&Iターンの理想と現実:大阪編」の執筆を担当する、楽天の國枝と伊藤です。

 私たちは共に関西へUターンした経験があります。その経験を生かして、大阪で住むこと働くことの東京との違い、大阪で働くエンジニアの仕事風景を伝えていきます。

大阪といえば!

大阪で仕事を探す〜エンジニア数、転職事情、給与水準

 IT業界は東京一極集中といわれています。東京にいれば、仕事はあるし、カンファレンスや勉強会、セミナーもたくさん開催されているので、スキルアップのチャンスが十分にあるからです。

ITの本場は東京?

 ITエンジニアの多くも、東京に集まっていると考えられます。経済産業省が発行している「平成27年特定サービス産業実態調査」で確認してみましょう。

都道府県 ソフトウェア業従業者数 東京との比率 総人口 東京との比率 GDP(名目) 東京との比率
東京 31万8258人 1351万5271人 93.0兆円
大阪 6万4728人 4.9倍 883万9469人 1.5倍 37.8兆円 2.4倍
福岡 2万1169人 15.0倍 510万1556人 2.6倍 18.0兆円 5.1倍
宮城 8536人 37.2倍 233万3899人 5.8倍 8.8兆円 10.5倍
愛知 3万4661人 9.2倍 748万3128人 1.8倍 35.0兆円 2.6倍
神奈川 7万0505人 4.5倍 912万6214人 1.5倍 30.0兆円 3.1倍
出典:経済産業省「平成27年度 特定サービス産業実態調査報告書」、東京都大阪府福岡県宮城県愛知県神奈川県

 東京のソフトウェア業従業者数は「31万8258人」、対して大阪は「6万4728人」です。東京/大阪の人口差「約1.5倍」GDP差「2.4倍」に対して、ソフトウェア業従業者数は「4.9倍」も開きがあります。

 大阪とおおむね同等規模の愛知も似たような傾向で、少し規模の小さい福岡、宮城などはさらに差が広がっています。つまり、いずれの府県も経済規模の割にはITエンジニアが少ないことが分かります。

 この数字を見ると「やっぱりITは東京有利だ」と思ってしまいますが、「大阪は経済規模に対してITエンジニアが全然足りていない」とも考えられます。つまり「大阪にUターン/Iターンするなら今がチャンス」ということです。

転職のチャンスが少ない?

 従業者数が少ないということは、IT系の求人が少ないということでしょうか?

 いえ、そんなことはありません。例えば2016年9月度の大阪府内の情報処理・通信技術者の有効求人倍率は「4.41倍」と、他業種に比べて著しく高い状態です(出典:大阪労働局)。私が勤める楽天も、他社の知り合いも、エンジニアの採用にはとても苦労しています。

給与水準が低い?

 収入はどうでしょうか?

都道府県 情報通信業の平均年収
東京 約719万円
大阪 約645万円
出典:「都道府県、産業別1人平均月間現金給与額(事業所規模30人以上)」厚生労働省

 厚生労働省の「都道府県、産業別1人平均月間現金給与額(事業所規模30人以上)」によると、情報通信業の平均年収は、東京「約719万円」に対して大阪「約645万円」で、「約74万円」の開きがあります。

 全年齢の平均なので一概にはいえませんが、東京の方が年収が高いのは確かです。しかし、この後紹介するように、大阪の方が東京より家賃が安いことなどを考えると、自由にできるお金の差はそれほど大きくないかもしれません。

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