「断片化なし」「不足インデックスなし」にもかかわらず、業務処理が遅くなっていく(パフォーマンストラブル)SQL Serverトラブルシューティング(47)(2/2 ページ)

» 2017年05月22日 05時00分 公開
[椎名武史ユニアデックス株式会社]
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解決方法

 ある程度圧縮の効果が見込めると判断される場合は、実際にテーブルやインデックスに対して圧縮を実施しましょう。

 例えば「OrderLines」というテーブルに対してページ圧縮する場合には、以下のクエリを実行します。

USE [WideWorldImporters]
GO
ALTER TABLE [Sales].[OrderLines] REBUILD WITH (DATA_COMPRESSION = PAGE)
GO
ページ圧縮を実行するクエリ

 データを圧縮すれば、ディスクI/Oも相応に抑制できることでしょう。しかし、圧縮処理やその解除のためCPUリソースはその分必要となります。そもそもディスクI/Oが多くない場合、あるいはCPUリソースに余裕がないシステムでは、圧縮機能によるメリットが得られないので注意してください。

「断片化なし/不足インデックスなしであるにもかかわらず、業務処理が遅くなっていく」場合の対策手順

  1. パフォーマンスログでディスクI/Oがネックになっていること+CPUリソースに余裕があることを確認する
  2. 「sp_estimate_data_compression_savings」で圧縮効果を確認する
  3. 遅い処理が使っているテーブルやインデックスに対してデータ圧縮を実行する

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本トラブルシューティングの対応バージョン:SQL Server全バージョン

筆者紹介

内ヶ島 暢之(うちがしま のぶゆき)

ユニアデックス株式会社 NUL System Services Corporation所属。Microsoft MVP Data Platform(2011〜)。OracleやSQL Serverなど商用データベースの重大障害や大型案件の設計構築、プリセールス、社内外の教育、新技術評価を担当。2016年IoTビジネス開発の担当を経て、2016年現在は米国シリコンバレーにて駐在員として活動中。目標は生きて日本に帰ること。

椎名 武史(しいな たけし)

ユニアデックス株式会社所属。入社以来 SQL Serverの評価/設計/構築/教育などに携わりながらも、主にサポート業務に従事。SQL Serverのトラブル対応で社長賞の表彰を受けた経験も持つ。休日は学生時代の仲間と市民駅伝に参加し、銭湯で汗を流してから飲み会へと流れる。


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