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» 2017年05月31日 05時00分 UPDATE

謝るだけじゃダメ!:誠意を見せつつ相手に納得してもらう「謝罪報告書」の書き方 (1/3)

トラブル発生時に提出する「謝罪報告書」。書き方一つでさらに相手を怒らせてしまったり、今後の対策を建設的に相談できるようになったりします。連載「エンジニアのためのビジネス文書作成術」、第4回目は「謝罪報告書」の書き方と、Wordの「表スタイル」を使って経緯や対策を見やすくするコツを伝授します。

[吉澤準特,@IT]

連載「エンジニアのためのビジネス文書作成術」は、書籍「外資系コンサルのビジネス文書作成術」(吉澤準特著 東洋経済新報社)を基に、出版社の許可を得て、筆者自身が@IT読者向けに再構成したものです。画像はWindows 7 + Word 2013上のものです。機能はWord 2013、2016のいずれでも使用できます


 連載「エンジニアのためのビジネス文書作成術」、第1回は「議事録」の書き方を、第2回は「要件定義書」の書き方を、第3回は「提案依頼書(RFP)」の書き方を学びました。第4回は「謝罪報告書」をWordで作ります。

 謝罪報告書とは「やってはいけないミスをやってしまったときに提出する」大人の反省文です。できれば一生無縁でありたいものですが、バグとオペレーションミスに溢れるIT業界では避けては通れない文書です。

 謝罪には「真摯な態度」が求められます。

 謝罪内容が不十分だと相手とのネガティブな関係を後々まで引きずります。しかし誠実さが正しく伝われば、おとがめは小範囲で済むものです。

 これはIT業界に限った話ではありません。

やってしまった過ちの例 謝罪報告の内容 謝罪した結果
コマンドを誤って実行し、顧客データ10万件を削除してしまった 発覚直後からデータ回復するまでの作業経過を1時間ごと、かつ克明に報告 リカバリー手順、体制の良さを評価された
「240個」のケーキを発注するはずが「2400個」発注してしまった 関係者全員へ発注ミスを周知し、半額で提供することを告知 告知を見た常連顧客の協力購買により、大量の廃棄処分を免れた
地球方面軍司令を戦死させた 「坊やだからさ」という気持ちを押し隠し、上司へ誠心誠意の謝罪 軍籍剥奪を免れ、地球への左遷で済んだ

 やってしまったことは取り消せません。重要なのは「これからの状況」をどのように改善するかです。真摯な対応を伴う謝罪は、これまでに築き上げた「信用」を土台にして、これからの状況を「建設的」に相談することを可能にします。

 次項から、「真摯な対応」と相手に感じてもらえる謝罪報告のアプローチと、謝罪報告書の内容を見ていきましょう。

報告は速やかに

 謝罪報告書の内容がどんなに優れていても、ミス発生時の初動対応が悪ければ、相手の心証を悪くします。

 次のケースを考えてみましょう。

Xさんの会社はクライアントからヘルプデスク業務を受諾しています。Xさんはその業務チームのリーダーです。

ある日、外部から添付ファイル付きの不審メールが送られてきて、チームメンバーのAさんが誤ってファイルを開いてしまいました。

AさんはXさんへ速やかに報告しましたが、Xさんがそのことをクライアントの担当者へ伝えたのは、Aさんの報告から半日たってからでした。

 もしあなたがクライアントの担当者なら、Xさんに対してどんな印象を持つでしょう。少なくとも、「もっと早く報告に来るべきではないか!」と思うのではないでしょうか。

 では、Xさんに事情があったならどうでしょうか。

クライアントの担当者に電話をしたが、連絡がつかなかった。業務が立て込んでいたので、いったん業務に戻り、担当者を見かけたタイミングですぐに声を掛けた。

 多くの人は、「だったら別のクライアント社員に報告して指示を仰げよ!」と思ったはずです。事情はどうあれ、Xさんのところで情報が止まってしまったという事実は、報告を受ける側の不信や不満を助長します。

 ミスをしたら、できるだけ早く上級担当者へエスカレーションすることが重要です。

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