HPE、“シリコンレベルの信頼性”を備えた新世代サーバ「HPE Gen10 サーバー プラットフォーム」を発表ファームウェアへの脅威に向けた第5世代「iLO 5」を実装

HPEは、インテル Xeon スケーラブル・プロセッサーを備えた新世代のサーバ製品群「HPE Gen10 サーバー プラットフォーム」を発表。システム管理プロセッサ「iLO」を刷新して信頼性とセキュリティを高めた他、ワークロードの自動設定機能なども新たに備えている。

» 2017年07月21日 11時00分 公開
[@IT]

 日本ヒューレット・パッカード(以下、HPE)は2017年7月20日、インテル Xeon スケーラブル・プロセッサーを備えた新世代の「HPE Gen10 サーバー プラットフォーム(以下、HPE Gen10 サーバー)」を発表。第10世代のHPE サーバ製品群として、HPE ProLiantおよびHPE Synergyシリーズのラインアップを強化した。

 HPE Gen10 サーバーでは特に、“シリコンレベルの信頼性”を徹底して強化。システム管理プロセッサを「HPE Integrated Lights-Out(iLO)5」に刷新し、ファームウェアの改ざんを物理的に不可能とする技術を実装する。また、ワークロードの自動設定機能なども新たに備えた。

 iLO 5を搭載するHPE Gen10 サーバーでは、iLO 5と各種ファームウェアとの間にセキュアなリンクを構築し、感染したファームウェアコードをサーバが実行しないようにする仕組みが備わる。具体的には、電源投入後やシステムリセット後の起動プロセスで各ファームウェアの健全性をiLOのセキュアロジックが認証し、改ざんやマルウェアの感染があればサーバの起動を停止。併せて、サーバの稼働中にファームウェアの改ざんが検知されると、健全性が確認されている最新のファームウェアへ自動的に復旧する。

 ワークロードの自動設定機能は、Intelと共同開発したサーバチューニング技術で、プロセッサのクロック周波数を安定化させる「Jitter Smoothing(CPU安定化機能)」や、より少ないコア数で処理性能をより高める「Core Boosting(CPUブースト機能)」、ワークロードごとにチューニングしたプロファイルを提供する「Workload Matching(ワークロード最適設定機能)」などを実現する。ワークロードごとにサーバリソースを自動的に最適化し、より高い処理性能を発揮させるという。

photo HPE Gen10 サーバー プラットフォーム ファミリー

 HPE Gen10 サーバーのラインアップは以下の通り。

HPE ProLiant DL360 Gen10/同DL380 Gen10

 HPE ProLiant DL360 Gen10は、1Uサイズのラックマウント型で業務アプリケーションやデータベース、中規模までの仮想化環境などに向く。HPE ProLiant DL380 Gen10は2Uサイズのラックマウント型で、中規模以上のデータベースやERP(Enterprise Resource Planning:統合基幹業務)、データ分析などの高負荷ワークロード向けを想定する。いずれも、最大28コアのインテル Xeon スケーラブル・プロセッサーを最大2つ、24本のメモリスロットに最大3TBのメモリを搭載可能。価格は、HPE ProLiant DL360 Gen10が66万5000円から(税別、以下同)、HPE ProLiant DL380 Gen10が67万6000円から。

HPE ProLiant DL560 Gen10

 HPE ProLiant DL560 Gen10は、インテル Xeon スケーラブル・プロセッサーを最大4つ、最大6TBのメモリを搭載できる2Uサイズのラックマウント型サーバ。主に大規模な高速データ解析やインメモリデータベース環境向けに展開される。メモリモジュール上のメモリチップが2つまで故障しても動作を継続でき、かつ性能劣化を起こさないメモリ可用性を高める技術を備える。最大12台のNVMeストレージを内蔵可能。価格は188万9000円から。

HPE Apollo 6000 Gen10/HPE ProLiant XL230k Gen10

 HPE Apollo 6000 Gen10は、12Uのサイズに最大24ノードのHPE ProLiant XL230k Gen10を搭載できるHPC(High Performance Computing)向けスケールアウトソリューション。HPE ProLiant XL230k Gen10は、インテル Xeon スケーラブル・プロセッサーを最大2つ内蔵でき、メモリスロットを16本備える。HPE ProLiant XL230k Gen10は1台103万5000円から。

HPE Synergy 480 Gen10/HPE Synergy 660 Gen10

 HPE Synergy 480 Gen10とHPE Synergy 660 Gen10は、「HPE Synergy 12000フレーム」へ内蔵するブレード型サーバ。HPE Synergy 480 Gen10インテル Xeon スケーラブル・プロセッサーを最大2つ内蔵可能なハーフハイト型、HPE Synergy 660 Gen10は同プロセッサを最大4つ内蔵できるフルハイト型。価格は、HPE Synergy 480 Gen10が74万7000円から、HPE Synergy 660 Gen10が261万2000円から。

HPE ProLiant BL460c Gen10

 HPE ProLiant BL460c Gen10は、コンバージドインフラストラクチャ向けとして「HPE c7000/c3000エンクロージャー」へ内蔵できるハーフハイト型のブレードサーバ。1ノード当たり、インテル Xeon スケーラブル・プロセッサーを最大2つ内蔵できる。価格は62万5000円から。

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