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» 2017年08月07日 05時00分 UPDATE

SQL Serverトラブルシューティング(56):SQL Server側でTCP/IPの使用を無効にしたら、アプリケーションに接続できなくなった(起動トラブル) (1/2)

本連載では、「SQL Server」で発生するトラブルを「どんな方法で」「どのように」解決していくか、正しい対処のためのノウハウを紹介します。今回は、「接続プロトコルを無効にしたら、SQL Serverが起動しなくなった場合の対処方法」を紹介します。

[椎名武史,ユニアデックス株式会社]

連載バックナンバー

 本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で発生するトラブルについて、「なぜ起こったか」の理由とともに具体的な対処方法を紹介していきます。

トラブル 45(カテゴリー:起動トラブル):TCP/IPの使用を無効にしたら、アプリケーションに接続できなくなった

 「Windows Server 2012 R2」上に「SQL Server 2016 RTM」をインストールした環境を想定して解説します。

トラブルの実例:社内ポリシーが変更され、SQL ServerへのTCP/IPを使用した接続は禁止となった。

 この対処のためにSQL Serverシステムでは、クライアントプロトコルで名前付きパイプが有効になっていることを確認した上で、SQL Server側のTCP/IPのプロトコルを無効にした。ほとんどの接続は問題なかったが、一部のアプリケーションで接続が失敗するようになってしまった(図1)

photo 図1 接続時のエラーメッセージ

トラブルの原因を探る

 SQL Serverのネットワーク通信は、「TCP/IP」「名前付きパイプ(Named Pipes)」「共有メモリ(Shared Memory)」のいずれかのプロトコルが使われます。バックナンバー「第8回 アプリケーションがどのプロトコルで接続しているのかを確認する」で詳細を解説しました。

種類 特徴
TCP/IP ソケット通信を用いる方式。クライアントはIPアドレスとポート番号を指定して接続を行う。サーバ側は特定のポート番号でリスニングを行い、クライアントからの処理を待ち受けている
名前付きパイプ(Named Pipes) サーバ名と、サーバ内で定義したパイプ名を元にアプリケーションが接続する方式。「\\サーバ名\パイプ名」の表記となる
共有メモリ(Shared Memory) サーバ内のローカル接続に利用される通信方式

 使用するプロトコルの制御は、「SQL Server Configration Manager」から設定できます(図2)。

photo 図2 SQL Server Configration Managerで、TCP/IPを「無効」に変更した

 しかし、TCP/IPを無効にしたところ、接続できなくなったアプリケーションが出てしまいました。

 失敗したクライアントのエラーメッセージには、「SQL Serverへの接続を確立しているときにネットワーク関連またはインスタンス固有のエラーが発生しました。サーバーが見つからないかアクセスできません。インスタンス名が正しいこと、およびSQL Serverがリモート接続を許可するように構成されていることを確認してください。 (provider: TCP Provider, error: 0 - リモート コンピューターによりネットワーク接続が拒否されました。) (Microsoft SQL Server、エラー: 1225)」と表示されていました。

 このエラー文字列をよく読むと、「TCP Provider」とあります。このことから、無効にしたはずのTCP/IPを使って接続を試みていることが分かります。

 接続できなくなったアプリケーションのサーバ接続文字列を確認すると、「<サーバー名>\<インスタンス名>,<ポート番号>」の書式で記載されていました。ポート番号はTCP/IPでのみ使うものです。つまり、このように明記されていると強制的にTCP/IPによる接続を試みます。TCP/IPで接続しようとしているのに、SQL Server側では無効にされていることから、エラ−となってしまうわけですね。

 ちなみに、「tcp:<サーバー名>\<インスタンス名>」と記載した場合にもTCP/IPを使う接続として強制されます。

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