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» 2017年11月20日 07時00分 公開

最速UNIXサーバでも遅い! それを解決したのがOracle Database専用マシン:北九州市は95万市民へのサービスを支える統合データベース基盤をOracle Exadataで刷新。性能の飛躍的向上により住民サービスの円滑な提供を実現 (1/3)

北九州市は、行政システムを集約した大規模なプライベートクラウドの中核となる統合データベース基盤に「Oracle Exadata」を採用。住民サービスの円滑な提供を妨げていた夜間バッチ処理やオンライン処理の遅延という課題を一掃した。

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メインフレームを中心に行政システムがスパゲティ化。ライセンス負担も過大に

北九州市 総務局 情報政策部 情報政策課 情報政策担当係長の三浦雄一氏

 福岡県北九州市は2017年7月、統合データベース基盤で生じたバッチ処理やオンライン処理の性能不足を解消するためにUNIXサーバを「Oracle Exadata X5-2 Eighth Rack」にリプレース。処理性能を大きく改善し、住民サービスの向上も果たした。同市はなぜOracle Exadataを選んだのか? その理由と導入効果の詳細について、同市 総務局 情報政策部 情報政策課の担当者らに聞いた。

 1963年に近隣5市の合併により6番目の政令指定都市として誕生した産業の街、北九州市。かつて官営八幡製鉄所を中心に“鉄鋼の街”として栄え、戦後は重工業の発展によってわが国の経済成長をけん引してきた同市は現在、「自然災害が少ない」という地の利を生かした「e-PORT(情報の港)構想」を推進。企業や自治体のデータセンター集約地、ディザスタリカバリーやコールセンターの拠点、バックアップデータやマイクロフィルムなどの保管地として全国の企業/自治体の注目を集めている。

 先進的なIT活用を進める北九州市は、1972年のメインフレーム導入を契機に業務の電算化を推進。以来、技術の発展に応じてクライアント/サーバ型システムやWebシステムを追加導入しながら、メインフレームを核とするシステムによって住民情報管理や税務、国民健康保険などの各業務を運用してきた。その結果として、システム間の連携が複雑化してスパゲティ状態となり、多くの弊害が生じていたと情報政策課 情報政策担当係長の三浦雄一氏は振り返る。

 「当時(2005年)は2台のメインフレーム上で住基や税などの大規模業務が稼働し、その周辺では143台のオープン系サーバが稼働している状態でした。システムが乱立し、全体の構成は極めて複雑であり、あるシステムを改修した結果、予期せぬところで障害が起きるといった状態だったのです」(三浦氏)

 また、メインフレームを除くサーバはシステムごとに立てていたため、ITリソースを十分に活用できず、無駄なサーバを多数抱えている状態だった。OSやデータベースなどのライセンス料もサーバごとに発生し、そのコスト負担も悩みの種であった。

プライベートクラウドの先駆けとなるアーキテクチャで100システムを大規模統合して集中運用管理

 北九州市は2006年、業務効率や行政サービスのさらなる向上を図るための総合窓口の導入を機に、それを実現しつつ上述した問題も解消するシステム基盤の構築を目指して基幹システムの全面的な刷新を決める。それに際して同市が採用したアプローチは次のようなものだ。

 まずコストが高止まりしているメインフレームを廃止し、オープン系システムに全面移行する。ただし、北九州市はメインフレームの集中管理方式のメリットを高く評価しており、オープン系に全面移行した後も、この方式は残すことを望んだ。

 そこで、新システムでは1つの統合基盤上でデータベースなどのインフラ層とアプリケーション層を分離し、インフラ層については質の高いエンジニアを擁するベンダー1社が集中管理する。一方、個々の業務アプリケーションについては競争入札によって日本全国の優れたソフトウェアベンダーの参画を促すといった具合だ。鍵となった総合窓口システムの入札に伴い、同市の標準データベースとしてOracle Databaseの採用を決めた。

 また、業務アプリケーションで扱うデータに応じてセキュリティレベル(住民情報を扱うハイセキュア、内部事務系のミドルセキュアなど)を定め、システムの稼働環境を厳密に分離してセキュリティの向上を図った。まだ基幹業務への適用が珍しかったサーバ仮想化技術を用いてサーバ統合を進めつつ、セキュリティも向上させたのである。

 当時は、まだクラウドコンピューティングという概念が登場する以前だが、同市が掲げたコンセプトは、まさにPaaS型のクラウドである。

 「さまざまな先進事例を視察しましたが、私たちが求めるシステム基盤の参考となる先例はなく、全て手探りで考えました。そして、2007年にシステム基盤および業務アプリケーションの設計/開発をスタートし、2010年8月に新システム基盤への移行が完了するころ、クラウドというキーワードが日本でも浸透してきたのです。これを聞いたとき、当市が作り上げたものはまさにプライベートクラウドだと感じました」(三浦氏)

 2台のメインフレームと143台のサーバで稼働していた100システムを42システムに整理統合し、オープン系サーバ50台に集約したことで、北九州市は運用保守コストを約3分の2に削減し、運用の円滑化と効率化を実現した(その後の追加導入により、2017年時点では統合システム基盤上で60システムが稼働している)。

 また業務アプリケーションについては、北は秋田県から南は熊本県まで全国20社(当時。2017年時点では30社)のベンダーが担当し、まさにマルチベンダーによる基幹システムとなっている。

 このシステム刷新により、行政サービスも大きく向上した。

 「以前は、例えば当市への転入に際して3つの窓口で手続きする必要がありました。まず市民課で転入手続きを行った後に国保年金課で国民健康保険への加入手続きを行い、その後に保健福祉課で乳児医療や介護などに関する手続きを行うといった具合です。総合窓口システムの導入に伴い窓口レイアウトも改善したことにより、1つの窓口で複数の手続きに短時間で対応できるようになりました」(三浦氏)

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アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2017年12月19日

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