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» 2017年11月21日 10時00分 公開

デジタル変革で増え続けるデータを「付加価値」に:判断材料をどう作る? IoT時代に必要なデータ管理の要素は“可視化”

クラウドサービスが普及してきたこの数年で、企業が活用するアプリケーションは高度化し、それに伴って使用するデータの量も爆発的に増加した。デジタルトランスフォーメーションが浸透しIoTやビッグデータを活用する時代が本格化すれば、その傾向はさらに加速する。その中でインフラ事業者が提案できる、最適なデータ管理の在り方とは?

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 企業のデジタルトランスフォーメーションが加速している。従来、いわゆる基幹システムで扱ってきたようなデータに加え、「Internet of Things」(IoT)という言葉で表現されるさまざまな機器やセンサーがインターネットにつながり、日々大量のデータが収集されつつある。こうして構築された「ビッグデータ」をAI(人工知能)や機械学習を活用して新たな知見を見いだしたり、問題解決につなげたりするケースも増えてきた。

 「インターネット技術のイニシアティブを取り続け、ネットワーク社会が持つ無限の可能性を切り開いていく」という経営理念を掲げ、長年にわたってインターネット接続サービスやクラウドサービスを展開し、顧客のビジネスを支えてきたインターネットイニシアティブ(IIJ)も、その変化を肌で感じているそうだ。

IIJ クラウド本部 クラウドサービス2部 プライベートリソース2課 課長代行の滝波義弘氏

 IIJでは2000年代初頭から、クラウド型のストレージサービス「IIJ GIOストレージサービス」の前身に当たるサービスを提供してきた。当時はまだクラウドという概念が一般的ではなかったため「リソース・オン・デマンド」という言葉で表現されていた。その後サービスは成長を続け、特にクラウドが本格化してきた近年、ユーザーが生成するデータが爆発的に増えているという。

 IIJ クラウド本部 クラウドサービス2部 プライベートリソース2課 課長代行 滝波義弘氏は「ストレージサービスをリリースした当初、契約単位は25GB単位で、それでもお客さまは容量を使い切れない状況だった。しかし2009年にIIJ GIOストレージサービスとして提供を開始してからはテラバイト単位での購入が当たり前。『IIJ GIOインフラストラクチャーP2』では、導入当初から30TBや40TBといった容量をお買い上げいただき、数カ月ごとに容量を追加購入いただいているお客さまが多数いる。本当に多くのデータを生成する時代が到来している」と述べる。

 こうしたトレンドを後押しする要因の1つが、アプリケーションの多様化だ。IIJ サービス基盤本部 システム技術部 ストレージ技術課 リードエンジニア 菊地孝浩氏は「かつてはストレージを利用するアプリケーションはデータベースやメール、ファイルサーバ程度で限定的だった。しかし最近はあらゆるデータがストレージの中に入ってくるようになった」と、近年の変化を表現する。この変化に加えてIoTが拡大すれば、ありとあらゆるモノからデータが取り込まれる。さらにAIの進化が加われば、それらのデータを活用したいという意欲もさらに高まってくる。

分類ができないまま増え続けるデータとストレージ

IIJ サービス基盤本部 システム技術部 ストレージ技術課 リードエンジニア 菊地孝浩氏

 IIJでは、こういったデジタル変革の波を踏まえ、ストレージサービスを提供する立場として、より多くのデータを、よりアクセスしやすい形で、より適切なコストで保管できる状態を作っていく方針だ。

 ただそこには課題もある。データベースも、ビッグデータも、ファイルサーバに保管されている非構造化データも、クラウドやストレージに保存されれば扱いは全て同じ「データ」。保存やバックアップ、アーカイブの方法も同一なのが現状だ。だがそれでは、インフラを運用するIIJはもちろん、顧客のビジネスにとってもあまり効果的とはいえない。

 「お客さまがどういうデータを保存しているかまでは踏み込めていない」(滝波氏)

 IIJとしては、「本当にそのデータは適切な配置か」「本当に必要なデータか」という点は確認できていないのが実情だ。特にファイルサーバの場合は、それほど重要ではないファイルや、長期間誰も触らないままのファイルなどが残っている可能性は高い。

 「われわれの社内でもそうだが、ファイルサーバ内に保存されている過去のドキュメントについて『このファイル、消してもいいですか?』と尋ねると、『分からない』という答えが返ってくることが少なくない。この先使わないかもしれないけれど、念のため残しておきたい……。そういうケースが多いように思う」(菊地氏)。

 そもそも「完全性の担保」が求められるサービス事業者の立場からは、データの内容にまで踏み込んで「このデータは重複しているから削除しましょう」「このファイルは長年使われているから廃棄しましょう」と対応するのは難しい。判断はあくまでユーザー企業に委ねられるべきだからだ。

 ところが、ユーザー企業にはデータ廃棄に関して、判断材料がないことも多い。その結果、実際には使われていないデータも含めて全てがクラウドおよびストレージに保管、バックアップされる形になっているが、「それは、コストが増えるだけで決してお客さまにとってうれしくない状況だろう」と滝波氏は言う。

適切なデータ管理には、データが自社にもたらす価値・意味の把握が不可欠

 今後、ビッグデータやAIの活用を通じてアプリケーションがいっそう高度化していく中で、データの種類や重要度を把握しないまま同じように扱っていくのは、果たしていいことなのだろうか。

 滝波氏は、そこでもう一段踏み込んで、データの種類や重要度を把握することで顧客の業務にどんな効果があるかを調べられる仕組みと、それに沿ったデータ管理サービスを検討しているという。つまり「データ内容の見える化」サービスだ。もしサービスの提供が可能になれば、預るデータのリストア、バックアップの最適化にも反映できる可能性がある。

 「データの見える化で発生したいきさつや、含まれる情報の種類の区別がお客さまに提供できれば、そのデータの重要性やすぐにアクセスしたいデータかなど、お客さまの判断によって仕分けできるようになるかもしれない」(滝波氏)

 いまやIoTの活用によって多様なデータを大量に集約し、それを、AIを用いて解析し、駆使する時代が到来しつつある。データの見える化が進めば、不要なデータを特定して廃棄するだけでなく、さらに活用の可能性がある用途を推定し、「今は使っていないけれど、データアナリティクスの中で新たな価値を生み出す可能性のあるデータ」を見いだすという、次のステップが見えてくる。

 「同時にデータを収容するストレージについても、データの重要度や、すぐにアクセスしたいかどうかなどの要件にそれぞれ対応できるストレージをSDS(ソフトウェアデファインドストレージ)で集約できればと考えている。常にデータへのアクセスが必要なもの、アーカイブのように参照頻度は少ないが重要で必ず残っていなければいけないもの、バックアップのように何か障害があったときには速やかにリストアできるもの……それぞれに応じたストレージを集約した基盤上に作ることができれば、お客さまと事業者双方にメリットが出るのではないかと考えている」(滝波氏)

データを分類し、適切に管理する仕組みをインフラ側が提供することでさらなる付加価値を

IIJ クラウド本部 クラウドサービス2部 プライベートリソース2課 でエンジニアを務める白井博之氏

 IIJは、パブリッククラウドサービスの活動が拡大する中、顧客のIT資産やITシステムを全てクラウド基盤に移行させる「フルクラウド」というコンセプトを掲げている。その柱の1つが、マルチクラウド対応だ。

 ExpressRouteを介してMicrosoft Azureと安定した接続を提供する「IIJクラウドエクスチェンジサービス for Microsoft」をはじめ、他のクラウドベンダーと補い合いながらそれぞれの強みを出せるサービスを展開していくことだ。

 その付加価値となるサービスとして、IIJがベリタスなどのパートナーとともに検討している1つが「ストレージサービスにおけるデータ内容の見える化」だ。IIJは、ベリタステクノロジーズ(以下、ベリタス)の「NetBackup」や「Volume Manager」を用いてバックアップやリストアを、また「InfoScale Storage」を、その前身に当たる「Storage Foundation」時代から活用し、データマイグレーションを行っている。

 今、次々と発表されているベリタスの最新SDSソリューション群と、データの可視化ソリューションの活用により、高い水準のデータの分類や管理体制を実現できる。それによりビジネス上の価値向上につながる例を作り出すことができれば、多くの企業がデータ管理の意義を納得し、本気で取り組むようになる可能性がある。

 これは決してIIJだけの独りよがりな考え方ではない。IIJ クラウド本部 クラウドサービス2部 プライベートリソース2課に属するエンジニア、白井博之氏はかつて、ある顧客でストレージのリプレース案件に携わった経験があるが、その際、「データ管理をして不要なデータを判断してもらい、サイジングを最適化する提案ができたらいいな」という要望があったと振り返る。

 「データ管理における価値判断は大事だ。これをやらないと、誰も管理できないデータがどんどん増えるだけになってしまう。そのデータは捨てていいものなのか、よくないものか、監査対象として保護すべきファイルか、もう時効で消してもいいものか。そういった情報をきちんと管理した上で、それぞれに最適なストレージサービスを提供すべきだ。今後はデータ管理の面で価値を生み出す道を、顧客とともに作っていきたい」(白井氏)

IIJの滝波氏も登壇する「Veritas Vision Solution Day - Tokyo」とは

 2017年12月1日に、「Veritas Vision Solution Day – Tokyo」が虎ノ門ヒルズフォーラムで開催される。これは、2017年9月18〜20日の3日間、米国ラスベガスで開催された年次イベント「Veritas Vision 2017」を受けたもので、そこで発表された新たなデータ管理ソリューションの数々およびデジタル改革のその先へ続くベリタスのロードマップを、あらためて日本のコミュニティーメンバーに向けて紹介していくイベントだ。

 滝波氏は、同イベントで事例発表のセッションに登壇する。セッションでは、今後も増え続ける大量のデータをビジネスで活用するときのポイントや課題を、事例を交えて紹介する予定だ。データの管理や活用で悩んでいる読者は、ぜひ参加して活用のヒントをつかんでほしい。

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提供:ベリタステクノロジーズ合同会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2017年12月20日

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