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» 2018年01月22日 08時15分 公開

国際的なトラブルシューティングも容易に:簡単にWANを可視化できるWAN分析SaaS、ThousandEyesが日本法人設立

WANトラフィック分析のSaaS、米ThousandEyesが日本法人サウザンドアイズ・ジャパンを設立。2018年1月19日に同社サービスを説明した。これは、WANトラフィックのテストを日常的に実行し、可視化するサービス。Web/クラウドサービスや、パブリック/プライベートのWANにまつわる、サービスレベルの監視やトラブルシューティングに活用できる。

[三木泉,@IT]

 ユニークなWANトラフィック分析のSaaS、米ThousandEyesが日本法人サウザンドアイズ・ジャパンを設立。2018年1月19日に同社サービスを説明した。ThousandEyesは既にネットワンシステムズを通じ、日本で法人向けビジネスを行っているが、日本法人の設立を機に活動を本格化するという。

 これは、WANトラフィックのテストを日常的に実行し、可視化するサービス。Web/クラウドサービスや、パブリック/プライベートのWANにまつわる、サービスレベルの監視やトラブルシューティングに活用できる。HTTP、VoIP/SIP/RTPについては、アプリケーションレベルで詳細なメトリックが得られる。カスタムテストも実施可能。

一般企業は、例えばOffice 365へのアクセスが遅いという不満がユーザーから上がってきた場合に、自社拠点でテストエージェントを動かし、どこで問題が発生しているのかを確認できる

 同サービスはSaaSであり、従量課金であることは特徴の1つ。自動的なテストを行う頻度および実行地点数、テストの種類に応じた料金体系となっている。ソフトウェアエージェントには課金されず、実行時にのみ料金が発生する。一般に、ネットワークテスト製品では、機器やエージェントソフトウェアのライセンスを購入する必要があるケースが多いが、利用して初めて費用がかかるということは、採用のハードルを引き下げる効果がある。

 導入作業も、適切なエージェントをインストールし、動かすだけなので、短時間で済む。あとは、特定のテストに使いたいエージェントを運用コンソールから選択するだけでよい。

どのような用途で使えるサービスなのか

 ThousandEyesの用途は、大きく2つに分けられる。

 まず、Webやクラウドサービス、CDN事業者などは、ThousandEyesが世界53カ国、150都市に展開しているクラウドエージェントを利用し、これらのエージェントからの自社サービスへのアクセスを常時モニターすることで、自社サービスのユーザーエクスペリエンスを監視できる。テストは例えば5分、10分、15分、30分、1時間といった間隔で自動実行するよう設定できる。

 その結果、例えばHTTPでは、遅延、ジッタ、あるいはパケットロスの推移を、時系列グラフでグラフィカルに表示できる。ページを構成するコンポーネントレベルで、それぞれのロードにかかる時間を示すこともできる。また、HTTPアクセスにかかわる経路情報がグラフィカルに示され、特定の国や地域のISP/キャリアで何らかのトラブルが起こっているかどうかを、一目で確認できる。

図の上段は、Webサーバの遅延の推移をグラフとして示している。下段は、各テストエージェントからの経路を示し、どこで遅延が大きくなっているかを色分けして表示する

 カスタムテストでは、金融機関などが、オンラインサービスへのログインなど、特定の動作を記録し、これを再生する形で、実サービスを使ったテストを実行できる。

 一方、一般企業は、自社拠点のコンピュータあるいはルータ(機種は限られる)にインストールできるエンタープライズエージェント、およびユーザーのPCにインストールするエンドポイントエージェントを使って、自社拠点からのSaaS/IaaS利用や、プライベートWANサービス、SD-WANの通信状況などを監視できる。エンタープライズエージェントは、自動的に定期的なテストを実行可能。デスクトップエージェントは、在宅勤務や出張中のユーザーのサービスアクセス状況監視や、トラブルシューティングに使える。

 例えば、ある企業の東京のデータセンターで運用しているERPを、WAN経由で全世界の拠点から使っているなら、それぞれの拠点におけるユーザーエクスペリエンスはどうなっているか、ユーザーがアクセスパフォーマンスに不満を持っているなら、その不満は正当か、原因はその国の通信サービスにあるのか、他の要因があるのかなどを分析できる。

 このサービスには、一定の時間におけるトラフィック可視化データを、他の組織と電子メールなどで共有できる機能がある。こうした機能もあり、日本のように、情報システム子会社、システムインテグレーター、通信事業者など、多層にわたる役割分担がなされている環境では、特に問題解決が容易になると、カントリーマネージャーの尾方一成氏は話している。

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