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» 2018年02月08日 11時00分 公開

「Webの将来の鍵を握る」技術を推進:新しいアプリの形になるか――Microsoft、「プログレッシブWebアプリ」に関する取り組みが前進

Microsoftは、「Microsoft Edge」ブラウザのプレビュー版で「プログレッシブWebアプリ」(PWA)の基盤技術の一部をデフォルトで有効にした他、Microsoft StoreでのPWAの提供に向けたロードマップを打ち出した。

[@IT]

 Microsoftは2018年2月6日(米国時間)、「プログレッシブWebアプリ」(PWA)に関するプレビュー段階の技術のアップデートと、Microsoft StoreでのPWAの提供に向けたロードマップを発表した。「PWAに関するビジョンの実現への大きな一歩だ」としている。

 MicrosoftはPWAが、「Webの将来の鍵を握る」と考えている。同社のPWAの定義は、「ネイティブアプリのように振る舞うWebサイトであるとともに、Web技術に支えられ、Webインフラで提供されるアプリともいえる」というものだ。

 PWAは技術的には、モダンなWeb技術(Service Worker、Fetch、Cache API、プッシュ通知、Web App Manifest)によって継続的に進化し、アプリのエクスペリエンスを提供するWebアプリだ。サーバにホストされ、アプリストアを経由することなく、新しいアップデートができる。さらに新しいWeb標準(Service Workerなど)のおかげで、プッシュ技術やオフラインシナリオのサポート、バックグラウンドの更新などを、プラットフォーム固有のコードなしで、相互運用可能な方法で実装できる。

 Microsoftは、現在のWindows Insider Programビルドに含まれている、ブラウザエンジン「EdgeHTML 17.17063」を搭載する「Microsoft Edge」のプレビュービルドから、Service Workerとプッシュ通知をデフォルトで有効にしていることを明らかにした。これにより、Windows 10上のPWAの技術基盤を形成する技術がそろったという。

 このMicrosoft Edgeのプレビュービルドで、PWAのテストを始めることができる。Microsoftは、2019年にリリースするWindows 10の安定ビルドにおいて、「EdgeHTML 17」ベースのMicrosoft Edgeで、Service Workerやプッシュ通知などの技術をデフォルトで有効にする計画だ。

 さらにMicrosoftは、PWAをWindowsの主要アプリカテゴリーの1つにすることで、Windows上のPWAを次のレベルに引き上げようとしている。「EdgeHTMLベースのWebプラットフォームは、Windows 10のユニバーサルWindowsプラットフォーム(UWP)の中核部分である」というMicrosoftの考え方に従い、EdgeHTML 17が動作するデバイスは全て、PWAの技術と特徴をフルに利用できるとしている。

 またMicrosoftは、ユーザーがブラウザを全く開かずに、アプリの発見からインストール、実行までをインストール型PWAで操作できるようにする計画だ。一方、PWAをブラウザで利用する場合は、Webサイトから提供されるメリットが享受できる。ユーザーは、PWAをどちらの方法で操作するかを選べるという。

PWAをMicrosoft Storeで提供

 Microsoftは、「PWAは、アプリを発見できる全ての場所で見つけられるようにしなければならない」との考え方から、Microsoft Storeでネイティブアプリとともに、PWAを提供しようとしている。

 Windows 10の次期リリースで、Microsoft StoreでのPWAの提供を始める計画だ。Microsoft StoreからインストールされるPWAは、Windows 10のアプリパッケージ(.appx)としてパッケージ化される。独自のサンドボックスコンテナで動作し、ブラウザのビジュアルまたはリソースのオーバーヘッドは存在しない。

 これはユーザーにとってさまざまなメリットがある。Microsoft StoreからインストールされたPWAは、「スタート」メニューや「Cortana」の検索結果のような“アプリ”のコンテキストで表示され、UWPアプリが利用できる「WinRT API」の全てにアクセスできる。ローカルカレンダーや連絡先データへのアクセスのような機能拡張により、Windows 10上での自身のエクスペリエンスを差別化することが可能だ。

 開発者にとっても魅力的なメリットもある。Microsoft StoreでPWAを提供すれば、開発者は、Microsoft Storeでのレビューやランク付けなどのチャネルによって、ユーザーに対する洞察を深める機会を得る。また、Microsoft StoreでPWAを提供することは、ブラウザの搭載が一般的でない「Xbox」や「Windows Mixed Reality」、非PCといったデバイスにおいては、Webエクスペリエンスを見つけやすくする効果がある。

 Microsoft StoreでのPWAの提供は、以下の2つのアプローチで行われる。

  • 開発者がPWAをMicrosoft Storeに提出する
  • Microsoft StoreがBingのWebクローラを利用して、PWAのインデックスを自動的に作成する

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