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» 2018年02月14日 10時00分 公開

徹底した肌感覚の追求とログが示す数字に基づく改善と:サロンのネット予約を当たり前にした「リクルートライフスタイル」の挑戦

今や当たり前となりつつある美容室やビューティーサロンのネット予約。その立役者となった「ホットペッパービューティー」と「SALON BOARD」の背後には、「美容室やビューティーサロンに従事する人たちが、もっと本業に専念できる環境を作ろう」という思いがあった。

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 華やかに見える美容室やネイルサロン、エステサロン。だが、ごく少数の大手サロンを除けば、スタイリストやスタッフが施術をしながら合間に予約を受け付け、営業終了後に紙のメモを元に売り上げを集計し、空き時間にチラシを配り……と、本来なら最も力を注ぐべき接客や施術以外の作業に多くの労力を割かざるを得ない状況だ。

 「リクルートライフスタイル」は、ネットでさまざまなサロンの情報を得て予約まで行える「ホットペッパービューティー」と、予約管理や顧客管理などのさまざまな「雑務」をサロンのスタッフに代わって行える「SALON BOARD」という2つのサービスを通じて、美容業界のこんな状況を変えようと試みている。

クーポン情報サイトからネット予約サイトへの転換点

 ホットペッパービューティーの始まりは、紙のフリーペーパー「HOT PEPPER」だ。インターネットの普及を受けて2007年にWeb化し、デジタルデータでサロン情報とクーポンを提供するサイトとして、若い女性を中心に利用されてきた。

ネットビジネス本部 ビューティ事業ユニット ユニット長
池上晋介氏

 だが、リクルートライフスタイルのネットビジネス本部 ビューティ事業ユニット ユニット長、池上晋介氏は「クーポンと情報の提供だけではいずれ限界が来るのではないかと感じていました。というのもそのころ、ホテルや航空券といった旅行の領域では、ネット予約が当たり前。美容業界でも同じようにネット予約が流行るのではないかと考えました」と振り返る。

 ネット予約が可能になれば、「いつ、どこで、誰が、どんな施術内容で予約をしたか、リピーターかどうか」という情報も分かる。クーポンの半券を数えるといったアナログな方法ではなく、明確な数字を基にキャンペーンの効果を確認し、サービス改善につなげることも可能だ。そんな考えからホットペッパービューティーは2010年以降、「クーポン情報の掲載サイト」から「ネット予約サイト」へと、大きく方針を転換した。

 結果はどうだろうか。2018年の今、美容業界でもネット予約が「当たり前」になりつつあり、市場の予約全体のもはや3〜4割がネット予約経由だという。中でもホットペッパービューティーは大きなシェアを占めており、登録されているサロン数は、ヘアサロン、ビューティーサロンを合わせると7万店超、年間7000万件以上の予約が行われている。これは世界的に見ても驚異的な数字だ。

 「24時間、人の代わりに予約を受け付けてくれるので、寝ている間に予約が増えていきます。『おかげで施術中に中座し、電話に出なくてもよくなった』という反響もよくいただきます」(池上氏)

予約の二重管理の手間をなくしてネット予約を後押しした「SALON BOARD」

 もちろん、これは一朝一夕に実現できた数字ではない。ネット予約の件数がなかなか伸びず、苦しんだ時期もあった。

 大きな理由は、カスタマー(美容室などを利用する顧客)の需要と、ネット予約で提供される供給の「ずれ」により、カスタマーが本当に予約したいタイミングで予約できない状況が発生していたことだ。

 それまで多くの美容室やサロンでは、予約を紙の台帳やメモ書きで管理していた。ホットペッパービューティーの管理画面の情報と、もともとの台帳を同期させるタイミングがずれると、実際の店舗の「空き枠」と、ホットペッパービューティーの予約画面に表示される「空き枠」にずれが生じてしまう。この結果、ネットでは「×」と表示されているのに電話すると予約できるという不思議な状態が発生し、ネット予約の伸び悩みにつながっていた。

 そこで、予約の二重管理を解消し、どのチャネルからの予約も一元的に管理できることを目指してリクルートライフスタイルが開発し、2012年から提供を開始したのが「SALON BOARD」。ホットペッパービューティーでのネット予約だけでなく、電話など他の全てのチャネルで受け付けた予約情報も管理できるサービスだ。ダブルブッキングのリスクをなくしつつ、最大限予約を受け付けられるようになり、カスタマーに常に最新の空き時間情報を表示し、好きなタイミングを選べるようになった。

 SALON BOARDはPCだけでなくタブレットなどからも利用できるので、入力・転記といった店舗側の負担も減らせる。「スタイリストさんから『それまでは朝店舗に来て台帳を見ないと、今日どんなお客さまが来るかが把握できなかったが、SALON BOARDでは朝起きたときにスマホ画面でチェックできる。おかげで朝は少しゆっくりできるようになった』という声を頂いています」と池上氏は述べている。

現場の肌感覚を徹底調査し、サロン経営全体の支援まで

 その後、SALON BOARDは機能拡張を続けてきた。当初の予約管理に加え、顧客管理や売上管理、それらの数字を基にした分析機能などを追加し、サロン経営の支援にまで踏み込んでいる。

ネットビジネス本部 ビューティ事業ユニット クライアントウェブグループ
原悠貴氏

 SALON BOARDの開発に当たっている原悠貴氏(ネットビジネス本部 ビューティ事業ユニット クライアントウェブグループ)は、「業務の効率化や業務経営データの見える化だけでなく、集客最大化に向けたアクションまでをワンストップで行えることを目指しています」と言う。

 2016年より提供を開始した集計・分析機能。従来はサロンオーナーの経験や感覚に頼っていた部分を、単に数値として可視化するだけでなく、サロンのオーナーやスタッフが本当に求める情報を分かりやすく把握できるように複雑性を排除してグラフィカルなUIを実現。例えば、来店サイクルが空いてしまっているカスタマーがいれば、わずか数ステップの操作をするだけでそのカスタマーに対して「そろそろお手入れはいかがですか」といったメッセージやクーポンを送ることができ、顧客の再来促進に向けた一連の業務プロセスのサポートが可能だ。

 そのために何よりも重視しているのが、徹底した現場の「肌感覚」だ。「いくら便利な機能を追加しても、使ってもらえなければ意味がありません。『できる』と『使える』の間にある大きな隔たりを超えるために各機能を徹底して作り込んでいます」と原氏は言う。

 前出の集計・分析機能をはじめ、各機能の開発に当たっては、1500人以上の営業スタッフを抱える営業部とも協働して、全国津々浦々のサロンにヒアリングを行った他、自身も多数の店舗に度々足を運んでより良い使い勝手を考えた。開店前の準備時間から同席させてもらい、どこに何が置いてあり、何を見てどんな準備をするのか、全ての動線を確認したこともあったという。「サロンスタッフに憑依するくらい」の感覚を持って、どうすればSALON BOARDが使いやすいものになるかを考え、設計していったそうだ。

 店舗スタッフは、必ずしもITに慣れているとは限らない。Excelの帳票そのままの画面では取っ付きにくい印象を与えるし、用語が店舗の業務と異なると戸惑いを与える恐れがある。

 「例えば、予約台帳ページの名前は『予約表』かそれとも『スケジュール』なのか、施術メニューのマーク、カットは『C』、パーマは『P』、ならばカラーはどう略するかなど、どうやったら納得して使ってもらえるものになるかを徹底して調べ、作り込んでいきました」(池上氏)

 SALON BOARDの目的は、「美容室やビューティーサロンが、ハサミなどの道具と接客スキル、それにSALON BOARDさえあればサロン経営ができるようにすること」だ。「いかにバックエンドの業務を簡略化して、サロンスタッフが本来の業務である、施術や接客に時間を充てられるかということを考えています。サロンや業界の活性化にさらに貢献できるよう、これからもSALON BOARDを圧倒的に進化させていきたいです」(原氏)

定量的な情報を超えた曖昧なニーズにも応えるサロン探しを実現

 同時に、カスタマーに提供しているホットペッパービューティーも、きめ細かく改善を続けてきた。さまざまなカスタマーのニーズに合ったサロンを見つけ出せるよう支援する「こだわりページ」の追加といった機能拡張をはじめ、1カ月に数十箇所というペースで改良を加えている。仮説と検証、サービスへの実装というサイクルを、1週間から数週間単位で繰り返す……文字にすれば当たり前のことだが、それを実直に繰り返しているそうだ。

ネットビジネス本部 ビューティ事業ユニット UXデザイングループ グループマネジャー
野口知佳氏

 その改善も、机上の空論やカンではなく、サイト上の行動ログという数字に基づいて行われている。ホットペッパービューティーのUXデザインを担当する野口知佳氏(ネットビジネス本部 ビューティ事業ユニット UXデザイングループ グループマネジャー)は、「1人の気付きがきっかけになることもありますが、それはあくまでその人の経験です。サイト上の行動ログを見て『使っているカスタマーはどう思っているのかな』と仮説を立て、打つ手を考え、A/Bテストなどを行って検証する……ということを皆でアイデアを出しながらやっています」と述べている。

 前述のこだわりページは、単なるメニューや料金といった定量的な情報を超えて、「若い人が多過ぎるのはちょっと苦手」「ウッディーな雰囲気のところがいい」といった、カスタマー自身も明確に言語化できていない、曖昧なニーズや不安を解消するための情報提供が可能だ。

 そもそもカスタマーがサロンに行くのは、ただ髪や爪を切って整えるためだけでなく、よりすてきなスタイルを実現したり、よりよい雰囲気を味わったり、といった優れたエクスペリエンスを得たいから。そんな曖昧な顧客のニーズをくみ取って、希望に合致したサロンに行けるよう、独自の特徴や来店後のプロセス説明といった深い情報を提供できるように設計した。

 中の人である原氏も、「美容系は女性向けのビジュアルが多いため、『ここって、自分が足を運んでも良いのかな』と不安になることもあるのですが、男性スタイリストが表示されると、不安が解消できます」と言う。

 サロン選びだけでなく、なりたいヘアスタイルやネイルを選ぶときにも、ホットペッパービューティーがカスタマーをサポートできる存在でいたい。そんな思いから約5年前にスタートしたヘアカタログやネイルカタログも、既に驚異的なサービスに進化している。ヘアスタイル写真は250万枚以上、ネイル写真は80万枚以上あり、レングスやデザインの傾向、ランキングなどで検索できる。予約するとき以外にも毎日のようにアクセスされるサイトに成長した。

 こうした一連の取り組みを通じて、美容業界におけるネット予約が一般化してきた今、池上氏は次のステップを見据えている。「われわれのサービスでは、いつ、どこで、誰が、どんな予約をして、その後そのお店をリピートし続けているのかというような5W1Hのログが全て分かります。そのログを活用することで、サロンにとってもっと効果的な集客サービスや、カスタマーにとってより満足のいく施術体験を提供するサービスを創り出していきたいですし、美容業界におけるインフラとしての役割をまっとうすべくサービスの信頼性向上にも努めていきます」(池上氏)

写真:くろださくらこ

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提供:株式会社リクルートライフスタイル
アイティメディア営業企画/制作:@IT自分戦略研究所 編集部/掲載内容有効期限:2018年3月13日

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