北海道編:ポロクルでラクラク移動――実は進んでいる札幌のAI、IoT事情ITエンジニア U&Iターンの理想と現実(34)(3/3 ページ)

» 2018年03月05日 05時00分 公開
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移動手段のニューフェース「シェアリング自転車サービス」

 前回の記事で「車はあると便利」と書きましたが、札幌駅周辺であれば公共機関による移動の方が身軽だったりもします。

 そんな時に活躍するのが「シェアリング自転車サービス」です。

 シェアリング自転車サービスとは時間単位で自転車を貸し出すサービスで、スマホで開錠とロックができ、コンビニなどに設置されたポートや道で乗り降りできる、1種のIoTです。

札幌駅周辺であれば札幌市が運営している「ポロクル」、中心部から少し離れた場所では、上海発祥の「Mobike」(日本上陸の1番目の都市として札幌が選ばれました)が利用できます。

 通勤や通学の他、買物などの駅から離れた場所への用事にも便利ですし、札幌駅近くにある大通り公園やテレビ塔などの観光スポット巡りにも適しています。

 「ポロクル」は60分108円、「Mobike」は30分50円と、どちらも手頃な料金で気軽に使えます。1カ月プランなどもありますので、日常的に自転車を使う方は、駐輪場の賃料や保険料、メンテナンス料が不要になり、コストを抑えられます。

 スマホで開錠とロック、コンビニなどに設置されたポートや道で乗り降りできます。覚えておくと便利なサービスです。

札幌ミュンヘン市

AIを軸にした札幌経済の活性化

 札幌は今、産学官連携でのAI(人工知能)を軸にした取り組みに注力しており、2016年に「札幌市IoTイノベーション推進コンソーシアム」を旗揚げしました。

 その後連携が進み、2017年には専門部会として「Sapporo AI Lab」を設立し、AIエンジニアの育成を進めています。2017年に幕張メッセで開催された、IT技術とエレクトロニクスの国際展示会「CEATEC JAPAN 2017」(以下、CEATEC)では、Sapporo AI Lab によるAI実証事業が展示されました。

 この事業は、市のコールセンターの応対履歴データをAIの学習データとして使い、交通案内をテーマとするAIボットの試作が行っています。具体的には、「公共機関の交通経路に関する問合せに対し、文字による対話形式での案内を自動で行う」というものです。

 Sapporo AI Labのもう1つの実証事業に、「AI俳句実証プロジェクト」があります。

 AIが最も不得意とされている「感性」や「独創性」が求められる「俳句づくり」に挑戦し、AIの先進的技術開発に貢献するとともに、季語や写真といったイメージのディープラーニングには多くの札幌市民が参加しており、市民が共有する未来の文化資産創りを目指しています。

 今後も、実生活や企業活動に役立つ具体的なソリューションが開発され、AI関連技術の普及に大いに役立つことが期待されます。

北海道に住むということ

 3回に渡り北海道へのUIターンについてお伝えし、北海道の良さをしみじみと実感しました。

 雄大な山々を見れば日ごろの小さな悩み事など忘れるくらい圧倒されます。そして、おいしいご飯と空気が当たり前にある生活の贅沢(ぜいたく)さ!

 本当に北海道で生活ができることは幸せだなと感じます。

 多くの方に愛されている北海道は、ITエンジニアとっても住みやすい街です。この記事をきっかけに北海道に興味を持って、好きになってくださったら幸いです。

 ぜひ、北海道で会いましょう!

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全国各地のU&Iターンエンジニアたちが、地方での生活の実情や所感などをセキララに伝えます。Uターン、Iターン、Jターンに興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

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筆者プロフィール

川喜田歩

メリディアン・メディカルサービス 川喜田歩(かわきたあゆみ)

東京近郊、神戸などでエンジニアやサポートとして働いたのち、愛する札幌にUターン。4匹の猫に癒やされながら、スタートしたばかりの会社で奮闘中。

電子カルテサポート、院内サーバ設置、Web構築など、ハードからソフトまでの医療ITサービスを提供し、地域医療と密着したコミュニケーションを大事にする会社を目指し、日夜業務に励んでいます!


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