連載
» 2018年03月08日 05時00分 公開

企業ユーザーに贈るWindows 10への乗り換え案内(19):Windows 10/Office 365 ProPlusの企業向け更新管理まとめ(2018年春版)−前編− (1/2)

本連載でこれまで触れてきたように、Windows 10のリリース形態や更新サービス、サポートポリシーは、以前のWindowsからは大きく変更されました。企業向けOfficeサブスクリプション製品であるOffice 365 ProPlusも同様です。その変更は、企業内でのクライアントPCの更新管理にも大きく影響します。2018年2月末までの最新情報に基づいて、企業が利用可能なWindows 10やOffice 365 ProPlusの更新管理のオプションをまとめました。

[山市良,テクニカルライター]
「企業ユーザーに贈るWindows 10への乗り換え案内」のインデックス

企業ユーザーに贈るWindows 10への乗り換え案内

最新のライフサイクルポリシーをチェック

 Windows 10とOffice 365 ProPlusのサポートポリシーや更新に関連する名称は、これまで何度も変更されてきました。今後も企業/ユーザーからの要望やMicrosoftの戦略によって、変更されることでしょう。そのため、最新情報やそれを反映したドキュメントをチェックしておくことが重要になります。

 本連載も、開始当初と現在では、さまざまな部分が変わっています。本連載に限らず、IT系メディアの記事やブログ記事を参考にする際には、それが公開された時期を考慮し、変更されている可能性があることに留意する必要があります。

 Windows 10は「Windows as a Service(WaaS:サービスとしてのWindows)」に基づいて、最新のOS環境が継続的に提供されます。Microsoftの公式ドキュメントは、次の場所にあります。公式ドキュメントを参照する際には、日本語だけでなく、オリジナルの英語ドキュメントでさらに新しい情報がないかどうかを確認することをお勧めします。

Windows 10とOffice 365 ProPlusに関する最近の変更

 Windows 10初期リリース以降、WaaSに関する最大の変更としては“更新ブランチから更新チャネルへの名称変更”があります。当初の「Current Branch(CB)」と、そのおおむね4カ月後にスタートする「Current Branch for Business(CBB)」は、現在では「Semi-Annual Channel(半期チャネル(ターゲット指定))」と「Semi-Annual Channel(半期チャネル)」という名称に変更され、次に説明するOffice 365 ProPlusの企業向け更新チャネルとそろえられました。

  • Current Channel(CB) → Semi-Annual Channel(Targeted)/半期チャネル(ターゲット指定)
  • Current Channel for Business(CBB) → Semi-Annual Channel/半期チャネル

 なお、更新ブランチから更新チャネルへの名称変更は、2017年7月のWindows 10 バージョン1703のCBB向けリリースからですが、クライアント側のUIへの反映は2017年10月リリースのWindows 10ではバージョン1709からになります。

 Office 365 ProPlusの更新チャネルの名称は、Windows 10とそろえられるまで何度か変更されています。Office 365 ProPlusは2017年9月の月次チャネルから、現在のチャネル名称での提供が始まり、2018年1月の更新プログラムで全てのチャネルのバージョン情報に新しい名称が反映されました。以下は、1つ前の名称と現在の名称の対応です。

  • Current Channel/最新機能提供チャネル → Monthly Channel/月次チャネル
  • Deferred Channel/段階的提供チャネル → Semi-Annual Channel/半期チャネル
  • First Release for Deferred Channel/段階的提供チャネルの初回リリース → Semi-Annual Channel(Targeted)/半期チャネル(対象限定)

 更新チャネルの名称変更は、グループポリシー設定、更新プログラムの名称、管理ツール、Officeポータルでの表記、公式ドキュメントの表記などに影響します。バージョンや時期によっても異なるので、混在環境や移行期に注意する必要があります。日本語訳の表記のゆれ(「Targeted」の日本語としての「対象指定」「対象限定」「ターゲット指定」など)にも注意が必要です。

 新しい更新チャネルへの名称変更に合わせて、Windows 10とOffice 365 ProPlusの各バージョンのリリースサイクルとサポート期間も明確化されました。新バージョンは年に2回、3月ごろと9月ごろにリリースされ、リリース後18カ月間、セキュリティ更新の「品質更新プログラム」が提供されます。サポート期間が終了すると品質更新プログラムが提供されなくなるため、それまでに、より新しいバージョン/ビルド(Windows 10の場合は機能更新プログラム)に更新する必要があります。

 Windows 10 バージョン1511では、特例としてEnterpriseおよびEducationエディションについて、サポート期間終了後もさらに6カ月間、品質更新プログラムを提供する特例措置がとられました。この特例措置が、Windows 10 バージョン1607、1703、1709にも正式に採用されることが2018年2月初めに発表されました(1709より新しいバージョンについては不明)。これにより、企業ユーザーは最大2年間、同一バージョンで運用できることになりました。

 Office 365 ProPlusについても、今後のサポートポリシーについて重要な変更が発表されました。2020年1月14日以降、事実上、Semi-Annual Channel(Targetedを含む)のWindows 10のみがサポート対象になります。Windows 8.1以前や「Long Term Servicing Channel」(LTSC、旧称LTSB)のWindows 10はサポートされなくなります。次期Officeである「Office 2019」は、2018年秋にリリースされるWindows 10 Enterprise 2018 LTSCで動作しますが、Office 365 ProPlusについてはOffice 2019であっても、2020年1月14日以降サポートされなくなるということです。

 また、現行の最新バージョンであるOffice 2016は、Windowsインストーラー(MSI)形式で提供されるボリュームライセンス製品と、クイック実行(Click-To-Run:C2R)形式で提供されるリテール(パッケージ)製品およびサブスクリプション製品がありますが、Office 2019ではMSI形式は完全に廃止されます。なお、Office 365 ProPlusは、C2R形式の企業向けサブスクリプション製品です。

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