シンタックスシュガーも糖質制限に入りますか?IT用語解説系マンガ:食べ超(136)(4/4 ページ)

» 2018年03月28日 05時00分 公開
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マルコフ君「シンタックスシュガーってシンタックスエラーの反対っすか?」おばあちゃん「そうよ!ご明察」おばあちゃん「昔の開発環境はエラーのないコードを書けたときにアメ玉をくれるタイプのものが多かったの」マルコフ君「へえー!!」そのうちにご褒美がどんどんエスカレートしていってドーナツになったり三段アイスになったり……みんな生命の危険を感じて廃止されたのよわたし「ふふふ だまされちゃダメだぞー」マルコフ君「えーっ」プログラム構文の理解をつかさどる脳の特定部位に直接糖分を送り込む手法が最近流行っているのよ。これで効率が50%アップするんだって!わたし「この糖はデザインされた特殊な結晶構造を持っているの。つまりこれがシンタックスシュガー」マルコフ君「へえ〜〜〜〜〜〜〜」マルコフ君「あっどっちも違う!!」わたし「自分で調べることの大切さを分かってもらえたかしら」マルコフ君「ヒマなんすか?」マルコフ君「シンタックスシュガーだけで書ける言語があったら楽なんじゃないすかねー」荒木さん「まだ誤解があるようじゃな……」
おばあちゃん「自分の開発した言語にどんどんシンタックスシュガーを増やそうとした人もいたわね」わたし「記法が多過ぎてむしろ混乱したというオチかしら」おばあちゃん「自分が甘いものが好きなだけだと気付いてパティシエになったらしいわよ」わたし「ありますよね。そういう方向転換」それ以来どういう訳か、その言語のユーザーたちは無性に甘いものが欲しくなって夜中にドーナツなどを食べてしまうように…… おばあちゃん「いまや呪いの言語として世界中に熱狂的なファンがいるの」社長「シンタックスシュガーの含有量と生産性は比例するというデータがあるそうだ!」わたし「ぎゃー。もっと怖いのが来た」わたし「仔犬に振り回される人形みたいにガセネタに振り回されないでくださいっ」社長「おっと。こいつぁ手厳しい」社長「というわけで、次回案件の使用言語はシンタックスシュガーの多さを基準に決めることにした」わたし「人の話を聞いていない!!」おばあちゃん「社長が選んだのあの言語だわよ!」社長「はっ。無性に甘いものが食べたい」最終的に「お菓子のオフィス」が完成しましたが、案件は完成しなかったのです……

筆者プロフィール

倉田タカシ

倉田タカシ

イラストレーター、マンガ家、文筆業、Web制作業。

著書「母になる、石の礫【つぶて】で」(早川書房)

河出書房新社『NOVA2』『NOVA10』、東京創元社『量子回廊』に短編を収録。共作Web企画『旅書簡集 ゆきあってしあさって』に参加中。

http://yukiatte.tumblr.com/



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