連載
» 2018年04月06日 05時00分 公開

Linux基本コマンドTips(198):【 xfs_fsr 】コマンド――XFSファイルシステムでデフラグを実行する

本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、XFSファイルシステムでデフラグを実行する「xfs_fsr」コマンドです。

[西村めぐみ,@IT]
「Linux基本コマンドTips」のインデックス

Linux基本コマンドTips一覧

 本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回はXFSファイルシステムでデフラグを実行する「xfs_fsr」コマンドです。

xfs_fsrコマンドとは?

 「xfs_fsr」は、XFSファイルシステムの断片化(フラグメンテーション)を検査、解消するコマンドです(※1)。いわゆる「デフラグ」を実行できます。

 Linuxを使い続け、ファイルの作成や削除を繰り返すと、利用していない連続した領域が次第に少なくなっていきます。このときHDDにファイルを保存すると、複数の部分に分かれて保存されることがあります。これを断片化といいます。

 xfs_fsrコマンドは、ディスクの断片化を解消し、ファイルの配置を最適な状態にできます。HDDにファイルを保存する際、連続した領域を利用できるようになるため、ファイルの読み書きに要する時間が短くなります。

※1 ファイルの管理方式や管理方式にのっとってフォーマットした記憶領域のことを「ファイルシステム」という。XFSはファイルシステム自体の更新情報を記録するジャーナリングに対応したファイルシステムであり、システム障害に強い。CentOS 7ではデフォルトのファイルシステムとなっている。





xfs_fsrコマンドの書式

xfs_fsr [オプション] [デバイス名またはファイル名]

※[ ]は省略可能な引数を示しています。




xfs_fsrの主なオプション

短いオプション 意味
-m ファイル mtabファイル(※2)を指定し、そこに書かれているファイルのデフラグを実行する
-t 秒数 デフラグに要する最大の時間(デフォルトは7200秒=2時間)
-p 回数 デフラグの際の試行回数(デフォルトは10回)
-v 詳細な情報を表示する
-d デバッグ情報を表示する
-g syslogに出力する(デフォルトは端末に出力)

※2 mtab(mounted file systems tableの略)は、デバイスのマウント情報を記録したファイル。デフォルトは/etc/mtab。





ディスクのデフラグを実行する

 「xfs_fsr」で、現在マウントしているディスクを対象にデフラグを実行します。XFSファイルシステムだけが対象です(画面1)。特定のデバイスを対象にしたい場合は「xfs_fsr /dev/sda1」のように指定します。いずれの場合も、実行にはroot権限が必要です(連載第68回)。

 容量が大きく、かつ、読み書きの量が多くて断片化が進んでいるディスクがある場合、デフラグにかなりの時間がかかることがあります。そのためデフォルトでは最大2時間のデフラグ実行後、処理を中断します(※3)。

 作業時間は「-t」オプションで指定できます。例えば夜間など、4時間費やすことができるのであれば「-t 14400」(14400秒)、あるいは30分だけ実行したい場合「-t 1800」(1800秒)のように指定します。

※3 中断後、再度xfs_fsrを実行すると中断した場所からデフラグ作業を再開する。



コマンド実行例

xfs_fsr

(現在マウントしているディスクを対象にデフラグを実行する)(画面1

xfs_fsr デバイス名

(指定したデバイスのデフラグを実行する)

xfs_fsr /dev/sda1

(/dev/sda1のデフラグを実行する)

xfs_fsr -t 1800

(現在マウントしているディスクを対象に30分だけデフラグを実行する)


画面1 画面1 マウント済みのディスクを対象にデフラグを実行したところ XFSファイルシステムのみを対象とする。


ファイルを指定してデフラグを実行する

 特定のファイルを対象にしたい場合は「xfs_fsr ファイル名」で実行します。

 画面2では、「xfs_bmap」コマンドで現在の状況をまず確認しました。その後xfs_fsrコマンドでデフラグを実行してから、再度、xfs_bmapコマンドで状況を確認しています。

コマンド実行例

xfs_fsr ファイル名

(指定したファイルのデフラグを実行する)


画面2 画面2 特定のファイルの断片化の様子を確認後、デフラグを実行したところ


筆者紹介

西村 めぐみ(にしむら めぐみ)

PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『Accessではじめるデータベース超入門[改訂2版]』『macOSコマンド入門』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。