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» 2018年05月15日 10時00分 公開

「古いシステムも、そのまま近代化できることがSPARC/Solarisの最大の魅力」:Solaris 11.4が間もなく登場! 製品ディレクターお勧めの新機能、旧バージョンのユーザーも要注目の理由とは?

日本オラクルは2018年4月11日、Oracle SPARCサーバ製品のユーザーを対象にしたセミナー「Oracle SPARC Leaders Club」を都内で開催しました。このセミナーでは、OracleでSolarisのプロダクトマネジメント担当ディレクターを務めるScott Lynn(スコット・リン)さんが基調講演に登壇し、間もなくリリース予定の「Oracle Solaris 11.4」の新機能などを紹介しました。どんな機能が追加され、皆さんにどのようなメリットがもたらされるのでしょうか?

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※本記事は、2018年4月11日開催「Oracle SPARC Leaders Club」におけるスコット・リン氏の基調講演「Solaris 11.4 Streamline your journey to the cloud」およびインタビューを基に構成しています。

「Oracle SPARC Leaders Club」開催

こんにちは、SPARC/Solaris Worldのナビゲーターを務める加藤多佳子です。

今回は、日本オラクルが2018年4月11日に開催した、Oracle SPARCサーバ製品ユーザーさま限定セミナー「Oracle SPARC Leaders Club」を取材してきました。このセミナーでは、米国のOracle本社からOracle Solarisのプロダクトマネジメント担当ディレクターを務めるScott Lynn(スコット・リン)さんが来日して基調講演を行い、間もなくリリースされる「Oracle Solaris 11.4」の新機能などを紹介しました。

果たしてSolarisは、次期バージョンでどのように進化するのでしょうか? またSolarisの機能強化を通して、Oracleが皆さまにお届けしたい真の価値とは何でしょうか? Lynnさんが熱く語ってくれました。

古いシステムを「そのまま」も「作り替え」も非現実的。Solarisなら……

加藤多佳子 Solarisの次期バージョンであるSolaris 11.4が間もなくリリースされますね。まずは、新バージョン開発の背景にあるテーマ、言い換えれば今日の企業が直面している課題について教えてください。

Oracle Solaris プロダクトマネジメント担当ディレクター Scott Lynn氏

Scott Lynn 今日のビジネスでは、これまで以上にスピードと俊敏性(アジリティ)が求められています。企業は社内外のユーザーに、魅力的なアプリケーション、使いやすいアプリケーションをより早く提供し、同時に、ビジネスをより俊敏に変えていかなければなりません。加えて、クラウドの普及によって複雑化するIT環境をより効率的に監視、管理しながらアプリケーションを常に適切な環境で動かしつつ、コストも削減する必要があります。IT部門の皆さまは、かつてないほど困難な状況に置かれているといえます。

加藤多佳子 この状況に効果的に対応するには、どうすればよいのでしょうか?

Scott Lynn 必要なのは、ITインフラのモダナイゼーション(近代化)です。残念ながら、多くの企業は今も時代遅れのITインフラを利用し続けています。それにより、セキュリティリスクが増大し、「自社のシステムで今、何が起きているのか」についての洞察(インサイト)も不十分な状況にあります。新旧さまざまな世代のシステムを抱えて運用管理が複雑化し、アプリケーションの提供に長いリードタイムがかかっています。また、増え続けるデータのためにストレージ容量は常に不足しており、さまざまなハードウェアとソフトウェアの維持に多くのコストがかかっています。

 これらの問題に対し、これまで企業がとってきたアプローチは大きく2つあります。

 1つは「そのまま、何もしない」こと。つまり、旧式化したITインフラを、デメリットを甘受しながらシステムを廃棄する時が来るまで使い続けるのです。しかし、先にお話ししたように、ビジネスが求めるスピードと俊敏性の要求が高まっている今日、このアプローチをとり続けることは許されなくなっているでしょう。

 もう1つのアプローチは「全てを変える」ことです。この場合、今ならクラウドに移行するなどして一から作り直すわけですが、特にビジネスクリティカルなシステムに関して、このアプローチは得策とはいえません。リスクが大き過ぎるからです。

加藤多佳子 悩ましいですね。他に良いアプローチはないのでしょうか?

Scott Lynn 理想的なのは、既存のビジネスクリティカルなアプリケーションに手を加えることなく、そのまま最新のITインフラ上に移行することです。それにより、一から書き換えることなくセキュリティが強化され、サービスの稼働状況を子細に確認できるようになり、運用管理性が向上して柔軟性も高まり、必要ならばいつでもクラウドへと容易に移行できる──そんなアプローチをとれたらうれしいですよね?

 これを可能にするのがSPARC/Solarisプラットフォームです。皆さんが抱えているUNIX資産は、今すぐ最新のSPARC/Solaris上に全て移行してください。SPARC/Solarisは高いセキュリティとパフォーマンス、運用管理性を備えた最新のプラットフォームであり、クラウドとも高い親和性を備えています。SPARC/Solarisなら、「どのアプリケーションをクラウドに移行するか」という悩みからも解放されます。オンプレミスもプライベートクラウドも、そしてパブリッククラウドも、全てが同じ技術で利用できるため、悩む必要がないのです。どの形態にも、必要に応じてスムーズに移行でき、どの環境でも高いセキュリティとコンプライアンスが確保されるので、常に安心してお使いいただけます。

Oracle SPARC Leaders Clubで講演するLynnさん。プロダクトマネジメント担当ディレクター直々の講演とあり、多くの方が聴講されました

Solaris 11.4のセキュアでシンプル、クラウドレディな新機能とは?

加藤多佳子 それでは、Solaris 11.4では、具体的にどのような新機能が追加されるのでしょうか?

Scott Lynn ビジネスクリティカルの観点から、今日の企業システムに特に強く求められている技術要件が3つあります。まずリスク軽減のために「セキュア(安全)」でなければならず、効率化のために「シンプル」である必要があります。そして、コストを削減するために「クラウドレディ」が求められます。SPARC/Solarisならば、これらの要件に高いレベルで対応できます。3つの観点から、Solaris 11.4の新機能を幾つかご紹介しましょう。

 まず「安全」、つまりセキュリティについてですが、今日、企業システムに対する攻撃の大半が、システム管理権限が乱用されたり、適切なパッチが当たっていなかったりする不完全な構成のシステム、そして保護されていないデータに対して行われています。Solarisは、サイバー攻撃からユーザーを守り、ユーザーによる不正アクセスからシステムやデータを保護するさまざまな仕組みを備えています。その1つがアクセス制御機能であり、時間ベースの制限設定やマルチファクタ認証、そしてSolaris 11.4で導入されるRADIUS認証により、常に許可されたユーザーだけがシステムにアクセスできることがより強く保証できます。

 またSolaris 11.4では、「アプリケーションサンドボックス」が導入され、個々のアプリケーションを他のアプリケーションやデータベース、OS権限から隔離して動作させることが可能になります。この機能はちょっとしたアプリケーションテストなどを行う際にも効果を発揮するでしょう。「ファイル単位の監査機能」「特権コマンド履歴」といった機能も追加され、システム監査が容易に行えるようになります。

 マルウェアやランサムウェアの脅威からシステムを守る機能も強化されます。Solarisでは「不変ゾーン」の仕組みにより、サイバー攻撃によって管理者アカウントが乗っ取られた場合でも、ファイルへの書き込みを行わせず、システムに対するマルウェアの侵入を阻止できます。これまでも、書き込みを禁止したままセキュリティパッチの適用などシステムをアップデートすることも可能でしたが、Solaris 11.4では「Trusted Management Framework」が導入され、管理者が信頼できると判断したサービスのアップデートなどAPIでの管理が可能となります。

 この他Solaris 11.4では、カーネルを含むシステム全体がSilicon Secured Memory(SSM)の保護対象となり、先ほどのアプリケーションサンドボックスもSSMによって保護可能など、セキュリティ機能が大幅に強化されます。

Solaris 11.4で、クラウドもまたいだ運用管理がより簡単に

加藤多佳子 堅牢なセキュリティに定評のあるSolarisが、さらに安全になるわけですね! それでは、「シンプル」と「クラウドレディ」に関する新機能も教えてください。

Scott Lynn 「シンプル」に関する機能の1つに「メモリリザベーション」が挙げられます。これはデータベースを終了する際に、キャッシュ(SGA)の内容をメモリ上に残し、データベースの再起動時間を短縮する機能です。大規模なシステムでは、アプリケーションはすぐに立ち上がりますが、データベース起動時の最初の読み込みに多くの時間がかかります。システムの規模によっては1時間以上かかる場合もあるでしょう。メモリリザベーションを使えば、この時間を大きく短縮できます。

 「シンプル」と「クラウドレディ」の両方に関わる新機能もあります。例えば、「シンプルゾーンモビリティ」という機能を使うと、1つのコマンドによって実行中の全ての仮想マシンを別のマシンに移動し、1コマンドで再び元の状態に復帰させることができます。企業システムは複数のデータセンターをまたがった複雑なレイヤー構成になっていることが多いのですが、それらのレイヤー構成も全て自動復元して復帰させることが可能です。アップグレードなどの際の管理作業が容易になります。

 また、「クラウドスケールコンプライアンス」機能により、オンプレミスやクラウド上の複数のシステムに対して1つのコマンドでシステム監査テストを実行し、レポートを取得できるようになります。

 もう1つ、皆さんにぜひご活用いただきたいのが「Webダッシュボード」です。これはクラウド上にまたがる全てのシステムのパフォーマンス情報や監査情報、アラートを1つの画面で確認できるダッシュボード機能です。OSに組み込まれているので、各サーバにエージェントを組み込む必要はありません。現在の状況が分かるだけではなく、例えば1週間前、1カ月前など、期間をさかのぼってシステムやコマンドの実行状況を見ることができます。システム管理者が自分好みに画面構成をカスタマイズすることも可能です。

 Solaris 11.4では、これらの機能がオンプレミスとプライベートクラウド、そしてパブリッククラウドのシステムで同じように使えます。皆さんはリスクと手間を抑えながらオンプレミスとクラウドの間でワークロードを自在に行き来させ、コストを最適化できるのです。

Solarisは企業の既存資産を保護しながら、今後も進化を続ける

Scott Lynn 今後、多くの企業がクラウドを主要なITインフラとして取り込み、オンプレミスと並行して使うようになります。その際、それぞれの世界で異なる技術を使うのでは、リスクと手間、コストがかさみ、クラウドのメリットを十分に生かせません。両者で同じ技術を使えることこそ、企業がSolarisを使う大きなメリットなのです。

 そして、このことを通じて私たちが最も強調したいのは、Oracleは、こうしたSolarisの機能強化により、皆さまがこれまでに行ってきたIT投資を今後も保護するということです。今日、多くのお客さまがまだSolaris 10を使われており、Solaris 8やSolaris 9で作られたシステムもまだたくさん動いています。アプリケーションがそれらのバージョンに最適化されており、「移行のリスクと手間は避けたい」という皆さまの事情は十分に理解しています。

 そうであればこそ、それらのシステムをぜひ最新のSolarisに移行してください。今お使いのSolaris 8/9/10で構築したシステムは、Solarisゾーンを利用してそのままSolaris 11でも安全に運用できます。もし何か問題が起きたら、それはお客さまのアプリケーションに問題があるからではなく、Solarisに問題があるからだと認識して私たちは対応します。

加藤多佳子 Solarisなら、先に話された「何もしない」と「全てを変える」の良いとこ取りができるということですね。

Scott Lynn その通りです。古いSolarisのシステムも、新しいSolarisの上で何の問題もなく動かせるので、まずは最新バージョンに移行してください。それにより、最新のSolarisがもたらすセキュリティやシンプルさ、クラウドレディのメリットを、古いシステムでも享受できます。どの企業においても「古いIT資産の近代化」は大きな課題ですが、Solarisなら、この課題をリスクも手間もかけずに解決できるのです。

加藤多佳子 心強いですね。Solarisのリリース戦略も見直されたようですが、具体的に教えてください。

Scott Lynn 今後は1年に一度、第3四半期にアップデートリリースを提供するとともに、毎月リリースしているSupport Repository Update(SRU)や四半期ごとのCritical Patch Update(CPU)、さらには機能単位の個別パッチによって新たな機能を随時ご提供し、お客さまがアップデートリリースに先駆けて検証できるようにする予定です。個々の新機能の検証を事前に行っていただくことで、アップデートリリースを適用する際の検証の手間が大きく減らせます。これは私たちが意見交換した多くのお客さまのご要望に基づくものです。

加藤多佳子 最後に、Lynnさんから日本の皆さんにメッセージを頂けますか?

Scott Lynn 繰り返しになりますが、私たちは皆さまがこれまで行ってきたIT投資を今後もしっかりと保護しながら、業界をリードする先進的なプラットフォームとして、Solarisを進化させていきます。今お使いの古いシステムは、最新のSolaris上に移行することにより、セキュアかつシンプルにご利用いただけます。

 Oracleは、“少なくとも”2034年まではSolarisの開発を継続することを公式にお約束しています。誤解しないでいただきたいのですが、2034年でやめるということではありません。最低でも2034年まで、つまりあと16年は開発を継続するということです。その頃には、私も皆さんもリタイアしているかもしれませんね(笑)。おそらく、2030年ごろ、2034年以降のサポートをどうするかを発表することになるでしょう。これほど長期にわたるサポートを確約しているOSが他にあるでしょうか? SPARC/Solarisこそ、クラウド時代も通じて、皆さまのIT資産を最も安心してお預けいただけるプラットフォームなのです。

取材を終えて

Lynnさんが皆さんに一番お伝えしたかった「Solarisは、過去のIT投資を保護しながら今後も進化を続ける」というメッセージ、しっかりと伝わったでしょうか?

Solarisなら、古くなったシステムを旧式のITインフラの上で我慢しながら使い続ける必要はありません。最新のSolaris上にそのまま移行して集約することで、先進機能の恩恵を受けながらリスクと手間、コストを今すぐに最小化し、後はタイミングを見ながら徐々に作り替えていけばいい。これこそ、SPARC/Solarisを使う最大のメリットなのですね。

今回、新機能をご紹介いただいたSolaris 11.4は間もなくリリースされます。ぜひLynnさんお勧めの新機能を皆さんのシステムでもご活用ください(11.4 β版のダウンロードサイトはこちらです)。また、「今後はアップデートリリースのタイミングの他にも、新機能が細かな単位で提供されていく」とのこと。新機能をいち早く検証して組み込むことで、アップデートのリスクと手間を減らせるわけです。この新しいリリースモデルも皆さんの運用管理サイクルに取り入れ、システムを継続的にアップデートしていってくださいね。

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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2018年6月14日

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