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» 2018年05月30日 10時00分 公開

オラクルがクラウドを“自律化”の時代へ:高機能なPaaSを“手間なし”で使える自律型クラウドサービス「Oracle Autonomous Cloud Platform」のインパクト

高機能なPaaSを、誰もが手軽に使いこなせる時代が到来した。それを実現するのが、オラクルの自律型クラウドサービス「Oracle Autonomous Cloud Platform」だ。第1弾のサービスとしてDWH用途に最適化された「Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud」の提供も開始された。果たして、オラクルはクラウドをどこまで“自律化”したのだろうか?

[PR/@IT]
ALT 日本オラクル クラウド・テクノロジー事業統括 Cloud Platformビジネス推進本部 本部長 佐藤裕之氏

 オラクルは2018年4月、企業IT環境の構築や運用管理、活用の各フェーズにおいて、従来は人手で行っていた作業を自律的に行い、省力化やスピードアップ、コスト削減、セキュリティ向上などを高いレベルで実現する自律型クラウドサービス群「Oracle Autonomous Cloud Platform」の第一弾としてデータウェアハウス(DWH)向けサービス「Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud」の提供を開始した。

 Oracle Autonomous Cloud Platformは企業ITをどう“自律化”するのか、またOracle Autonomous Data Warehouse Cloudによって企業はいかなるメリットを得るのか? 日本オラクルの佐藤裕之氏(クラウド・テクノロジー事業統括 Cloud Platformビジネス推進本部 本部長)に聞いた。

“クラウドの自律化”が、ITとビジネス価値の距離を縮める

 データベースをはじめ、各種ミドルウェアがクラウドサービス(PaaS)としてオンデマンドで提供されるようになった今日、企業はそれらを必要に応じて利用することで、ITリソースの過剰保有の負担から解放されるようになった。ただし、それによってITがもたらすビジネス価値が即座に手に入るようになったわけではない。自社の要件に応じたIT環境は自ら構築/構成しなければならず、運用管理をマネージドサービスに任せる場合でも、それがカバーできる範囲は限定的だ。

 利用に際しては各種の準備作業が発生し、十分な性能を得るためのチューニングやリソース配分の調整などを適宜、手作業で行わなければならない。これには相応のスキルやノウハウが求められる。企業が得たいと望むビジネス価値とITとの間には、依然として隔たりがあるのだ。

 この隔たりを一挙に縮めるべく、オラクルが打ち出した新クラウドサービスがOracle Autonomous Cloud Platformである。同サービス提供の狙いを、佐藤氏は次のように説明する。

 「Oracle Autonomous Cloud Platformを提供する狙いは、データをはじめとするIT資産をクラウド上に容易に移行し、企業が目的とするビジネス価値をより得やすくすることにあります。単にクラウドの上に置くだけでは、データは何の価値も生み出しません。企業ITのゴールは、データの活用を通じてイノベーションを起こし、新たなビジネス価値を創出することです。そのゴールに至る行程を、各種作業の自律化によって一挙に短縮するのがOracle Autonomous Cloud Platformなのです」

単なる「自動化」ではない。Oracle Autonomous Cloudはここまで自律化する!

 では、Oracle Autonomous Cloud Platformが標榜する“自律化”とは、果たしてどのようなものなのか。多くの読者は「自動化とどう違うのか?」という疑問を抱かれるだろう。佐藤氏は次のように答える。

 「データベースを例にとれば、パフォーマンスを適正に保つためのパラメータ値をデータベース管理者(DBA)が事前に設定しておくと、状況に応じて指示されたパラメータセットを適用して動作するのが自動化です。人が自ら考えて事前に細かな指示を出しておくことで、それを実施する作業の一部が省力化されます。従って、障害などが起きた際にはユーザーが対応する必要があり、ユーザーには設定や障害対応のスキルやノウハウが求められます。

 これに対して、Oracle Autonomous Cloud Platformによる自律化では、ユーザーが可用性などに関するポリシーを設定すると、それに従ってクラウドが最適化されたインスタンスを自動的に構成し、稼働状況に応じて常に適正な状態を保ちながら、セキュリティ上の脅威やシステム障害からも未然に保護します。障害対応もクラウドが自律的に行います。サービスの利用価値を直接的に得られるクラウドがOracle Autonomous Cloud Platformなのです」

ALT 図1 あらかじめ設定した動作のみを遂行する「自動化」とは異なり、「自律化」はあらかじめ設定したポリシーに応じて障害復旧まで含めた各種作業を自律的に行う。つまり企業は、「ITの運用」ではなく、「ITの利用」に集中できる《クリックで拡大》

 Oracle Autonomous Cloud Platformでは、自律化によって大きく次の3つが実現されるという。

・Self-Managing(自己管理)

・Self-Securing(自己保護)

・Self-Repairing(自己修復)

ALT 図2 自律化がもたらすメリット《クリックで拡大》

 このうち「自己管理」は、システムの用途や利用状況に応じた構築や稼働状況の監視/管理、システムの拡張、必要な性能を得るためのチューニングを全てクラウドが自ら行うものであり、これによって運用管理の手間とコストが大きく削減される。

 「自己保護」では、セキュリティパッチの自動適用やOracle Cloudのセキュリティ機能などにより、システム外部からのサイバー攻撃、組織内部からの不正アクセスを防御する。

 さらに「自己修復」では、各サービスインスタンスに対して指定された可用性レベルを実現するために、必要に応じてクラスタリング構成などをクラウドが自動的に作り、バックアップなども自律的に行う。

 従来、これらは相応のスキルとノウハウが必要とされる領域であったが、Oracle Autonomous Cloud Platformでは全てが自律的に行われ、ユーザーは常に最適な状態が保たれたサービスを使うことができる。

 オラクルは今後、このOracle Autonomous Cloud Platformのラインアップとして、データマネジメントをはじめ、アプリケーション開発やモバイル、インテグレーション、アナリティクス、セキュリティ/システム管理を自律化する各種サービスを提供していく。

Oracle Autonomous Database Cloudは、データベース管理をどう自律化するのか?

 こうしたOracle Autonomous Cloud Platformにおいて、データマネジメントのサービスを提供するのが「Oracle Autonomous Database Cloud」だ。Oracle Autonomous Database Cloudには、次の2つのサービスがラインアップされる。

・Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud:DWH用途に最適化された自律型データベースサービス。2018年3月よりサービス提供を開始

・Oracle Autonomous OLTP Cloud:OLTP用途に最適化された自律型データベースサービス。2018年内にサービス開始予定

 これらは、オラクルの中核製品であるOracle Databaseをベースにしており、次の3つのコンポーネントで構成される。Oracle Database 18cをベースにしていることから、同データベース向けに作られたアプリケーションでそのまま利用できることは大きなメリットだ

(1)Oracle Database 18c+Oracle Exadata:最新版のOracle Databaseを使用し、稼働インフラとしてOracle Exadataを利用

(2)Oracle Cloud Infrastructure:オラクルがクラウドに最適化したインフラ基盤。例えば、ネットワークに独自の工夫を凝らし、エンタープライズレベルの高いスループットを実現している

(3)機械学習に基づいたポリシーベースの自動化:機械学習を通じて、各データベースインスタンスを常に最適な状態に保つよう動的に変更/最適化する

 これら3つのコンポーネントのうち、自律化の実現で大きな鍵となるのが「(3)機械学習に基づいたポリシーベースの自動化」である。

ALT 図3 Oracle Autonomous Database Cloudが自律的に行うこと《クリックで拡大》

 機械学習によって自律化される管理作業は、一般のマネージドサービスと比べても広範にわたる。多くのマネージドサービスがカバーしているのが「監視やバックアップ、パッチ適用、利用状況に応じたスケーリング」までであるのに対して、Oracle Autonomous Database Cloudでは、障害回避や障害対応、パッチ適用時などの事前テスト、パフォーマンス診断とチューニング、セキュリティ設定、さらにはオブジェクトストアからのデータロードまでが機械学習を通じて自律化される。文字通り“手間なし”で使えるデータベース環境なのだ。

ALT 図4  灰色で囲んだ部分が従来の「自動化」でできること。赤色で囲んだ部分がOracle Autonomous Database Cloudで「自律的に行われること《クリックで拡大》

 なお、これらの自律化には、オラクルがOracle Databaseの研究/開発を通して培った豊富な実績と信頼性を備えるデータベース自動化技術が使われている。

簡単、高速、柔軟なデータウェアハウスサービス「Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud」

 続いて、Oracle Autonomous Cloud Platformを構成するサービスの第1弾として、2018年4月より提供が開始されている「Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud」の特長も見ていこう。

 ご承知の通り、企業がDWHを使う中では、データベース環境の構築と構成、最適な検索性能を得るためのチューニング、バックアップやパッチ適用などの運用管理、セキュリティ対策などに多くの手間とコストを費やしてきた。データ活用のニーズが高まるのに伴い、これらの負担の大きさがDWH活用の拡大を阻む壁として指摘されるまでになっている。

 その壁を一掃するDWHサービスがOracle Autonomous Data Warehouse Cloudであり、その特長は「簡単」「高速」「柔軟」の3つに集約される。

 「『簡単』とは、環境構築が簡単でデータベース管理が不要であり、データ分析環境を手軽に作れることを意味します。また、パフォーマンスを自律的に最適化し、大規模な環境や大量のアクセスがある環境でも常に『高速』に動作します。そして、DWHの使用状況に応じてサービスの利用規模を『柔軟』に拡張できることも他社サービスにはない大きな特長です」(佐藤氏)

 例えば、一般的なデータ分析サービスでは、対象とするデータ量を踏まえ、サイジングなどの設計を入念に行った上で個々のデータベースインスタンスを作り、その中にオブジェクトストレージで事前ソートしたデータをバランス良く配置する、といった作業をDBAが自ら考え、実施する。一方、Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudでは、オブジェクトストレージのデータをそのままロードすればデータベースの利用準備が完了し、あとは必要に応じてCPUやストレージを拡張していけばよい

 また、Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudのベータ版をアシストが検証したところ、検索時間はオンプレミスのOracle Exadata上で動作するOracle Databaseよりも約10倍高速であり、チューニングなどの工数は約20分の1に削減できるとの結果を得ている。

ALT 図5  オンプレミスで稼働するOracle Databaseと、Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudのパフォーマンス、工数の違い《クリックで拡大》

“例外なし”の高いSLA保証、利用料金も安価に設定

 DWH環境の構築が簡単・高速なだけではない。Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudでは、バックエンドでOracle Real Application Clusters(RAC)やOracle Data Guardなどの技術を使って高い可用性を備えた環境が自動構成される。

 「Oracle RACやOracle Data Guardに関するスキルやノウハウがないからと、これらを使っていなかった企業もあるでしょう。Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudなら、Oracle Databaseを最もよく知るオラクルが、先進技術を駆使して構成した高可用環境を手軽にご利用いただけます」(佐藤氏)

 その自負心の強さは、SLA保証の高さからも伺い知れる。企業向けのクラウドサービスでは、99.95%のSLA保証をうたいながらも、実際には「メンテナンスやソフトウェアの不具合などによるシステム停止を対象から除く」などの、例外事項を設けているケースが少なくない。

 「そうした例外事項は、エンタープライズレベルのDWHにはふさわしくないとオラクルは考えます。Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudでは、オラクルが行うパッチ適用などのメンテナンス作業、ソフトウェアの不具合なども例外とせずに99.995%(年間ダウンタイム30分未満)のSLAを保証しています(サービスによる)」(佐藤氏)

 柔軟な拡張性も大きな特長だ。他社のデータ分析用サービスでは、CPUとストレージがセットでメニュー化されているケースが多い。しかし、実際のワークロードでは、ボトルネックとなっているCPUだけを増やしたい、あるいはストレージだけを増量したいといったケースが多く生じる。Oracle Autonomous Data Warehouse CloudではCPUとストレージを個別に拡張することが可能。なおかつ無停止で拡張できる。拡張のためにインスタンスを止めてデータを再ロードし、リバランスなどを行う必要は一切ない。

 コストパフォーマンスの高さも魅力である。Oracle Cloudでは、昨年よりプリペイド式の支払方式「Universal Credits Monthly Flex」が導入され、月額固定払いで事前購入したクレジットの範囲内でPaaS/IaaSの全サービスを自由に利用可能となった。また、企業がすでに保有しているオンプレミス製品のライセンスをPaaSに移行し、それに応じて利用料金を割り引く「Bring Your Own License to PaaS」が開始された他、PaaSの料金設定も大幅に引き下げられている。

 これらにより、Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudの場合、最上位のExtreme Performance Editionを約39円(1CPU/1時間)から利用できる。もちろん、DWHを利用していない期間は料金は発生しない(ストレージ料金は必要)。

ALT 図6  Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudの価格体系《クリックで拡大》

あらゆるDWHニーズをカバー。手間なしでLOB主導の利用にも最適

 このように簡単、高速、柔軟、そして安価なOracle Autonomous Data Warehouse Cloudは、小規模から部門規模、エンタープライズレベルまで、あらゆる規模のDWHをカバーし、「これまで手間やスキル、コストの事情から使えない、あるいは増やせずにいた企業に、広くDWH活用の扉を開くものだ」と佐藤氏は話す。

 「Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudをご紹介したお客さまからは、『このサービスがあれば、人的リソースなどの問題から手が回っていなかった領域にまでDWH活用を広げられる』と歓迎いただくケースが多いですね。これはパートナー企業の皆さまも同様です。データを入れるだけで使えるので、マーケティング部門などLOB主導のDWH活用にも最適です」(佐藤氏)

 また、Oracle Autonomous Cloud Platformは今後、パブリッククラウドと同じ環境を企業のデータセンターなどでプライベートに使えるOracle Cloud at Customerでも提供を予定しているという。

 「業種によっては『もう自社でITインフラを持ちたくない』『オラクルが責任を持って面倒を見るのなら、全てを任せたい』というお客さまも増えています。そうしたお客さまには、パブリッククラウド(Oracle Cloud)でもプライベートクラウド(Oracle Cloud at Customer)でも利用できる手軽かつ高性能なDWH環境としてOracle Autonomous Data Warehouse Cloudをお勧めしたいですね」(佐藤氏)

 以上、オラクルが新たに提供を開始したOracle Autonomous Cloud Platform、およびOracle Autonomous Data Warehouse Cloudの特長と利用メリットを紹介した。読者の中には、「本当に簡単、高速、柔軟なのか、実際に試してみたい」と考える方もおられるだろう。オラクルは現在、30日間、最大300ドル分または3500時間までOracle Autonomous Data Warehouse Cloudを含む全てのサービスを利用できる無料トライアルを実施している。ぜひご自身の目でOracle Autonomous Data Warehouse Cloudの実力をご確認いただきたい。

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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2018年6月29日

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