日立とトレンドマイクロ、不足するセキュリティ人材の育成で協業 「サイバー攻撃対応研修」を提供

日立製作所、日立インフォメーションアカデミー、トレンドマイクロが、サイバーセキュリティ分野での人材育成で協業。最初の取り組みとして「サイバー攻撃対応研修」を2018年10月に提供開始する。

» 2018年06月07日 11時00分 公開
[金澤雅子ITmedia]

 日立製作所(以下、日立)と日立インフォメーションアカデミー、トレンドマイクロの3社は2018年6月6日、国内で不足するセキュリティ人材の育成加速を目的に、サイバーセキュリティ分野での人材育成に関する協業で基本合意書を締結したと発表した。

 昨今、重要インフラや機密情報を標的にしたサイバー攻撃のリスクが高まっている一方、セキュリティ人材は2020年に国内で約20万人不足する(出典:経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」)といわれており、その育成が急務であると3社は説明。協業により、各社のナレッジを相互活用して、セキュリティ人材育成に関する共同事業を立ち上げる。

 具体的には、トレンドマイクロが有する国内外の脅威動向や最新の攻撃シナリオといったサイバーセキュリティに関する独自の知見と、日立が幅広い分野で培ってきたシステムの開発・運用ノウハウ、日立グループ内外に研修サービスを提供する日立インフォメーションアカデミーの人材育成ノウハウを活用し、研修カリキュラムや教材などの教育コンテンツの企画・開発から研修サービスの運用までを共同で推進する。

 協業の第1弾として、日立グループ社員約2000人の受講実績がある、トレンドマイクロの知見を取り入れた「サイバー攻撃対応研修」を、一般向けのカリキュラムに改訂し、日立インフォメーションアカデミーが2018年10月から提供開始。2019年3月までに顧客企業から1000人の受講者の獲得を目指す。

Photo 今回の協業における体制図

 将来的には日立とトレンドマイクロ両社の顧客などを対象にした新たな共同研修サービスを提供することも視野に、セキュリティ人材の育成に取り組むとしている。

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