ITガード、損保ジャパンらと「サイバー保険」付きセキュリティソフトを発売AppGuardを導入しても損害が発生したら500万円の補償

ITガードは2018年7月25日、損保ジャパン日本興亜、フィナンシャル・エージェンシーとともに、同社が販売するエンドポイント保護の「AppGuard」に、サイバー攻撃への補償付きエンドポイントセキュリティサービスを開始すると発表した。

» 2018年07月30日 13時20分 公開
[宮田健@IT]

 ITガードは2018年7月25日、損保ジャパン日本興亜、フィナンシャル・エージェンシーとともに、同社が販売するエンドポイント保護の「AppGuard」に、サイバー攻撃への補償付きエンドポイントセキュリティサービスを開始すると発表した。また、補償付きのAppGuardを導入した「WALLIOR PC」を、No.1を通じて販売することも発表した。

 AppGuardは未知のマルウェアからの攻撃を、シグネチャベースではなく、プロセスを分離することで脅威を遮断するエンドポイントプロテクション製品。この製品を導入しているにもかかわらず、DDoS攻撃やゼロデイ攻撃により防御機構が突破され、情報漏えいなどの損害が発生した場合、損害賠償や事故対応費用などで1ライセンス当たり500万円を補償するサービスが付帯する。このサイバー保険部分は損保ジャパン日本興和、およびフィナンシャル・エージェンシーが提供する。

サイバー保険付きAppGuardの展開
AppGuardの特徴
AppGuardに付帯するサイバー保険では、10Gbps以上のDDoS攻撃、またはゼロデイ攻撃を受けたことにより生じた損害に対し、1ライセンス当たり500万円の補償が行われる

 また、AppGuardおよびサイバー保険を含むデスクトップPC/ノートPC「WALLIOR PC」については、情報セキュリティソリューション提供や経営支援を行うNo.1が提供する。運用およびサポートに関するソリューションがあらかじめ搭載されたPCで、中小規模の企業に向けた施策だ。

AppGuardをプリインストールした「WALLIOR PC」も提供する

「サイバー攻撃のリスクは自動車保険を超える」という予想も

 損保ジャパン日本興亜 東東京支店担当部長兼浅草支社長の當眞友成氏は、「現在も増え続けるサイバー攻撃の現状に合わせるように、2020年にはサイバー保険が600億円規模のマーケットになる」と予測する。現時点において損保ジャパン日本興亜におけるサイバー保険加入状況は、全体の70%が売上10億円超の企業規模で、中小企業への浸透はまだ進んでいない状態だが、「今後は小さな規模の企業にもニーズが出てくるだろう」と述べる。

 「モータリゼーションにより自動車保険が出てきたが、サイバー攻撃のリスクはそれを超えるものになるのではないか」(當眞氏)

損保ジャパン日本興亜は2015年にサイバー保険を販売開始。以降順調に件数、金額共に伸びている分野だという

 保険に関するサポートデスクはフィナンシャル・エージェンシーが担当する。また、各企業により保険内容をカスタマイズすることも可能。各社との提携により、ITガードは今期4万7000ライセンスの販売を目標とする。

左からフィナンシャル・エージェンシー 代表取締役 齋藤正秀氏、損保ジャパン日本興亜 東東京支店担当部長兼浅草支社長 當眞友成氏、ITガード 代表取締役 前田悟氏、No.1 常務取締役 経営管理本部 本部長 竹澤薫氏

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