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» 2018年10月05日 05時00分 公開

Linux基本コマンドTips(247):【 apt-show-versions 】コマンド――パッケージの一覧とパッケージのバージョンを表示する

本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、パッケージの一覧やインストール済みのパッケージのバージョンを表示する「apt-show-versions」コマンドです。

[西村めぐみ,@IT]
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 本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回はパッケージの一覧やインストール済みのパッケージのバージョンを表示する「apt-show-versions」コマンドです。

apt-show-versionsコマンドとは?

 「apt-show-versions」は、UbuntuなどDebian系のシステムで、インストール済みのパッケージや更新可能なパッケージを一覧表示するコマンドです。

 パッケージ名を指定することで、そのパッケージがインストール済みかどうか分かり、インストール済みの場合はバージョンを確認できます。

 Debianでは「.deb」という拡張子のパッケージが使われており、もともと、「dpkg」コマンドで管理されていました。

 現在は、debパッケージの依存関係なども含めて管理するAPT(Advanced Packaging Tool)が広く使用されています。



dpkgコマンドの書式

apt-show-versions [オプション]

apt-show-versions [オプション] パッケージ名

※[ ]は省略可能な引数を示しています





apt-show-versionsの主なオプション

短いオプション 長いオプション 意味
-p パッケージ名 --package=パッケージ名 表示するパッケージの名前を指定する(-pを使わず、引数としてパッケージ名を指定することも可能)
-r --regex パッケージ名を正規表現で指定する(インストール済みのパッケージのみ)
-R --regex-all パッケージ名を正規表現で指定する(インストールの有無にかかわらず表示)
-u --upgradeable 更新可能なパッケージだけを表示する
-a --allversions 指定した全てのパッケージの名称とバージョン、インストール済みかどうか、配布元サーバ名を表示する
-b --brief 指定した全てのパッケージの名称とインストール済みかどうかを表示する
-v --verbose 動作内容も含めて表示する
-i --initialize キャッシュ情報を初期化する(rootユーザーのみ実行可能)
-stf ファイル --status-file=ファイル dpkgのステータスファイルを指定する(通常は/var/lib/dpkg/statusを使用)
-ld ディレクトリ --list-dir=ディレクトリ aptのリストファイルのディレクトリを指定する(通常は/var/state/apt/lists/または/var/lib/apt/lists/を使用)


パッケージのインストール状況を表示する

 「apt-show-versions -p パッケージ名」または「apt-show-versions パッケージ名」で、そのパッケージのインストール状況を表示します(画面1)。インストール済みだった場合、最新版かどうかも分かります。

コマンド実行例

apt-show-versions -p パッケージ名

(パッケージのインストール状況を表示する、-pは省略可能)

apt-show-versions bash

(bashパッケージのインスール状況を表示する)(画面1


画面1 画面1 パッケージのインスール状況を表示したところ bashは64bit向けの最新版がインストールされており、zshはインストールされていなかった


パッケージ名の一部を指定して検索する

 「apt-show-versions -r -p パッケージ名」で、パッケージ名を正規表現で指定できます(画面2)。この場合も「-p」は省略できます(正規表現については第10回を参照)。

 「-r」オプションはインストール済みのパッケージだけを調べます。「-R」オプションを使用すると、インストールされていないパッケージも対象となります。

コマンド実行例

apt-show-versions -r パッケージ名

(パッケージ名を正規表現で指定して該当するパッケージを表示する、-pは省略可能)

apt-show-versions -r zip

(名前にzipを含むパッケージを表示する)(画面2

apt-show-versions -r ^zip

(zipから始まる名前のパッケージを表示する)(画面2

apt-show-versions -R ^zip

(zipから始まる名前のパッケージで、インストールされていないものも含めて表示する)(画面2


画面2 画面2 正規表現を利用してパッケージの状況を調べたところ


パッケージを一覧表示する

 パッケージ名を指定しなかった場合、全てのパッケージについてインストール済みか、最新版かどうかを一覧表示します(画面3)。なお、インストール済みパッケージの一覧は「apt list --installed」でも表示可能です(第140回)。この場合も、最新版かどうか表示します。

 「-a」オプションを使うと、インストールされていないパッケージも含めて一覧表示します(画面4)。

 画面3、画面4では、出力行数が多いためheadコマンドを使って冒頭部分だけを表示しました。

コマンド実行例

apt-show-versions

(インストールされているパッケージを一覧で表示する)

apt-show-versions -a

(全てのパッケージを一覧で表示する)


画面3 画面3 インストール済みの全てのパッケージについてインストール状況を表示したところ
画面4 画面4 全てのパッケージについてインストール状況を表示したところ


更新可能なパッケージを一覧表示する

 「apt-show-versions -u」で更新可能なパッケージを一覧表示します(画面5)。この場合も、パッケージ名を指定できます。正規表現で指定したい場合は「-r」を併用します。

 更新可能なパッケージが存在しない場合は何も表示されません。そもそも配布元でパッケージを用意していない場合は「パッケージ名 not installed (not available)」のように表示します。

 なお、パッケージをまとめて更新するにはroot権限で「apt upgrade」を使用します(第141回)。

コマンド実行例

apt-show-versions -u

(更新可能なパッケージを一覧表示する)(画面5

apt-show-versions -u -r util

(名前に「util」を含むパッケージで、更新可能なものを一覧表示する)(画面5


画面5 画面5 更新可能なパッケージを表示したところ


筆者紹介

西村 めぐみ(にしむら めぐみ)

PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『Accessではじめるデータベース超入門[改訂2版]』『macOSコマンド入門』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。


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